
Googleアプリキャンペーンをご存じでしょうか?
Google広告のひとつであり、
自社のアプリを効率的にアプローチする手法として有効です。
現在、
アプリの普及に重きを置いている方のなかには、
Google広告のアプリキャンペーンについて気になっている人も
いるのではないでしょうか。
本記事では、
アプリキャンペーンの概要や掲載面、メリットなどについて詳しく解説するので、
今後マーケティング手法として取り入れるべきなのか
理解が深めることができます。
1. Google広告のアプリキャンペーンとは
1-1. 特徴
1-2. 課金方式
1-3. ターゲティング
1-4. 入稿規定
2. Google広告のアプリキャンペーンの掲載面
2-1. Google Play
2-2. Google 検索ネットワーク
2-3. Google検索のDiscover
2-4. Google ディスプレイ ネットワーク
2-5. YouTube
3. Google広告のアプリキャンペーンのメリット
3-1. 配信の手間が少ない
3-2. 機械学習の活用ができる
4. Google広告のアプリキャンペーンのデメリット
4-1. 詳細なデータを獲得しづらい
4-2. 利用できない広告枠がある
5. Google広告のアプリキャンペーンの設定手順
6. Google広告のアプリキャンペーンの運用ポイント|Google Play
6-1. キャンペーンを行うときは強くアピールする
6-2. レビューの獲得に注力する
6-3. 効果の見込めるキーワードを盛り込む
7. Google広告のアプリキャンペーンの運用ポイント|Google広告管理画面
7-1. 成果が見込めない地域の配信は停止する
7-2. 広告アセットでユーザーに刺さる見出しや説明文を設定する
7-3. 入札方式・料金の見直しをする
8. まとめ
1. Google広告のアプリキャンペーンとは
まずはGoogle広告のアプリキャンペーンの概要について解説します。
- 特徴
- 課金方式
- ターゲティング
それぞれの項目について理解を深めていきましょう。
1-1. 特徴
Googleアプリキャンペーンは、
その名称の通りアプリの普及に特化しています。
2019年2月に
「 UAC (Universal App Campaigns)」から
アプリキャンペーンに名称が変わりました。
名前が変わっても、
内容は特に変わりありません。
広告がクリックされると、
Google Play StoreやApple Storeに遷移されるので、
インストールなどのアクションへ効率的に繋げることが可能です。
1-2.課金方式
Google広告のアプリキャンペーンでは、
クリック課金制を採用しています。
クリックされるごとに料金が発生するため、
閲覧されることで料金が発生することはありません。
見込みの薄いユーザーに視聴されても無駄な費用が発生しない点がメリットです。
また、クリック課金制では、
広告に対してユーザーが実際にアクションを起こした数で料金が決まるので、
費用対効果がわかりやすい利点もあります。
ただし、
アプリキャンペーンでは、
課金すれば必ず広告表示されるわけではないので注意が必要です。
オークション形式でアプリ内容や
広告アセットの関連性をGoogleが判断しているので、
他の広告が表示されることもあります。
1-3. ターゲティング
アプリキャンペーンでは、
主に地域と言語でターゲティングができます。
地域ターゲティングを設定する場合、
都道府県や市町村ごとにユーザーを絞ることが可能です。
また「半径ターゲティング」と呼ばれる方式も存在しており、
任意で決定した地点からkm単位でターゲティングを行えます。
言語ターゲティングでは、
選択した言語を利用しているユーザー・サイトで
広告を配信することが特徴です。
担当者が設定できるターゲティングは少ないですが、
詳細な部分については機械学習で
自動最適化されていきます。
1-4.入稿規定
アプリキャンペーンの入稿規定では、
必須で設定するべき項目と任意で追加できる項目があります。
具体的な内容は以下の通りです。
項目 | 規定 | 設定条件 |
広告見出し | 最大5つまで(半角30字、全角15字) | 必須 |
説明文 | 最大5つまで(半角90文字、全角45字) | 必須 |
動画 | 最大20個まで YouTubeでホストされているものに限る |
任意 |
画像 | 最大20個まで .jpg 形式か .png 形式 推奨サイズ: 1200×1200(アスペクト比が1:1の場合) 1200×628(アスペクト比が1.91:1の場合) 1200×1500(アスペクト比が4:5) |
任意 |
HTML5 | 最大20個まで | 任意 |
※参考:アプリ キャンペーンのアセットタイプ|Google広告ヘルプ
2. Google広告のアプリキャンペーンの掲載面
アプリキャンペーンの掲載面は以下5つです。
- Google Play
- Google 検索ネットワーク
- Google検索のDiscover
- Google ディスプレイ ネットワーク
- YouTube
それぞれの掲載面について見ていきましょう。
2-1. Google Play

