WEB集客に関わる方々にとってGoogleの代表的なプロダクトと言えば、「Google広告(旧:GoogleAdWords)」と「Googleアナリティクス」が挙げられるでしょう。
しかし、その他にもマーケティングに役立つツールが多数存在していて、様々な機能があります。
これらのツールを統合したものを「Googleマーケティングプラットフォーム」と呼びます。
そして、有料と無料それぞれのプランで使える機能やツールが異なります。
今回はこの「Googleマーケティングプラットフォーム」についてのご説明をします。
しかし、オチを先にお伝えすると、この「Googleマーケティングプラットフォーム」の有料版の月額……約130万円です。
…なかなか手が出せる企業は少ないと思いますので、今回は「無料で」使える5つの機能に焦点を当てていきたいと思います!
まずは無料版を導入し、機能を使いこなす頃には有料版の魅力にも気付くでしょう。
1.Googleマーケティングプラットフォームとは
1-1.元々「Googleアナリティクス360スイート」という名前?
1-2.Googleマーケティングプラットフォームの種別・料金体系
2.無料で使えるGoogleマーケティングプラットフォームの機能一覧
2-1.Googleアナリティクス
2-2.Googleデータポータル
2-3.Googleオプティマイズ
2-4.Googleサーベイ
2-5.Googleタグマネージャー
3.Googleマーケティングプラットフォームの有料機能一覧
4.Googleマーケティングプラットフォームを導入すべきか
4-1.導入のメリット
4-2.導入のデメリット
5.最後に
1.Googleマーケティングプラットフォームとは
「Googleマーケティングプラットフォーム」とは、Googleが保有するマーケティングツールの総称です。
有料版では「Googleアナリティクス360」を始め、「Googleタグマネージャー360」や様々なマーケティングツールを使用することが出来ます。
1-1.元々「Googleアナリティクス360スイート」という名前?
元々、Googleアナリティクス360や、タグマネージャー360は「Googleアナリティクス360スイート」というサービスで統括されていました。
参考:Google アナリティクス 360 スイートについて
そこに、DoubleClick Bid Managerが統合され「Googleマーケティングプラットフォーム」のブランドに統一されました。
※そもそもDoubleClickって何!?という方は以下をご参照ください
参考:DoubleClick(ダブルクリック)を整理してみよう!
1-2.Googleマーケティングプラットフォームの種別・料金体系
Googleマーケティングプラットフォームには「大企業向け(有料)」と「中小企業向け(無料)」の2つのプランがあります。
企業、サービスのステージに合ったプランを使うようにしましょう。
本記事では「中小企業向け」の機能を中心にお話したいと思います。
2.Googleマーケティングプラットフォーム一覧
まずは無料で使えるものをマスターしましょう。
「中小企業向け」版では下記の機能を使うことが出来ます。
・Googleアナリティクス
・Googleデータポータル
・Googleオプティマイズ
・Googleサーベイ
・Googleタグマネージャー
各機能を持つ他社のツールを導入しようとすると、それぞれ月額10万円前後かかる印象です。
それにもかかわらず、これだけ無料で使えるのは嬉しいですね!
2-1.Googleアナリティクス
WEBサイトに関わる方であれば誰もが知っている「Googleアナリティクス」もマーケティングプラットフォーム内のツールの一つです。
アナリティクスは「サイト内解析ツール」の位置付けで、ページ別の離脱率はもちろん、滞在時間、ユーザーの使用言語、デバイスの種類など、サイト訪問ユーザーに関係する様々な情報を解析することが出来ます。
Google広告と連携すると、アナリティクスで作成したユーザーリストをGoogle広告にインポートできるという優れものです。
2-2.Googleデータポータル
GoogleデータポータルはGoogle関連のツールと連携させ、表やグラフでデータを可視化するツールです。
筆者は初見時に「スプレッドシートとどう違うの?」と思いました。
スプレッドシートがExcelのような表計算のツールだとしたら、データポータルはTableauのようなデータ分析、加工に特化したツールと言えるでしょう。
データ分析、加工ツールの中でも特にデータポータルが優れているのは、GoogleアナリティクスやGoogle広告と連携できる点です。
これによりリアルタイムのアカウント情報が表示されるため、確認したいデータを設定すれば更新不要のダッシュボードを作成することが出来ます。
毎日アナリティクスやGoogle広告アカウントからレポートをダウンロードして、加工してExcel(スプレッドシート)のフォーマットに貼り付ける……というようなよくある面倒を削減することが可能です。
しかし、当然といえば当然ですがGoogle以外の広告メニュー(YahooやCriteoなど)には非対応なので、WEB全体の数値管理方法と上手く併用していきましょう。
2-3.Googleオプティマイズ
オプティマイズはLPのA/Bテストや多変量テスト、リダイレクトテストなどが無料かつ簡単に出来ます。
アナリティクス連携によって目標データも利用できるため、導入も他のツールに比べてスムーズです。
月額10万円以上がA/Bテストツールの相場ですが、それらの有料ツールとほぼ遜色ないクオリティで、使う度に感心してしまいます。
またFirebaseにも連携が出来るので、アプリに関するA/Bテストなどにも利用できます。
2-4.Googleサーベイ
Google広告で「販売者評価表示オプション」を設定したい!と思ったことはありませんか?
