Web広告は、低予算から認知拡大や購買促進向上を目指せる効果的なマーケティング手法です。
しかし、成果を出すためには媒体や分析について専門的な知識が必要になるため、内製化を進めるべきなのか悩む人もいるでしょう。
この記事では、Web広告の内製化を検討する要因や実行するメリットなどを解説していきます。
ポイントについて紹介するので、内製化をするべきなのか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
1.そもそもWeb広告の内製化とは
そもそもWeb広告の内製化とは、自社内で広告運用を完結させることです。
広告を配信する場合、大きく分けて代理店に頼むアウトソーシングと、社内で実行するインハウスの2つの手法が考えられます。
アウトソーシングは、専門的な知識を持った担当者に運用を任せて他の業務に集中できる点がメリットです。
一方で、インハウスでは社内に知識を蓄積しながら細かな運用を行えるようになる利点があります。
アカウント生成や広告内容の制作、運用レポートなど対応する内容は多岐に渡るため、両方の価値を比較して自社にマッチする方法を選択することが大切です。
2.代理店からWeb広告の内製化を検討する要因
代理店を活用している場合、以下の理由から内製化を検討することが多いです。
・代理店のPDCAのスピード感が悪い
・運用にコストがかかりすぎている
・社内に広告運用の知識が溜まらない
自社に当てはまっている項目がないか確認してみましょう。
2−1.代理店とのコミュニケーションに問題がある
代理店とのコミュニケーションに問題がある場合、Web広告の内製化を検討するケースが多いです。
例えば、広告運用についての改善案について良い提案をもらえなかったり、細かい調整でも対応まで数時間かかってしまったりなどの事例が挙げられます。
担当者の変更や指摘などを行っても状況が変わらないのであれば、内製化について検討した方が良いでしょう。
2−2.代理店のPDCAのスピード感が悪い
広告で成果を出すためには、リアルタイムの成果を確認しながらPDCAを回すことが大切です。
広告のクリック数やコンバージョン数などを確認し、適宜改善案を導き出す必要がありますが、代理店の対応スピードが悪い場合は内製化を検討するべきでしょう。
なかには広告のアカウントを共有してもらえないケースもあるため、不自由さを感じる場合は注意が必要です。
2−3.運用にコストがかかりすぎている
広告の内製化を検討する要因として、運用にコストがかかりすぎているケースも考えられます。
対応しているサービス内容に対してコストが見合っていない場合は、自社運用に切り替えることも検討した方が良いでしょう。
なかには代理店の対応に問題はないものの、予算の縮小によって仕方なく運用方法を切り替えることもあります。
2−4.社内に広告運用の知識が溜まらない
代理店は、媒体や分析についての深い知識を持っているため、運用を任せることで短期間の成果につながりやすいです。
しかし、外部に依存しすぎると社内に運用の知識が溜まらないこともあります。
特にアカウントを独自に制作してもらっている場合は、契約終了後に引き継ぎができず、自社で一からノウハウを溜める必要があるため注意が必要です。
先にインハウス化を進めておくべきだったと後悔しないように、ある程度の知識は自社でも蓄積しておくことをおすすめします。
3.Web広告で代理店に不満を抱えてしまう理由
Web広告で代理店に不満を抱えてしまう理由としては、以下2つのことが挙げられます。
・得意な媒体や業種が異なる
それぞれ解説していきます。
3−1.新人が担当になるケースがある
一般的に、広告費用が多額なクライアントに対しては経験を積んだ担当者がつくことが多いですが、少額の場合は新人が担当になることもあります。
新人の場合、知識やビジネスコミュニケーションスキルが追いついていないため、ストレスを感じる可能性が高いです。
広告費用によっては変更に応じてもらえないこともあるので、どのような人物が担当になるのか事前に確認しておいた方が良いでしょう。
3−2.得意な媒体や業種が異なる
Web広告を配信できる媒体は、各種SNSやGoogle・Yahoo!などさまざまな種類が存在します。
美容や転職など業種によっても適切な媒体は変わるので、代理店が得意な分野について確認しておくことが大切です。
BtoCとBtoBのどちらが得意なのかなど、具体的な実績をもとにしてから代理店を選択してください。
4.Web広告の内製化で得られるメリット
Web広告の内製化では以下のようなメリットを得られます。
・外注コストを削減できる
・サービスについて熟知した人物が担当できる
・状況に応じた運用が可能になる