Google Playでは以下の場所に広告を掲載可能です。
- 検索結果
- 「おすすめのアプリ」「このアプリに関連」などの関連アプリセクション
- トップページの「おすすめ」
Google Playはゲームや生活に役立つアプリケーションに触れる入り口として、
多くの人に活用されています。
自社アプリの普及を目指したい場合は押さえておきたい掲載面です。
Google Playは主にAndroidユーザーに活用されるため、
配信面も「Android」に絞るのが効率的だと言えるでしょう。
※参考:アプリ キャンペーンについて|Google広告ヘルプ
2-2. Google 検索ネットワーク

Google検索ネットワークでは、
アプリやカテゴリに関連した語句が検索されることで
広告が表示されます。
検索ネットワークは、
日々の情報収集のためにユーザーが利用しているサービスです。
実際に検索をしているユーザーは自らアクションを起こしているため、
関連度の高い語句に合わせて広告を表示できれば
クリックされる確率も高くなります。
※参考:アプリ キャンペーンについて|Google広告ヘルプ
2-3. Google検索のDiscover

GoogleのDiscoverは、
ユーザーの検索履歴や現在地などの情報をもとに、
興味関心が高そうな情報を自動で提供してくれる機能です。
Discoverに広告を表示できると、
ユーザーの興味関心に合わせて、
視覚的なアプローチができるようになります。
ただし、
2025年2月時点では、英語版のAndroidスマートフォンでしか活用できません。
※参考:アプリ キャンペーンについて|Google広告ヘルプ
2-4. Google ディスプレイ ネットワーク

Googleディスプレイネットワークは
Gmailやニュースサイト・ブログなどのモバイルサイトなどで
広告が表示できる掲載面です。
アプリの内容と親和性が高い場所で広告配信をしてくれるので、
効率的な訴求が期待できます。
※参考:アプリ キャンペーンについて|Google広告ヘルプ
2-5.YouTube