販売者評価オプションは、説明文の直下に「☆」で評価を表示するGoogle広告の広告表示オプションの一種です。
実装するには第三者機関によるアンケートの結果が必要になりますが、Googleサーベイの調査結果もこれに活用することが出来ます。
オプションの表示には150件の評価が必要で、Googleサーベイの回答完了単価が質問内容によって11~167円とされているため、仮に150円だとすると、
150円×150件=22,500円
リサーチ会社に依頼すると調査が大規模になり、見積もり額も膨大になると想定されるため、回答数を自由に決められるGoogleサーベイはかなりコスパが良いと言えます。
クリックひとつで手軽にアンケートが作れるツールなので、販売者評価表示オプションのメリットを除いても、マーケティング・市場調査目的にもってこいの機能になります。
2-5.Googleタグマネージャー
Googleマーケティングプラットフォームの中で、アナリティクスの次に有名なツールだと思います。
「1つのタグで、あらゆる媒体のコンバージョンや成果を計測する」ことの出来るツールです。
新しい広告媒体やツールを導入する時に、その度ページのソースを直接編集する工数が削減され、管理自体もしやすくなります。
GoogleはITPへの対応をタグマネージャーの導入を前提に行っているため、もはや導入は必須と言えます。
3.Googleマーケティングプラットフォームの有料機能一覧
無料でもたくさんの機能があるGoogleマーケティングプラットフォームですが、これが有料になると更にグレードアップします。
「大企業向け」のプランで使えるツールは以下になります。
Googleディスプレイ&ビデオ360
Google検索広告360
Googleアナリティクス360
Googleデータポータル
Googleオプティマイズ360
Googleサーベイ360
Googleタグマネージャー360
非常に大規模なアクセス数とより潤沢な予算を持っている企業のみが使えるサービスとなっています。
価格自体は公表されていませんが、旧Googleアナリティクスプレミアムの料金形態を踏襲しているのであれば、おそらく月額130万円以上はかかるでしょう。
ツール費に130万円…。
莫大な広告予算を持つ企業以外は「その金額をそもそも広告費に使いたい」と思うはずです。
ツールにかける費用は「広告予算の10%以内に収めたほうが良い」とされているので、有料版の月額が130万円だと仮定すると、最低でも月の広告予算が1,300万円以上は必要でしょう。
4.Googleマーケティングプラットフォームを導入すべきか
無料でも様々な機能を使えるGoogleマーケティングプラットフォームですが、導入のメリットとデメリットをそれぞれ挙げたいと思います。
4-1.導入のメリット
無料かつ高性能なツール群であるため、使い方さえ理解してしまえば、分析できる材料が増えるので、より最適化へのスピードとスケールが可能になるでしょう。
4-2.導入のデメリット
強いてデメリットを挙げるとするならば、「この数のツールを使いこなせるか」という点ではないでしょうか。
マーケティングを分業できる規模のチームを持つ会社であれば別ですが、WEB集客の担当は一人で行っている企業が多いです。
時間や工数が限られている中、広告運用やサイトの管理に加えてこれらの作業を増やしてどれだけ多くのCVを獲得できるか、利益を上げられるかが重要です。
5.最後に
Googleマーケティングプラットフォームについてご説明しました。
有料の「大企業向け」と無料の「中小企業向け」のものがあることを理解いただけたと思います。
無料のツールをフル活用して、それでも不足がある時には有料版を試してみてください。
また、弊社では社員全員がGAIQを保持しているため、Googleマーケティングプラットフォームを用いた市場調査や戦略策定から運用までを一気通貫で提供する事ができます。
もし、インターネット広告やWEBマーケティング全般でお困りでしたら気軽にご相談下さい。