具体的な利点について確認していきましょう。
4−1.社内にノウハウを溜められる
Web広告の内製化を進めることで、社内にノウハウを蓄積できます。
外部に依存することなく運用を進められるため、ニーズや流行の変化などにも素早い対応が可能です。
商品ジャンルごとの傾向などもまとめやすくなるので、貯めたノウハウを将来的な財産として活用できるようになるでしょう。
4−2.外注コストを削減できる
代理店を活用するには、手数料として広告費用の20%ほどを支払う必要があります。
100万円の広告費用をかけている場合、20万円の外注コストがかかってしまうので、内製化で予算を削減できます。
無駄な費用が継続して消費されることもあるため、サービスが手数料に見合っていないのであれば、変更や内製化を検討することがおすすめです。
4−3.サービスについて熟知した人物が担当できる
社内の人材に広告運用を任せると、自社サービスに精通した人物が状況判断を行えます。
広告内に記載する商品情報やLP内の表現など、細かい訴求ポイントに変化を加えやすくなるため、より高い成果を目指せる可能性が高いです。
もちろん外部の方でも適切な訴求ポイントを把握することは可能ですが、ターゲット層などにズレが生じている場合は理解度の高い社内の人員に任せてみましょう。
4−4.状況に応じた運用が可能になる
内製化によって蓄積したノウハウを活用し、マニュアル作成や人材の育成を行うことで、状況に応じた運用ができます。
代理店の場合は運用についての要望を伝えても実際に反映されるまで時間がかかるケースもありますが、社内であればスピーディーな対応が可能です。
代理店とのコミュニケーションコストが必要以上にかかっている場合も、内製化で改善を目指していきましょう。
5.Web広告の内製化によるデメリット
Web広告の内製化には、以下のようなデメリットも存在します。
・運用者の育成や発掘が必須になる
・ノウハウが担当者によって偏る可能性がある
利点だけでなく上記の課題やリスクについても把握しておきましょう。
5−1.新しい情報を常にアップデートする必要がある
Web広告を配信する各媒体では、提供するサービス内容や仕様が定期的に変更されます。
また、商品へのニーズや流行も日々変わるため、情報収集が欠かせません。
代理店の場合は媒体のアップデート内容やニーズに対してアンテナを張っているため、すぐに対応が可能です。
内製化するには自社で情報を集める必要があるため、担当者の負担が大きくなることに注意しましょう。
5−2.運用者の育成や発掘が必須になる
自社に広告運用の経験者がいない場合は、育成や発掘が必要です。
媒体によって利用するツールや改善で注目すべきポイントが異なるため、一から育成・発掘を行うと予算や時間がかかります。
十分な人材の確保が望めない際は、代理店から知識を共有してもらい、半内製化から始めることがおすすめです。
5−3.ノウハウが担当者によって偏る可能性がある
内製化は、自社内で知識を蓄積できるメリットがありますが、ノウハウが担当者によって偏るリスクもあります。
ツールの使用方法や出稿時の細かい設定方法など、作業が属人化してしまうと担当が変わったときなどに成果が見込めなくなることもあるので注意が必要です。
後でトラブルが発生しないように、事前にチームの体制を整えておきましょう。
6.Web広告を内製化させるためのポイント
Web広告を内製化させるためのポイントは、以下の2つが挙げられます。
・運用体制を構築して専門的なチームを作る
実際に内製化する際に成果が見込めるように上記もチェックしておきましょう。
6−1.内製化を支援してくれるサービスを導入する
社内の内製化を進める際、運用の知識がゼロだと無駄な時間や予算が消費されてしまうケースが多いです。
リスクが多いため、外部が提供している内製化支援のサービスを取り入れることも視野に入れましょう。
広告の支援サービスを活用することで、スムーズに体制を整えられるだけでなく、自社独自の強み・弱みなども気づきを得られるのでメリットが多いです。
6−2.運用体制を構築して専門的なチームを作る
社内で他の業務も担当しているメンバーに広告運用を任せると、作業が多岐に渡ってしまいます。
担当者が作業に集中できるように専門的なチームを作るだけでなく、属人化を防げるように業務が偏らない環境を構築することが大切です。
7.まとめ
いかがでしたか?
Web広告の内製化は、ノウハウの蓄積や外注コストの削減などさまざまなメリットがあります。
しかし、人材の育成・発掘や情報のアップデートなど、デメリットも存在するので慎重に選ぶことがおすすめです。
ゼロからスタートすることが難しい場合は、まず半内製化から始めていきましょう。