YouTubeでは、
広告へのアクションが最も期待できる場所に広告を掲載できます。
具体的には、
動画配信画面の下にある広告枠など、
特にユーザーの目に留まりやすい場所です。
YouTubeは2020年の段階で利用者数が6,500万人を超えるサービスで、
さまざまな目的で利用されています。
自社アプリの認知度向上を図りたい場合、
YouTubeに広告掲載できるアプリキャンペーンを利用すれば、
多くのユーザーに効率的に情報を届けることができるでしょう。
※参考:アプリ キャンペーンについて|Google広告ヘルプ
※参考:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に|Think With Google
3. Google広告のアプリキャンペーンのメリット
Google広告のアプリキャンペーンを活用するメリットとして
以下2つが挙げられます。
- 配信の手間が少ない
- 機械学習の活用ができる
2つのメリットについてそれぞれ解説していきます、
3-1.配信の手間が少ない
アプリキャンペーンは、
動画や画像、HTML5の準備と、
簡単な設定を行うだけで配信を実施できます。
YouTubeや検索ネットワークに向けて配信を行う場合、
個別の設定が必要になるため、
担当者の負担は大きくなるでしょう。
アプリキャンペーンを1つ設定することで、
複数の配信面に掲載できることは利点のひとつです。
配信にかける手間を最小限にしたい方にはおすすめだといえます。
3-2.機械学習の活用ができる
アプリキャンペーンは、
機械学習によって自動最適化を図ることも特徴です。
Google広告側で最適な配信を行うので、
配信後の担当者の手間がより少なくなります。
機械学習によって自動最適化が行われることで、
より重要な業務に対応できる時間が増えるでしょう。
実際に扱っている商品の改良や今後の戦略案の決定など、
マーケティングでは多くの仕事があるので、
広告配信後の手間が少ないことはメリットが大きいです。
4.Google広告のアプリキャンペーンのデメリット
Google広告で利用できるアプリキャンペーンには
以下のデメリットも存在します。
- 詳細なデータを獲得しづらい
- 利用できない広告枠がある
アプリキャンペーンを導入する際は、
メリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう。
2つのデメリットについて詳しく解説していきます。
4-1. 詳細なデータを獲得しづらい
アプリキャンペーンは機械学習によって自動配信を行うため、
担当者が細かい設定を行う必要がありません。
ただし、
自動的に最適化が実施されるメリットは、
詳しいデータを獲得しづらいデメリットにもつながります。
成果の高いキーワードについて情報を得られず、
PDCAをなかなか回せないこともあるので
注意が必要です。
4-2. 利用できない広告枠がある
アプリキャンペーンを利用すると
YouTubeやGoogle Playなど、
数多くの掲載面に配信できます。
しかし、
Apple Storeの検索結果やYouTubeの「TrueView」などには
配信できない点がデメリットとして挙げられます。
利用できない広告枠もあるので、
特定の掲載面にも配信したい場合は個別で対策を行いましょう。
5. Google広告のアプリキャンペーンの設定手順
Google広告でアプリキャンペーンを設定する大まかな手順は
以下の通りです。
- キャンペーン作成
- キャンペーンに関する詳細設定
- 広告グループ作成
■キャンペーン作成の方法
①「アプリのプロモーション」を選択
② キャンペーンのサブタイプを選択
③ OS・Androidから配信するアプリを選択
■詳細設定の方法
①「キャンペーン名」などの項目を埋める
② 入札単価の設定を行う
■広告グループの作成方法
① 広告グループ名の設定を行う
②「広告見出し」や「説明文」などの広告アセットの設定を行う
※参考:アプリ キャンペーンを作成する|Google広告ヘルプ
6. Google広告のアプリキャンペーンの運用ポイント|Google Play
Google広告のアプリキャンペーンを運用する際は、
Google Play上で以下のポイントに留意することがおすすめです。
- キャンペーンを行うときは強くアピールする
- レビューの獲得に注力する
- 結果の見込めるキーワードを盛り込む
効率的にユーザーを取り込む方法について理解を深めていきましょう。
6-1. キャンペーンを行うときは強くアピールする
コラボや期間限定のキャンペーンを実施する場合、
Google Playの画面上で大きくアプローチして
ユーザーを取り込むことが大切です。
キャンペーンを行なっても、
ユーザーに情報が行き届かないと大きなリターンは見込めません。
有名人を起用することで発生する「ハロー効果」や
期間限定の訴求による「スノッブ効果」を利用する際は、
ユーザーに分かりやすいようにアピールしましょう。
6-2. レビューの獲得に注力する
近年、
SNSやインターネット環境の普及によって、
アクションを起こす際に第三者の意見を参考にする人が増えています。
アプリケーションのダウンロードでも
評価をもとに意思決定を行う人は多くいるので、
レビューの獲得にも力を入れましょう。
「レビューを書くことでプレゼントがもらえる」など
対策を施すことがおすすめです。
6-3. 効果の見込めるキーワードを盛り込む
アプリキャンペーンを行う際は、
訴求軸やキーワードを広告のクリエイティブと
遷移先ページで揃えることも大切です。
広告と繊維先のページで訴求ポイントが異なると、
ユーザーは別のアプリケーションなのかと
困惑して離脱してしまいます。
効果の見込めそうなキーワードについて知りたい場合は、
複数の訴求軸で配信を行なってABテストを行っていきましょう。
7. Google広告のアプリキャンペーンの運用ポイント|Google広告管理画面
Google広告のアプリキャンペーンを運用する際、
Google広告管理画面上でも以下のポイントに配慮しましょう。
- 成果が見込めない地域の配信は停止する
- 広告アセットでユーザーに刺さる見出しや説明文を設定する
- 入札方式・料金の見直しをする
それぞれのポイントについて解説します。
7-1. 成果が見込めない地域の配信は停止する
「地域」の入札単価は調整できる数少ない項目なので、
明らかに成果が悪い場合は停止に踏み切ることがおすすめです。
広告配信をする際、
実際に一定の期間が経過しないと結果が見えないこともよくあります。
想定よりも成果が見込めない場合は切り捨て、
他の方法を見出していきましょう。
7-2. 広告アセットでユーザーに刺さる見出しや説明文を設定する
クリエイティブによって成果が大きく変わることがあるので、
設定は慎重にすることが大切です。
見出しや説明文は、
画像・動画に比べても簡単に設定を変更できる項目なので、
ユーザーに適切な情報が届くように工夫を施していきましょう。
配信後はテストを積み重ねてより効果の高い組み合わせを見出すことが大切です。
7-3. 入札方式・料金の見直しをする
アプリキャンペーンでは
「目標コンバージョン単価制」と「コンバージョン数の最大化」から入札方式を選べるので、
用途に合わせて使い分けてみてください。
多くの場合「目標コンバージョン単価制」が設定されていることが多いですが、
思ったようにコンバージョンデータは増えない場合は
「コンバージョン数の最大化」に設定することもおすすめです。
「コンバージョン数の最大化」では、
設定された予算を元に、
コンバージョンを最大化できるように運用されます。
なお、
入札単価などを設定する際は
機械学習のリセットが発生することもあるので注意が必要です。
8.まとめ
いかがでしたか?
Google広告のアプリキャンペーンは、
アプリケーションの認知やインストールを最大化させるのに効果的です。
簡単な設定で自動配信できるため、
担当者の手間を減らすこともできます。
ただし、
機械学習による配信が故に詳細なデータを獲得しづらいデメリットも存在するので、
メリットと合わせて事前に確認することが大切です。
実際にアプリキャンペーンを運用する際には、
GooglePlayと管理画面の双方で適切な設定を施していきましょう。