色を選ぶ際、どのようなポイントに気をつければいいでしょうか?
制作する側だけではなく、依頼する側も活用できる確認ポイントを紹介します!
1.色の効果の種類
人が色から受ける影響には種類があります。
- 心理的影響:対象を認識しやすくなる色のこと。お茶屋さんは緑、中華屋さんは赤など。
- 生理的影響:神経や細胞に与える影響。心拍数の上昇、免疫力を上げる色など。
- 感情的影響:感情や気分に影響すること。気分が落ち着く色や、明るい気持ちになったりする色など。
- 文化的影響:文化が与える色の影響。日本人なら、赤と白はお祝い、青は進めなど。
大きく上記の4つの種類に分類されます。人が見分けることのできる色は約800~1000万色と言われています。私たちは、生活する上で想像以上に色と密接しています。
2.色が与える効果
色が与える効果には様々あります。例えば、色には時間感覚を狂わせる効果があります。
赤い部屋と青い部屋にそれぞれ入った場合、赤い部屋は時間が長く、青い部屋は時間が短く感じます。これは、赤は筋肉が緊張したり、興奮状態にするなどの作用があるためです。飲食店などでは店内を暖色にすると顧客の回転率を高める効果があります。
反面、青は副交感神経を刺激し、脈拍や体温を下げ、呼吸もゆっくりと深くなることから時間が短く感じます。勉強をしたり、集中する場合には、青い部屋や小物などはとても有効だと言えます。
また、スイスでは囚人の独房をピンクにしたところ攻撃性が低下する効果(ベイカーミラーピンク効果)みられたそうです。一説によると、ピンクは母親のお腹のなかの色であることから、気持ちが安らかになり、攻撃性や怒りを抑える効果があると言われています。
ドイツやアメリカでは刑務所以外にも警察学校や製品病院などでもピンクが活用されています。このように、色には様々な効果があります。
3.色彩心理
色にはそれぞれに与える印象があります。わかりやすい7色を紹介します。
赤
活発・情熱的・興奮など。一方で怒りや、攻撃と言ったネガティブなイメージもあります。また、赤には体温を上げる効果もあり、赤に囲まれた部屋では体温が約2度上昇するという実験結果もあります。
オレンジ
陽気・親しみやすさ・食欲の促進など。不安などを取り除く効果もあり、明るく陽気な気分になる色でもあります。
黄色
明るい・元気・喜びなど。古代のエジプトやマヤ文明では「太陽」を表す色とされており、喜びや希望の色とされていました。一方、黄色は黒と合わせることで危険を表すサインとして使われています。
緑
自然・安らぎ・落ち着きなど。緑には、ストレスを軽減して心を穏やかにする効果や、疲労回復、安心感を与えるなど癒しと健康の色とされています。
青
鎮静・冷感・冷静・誠実など。集中力を高めたり、興奮を静めて心を落ち着かせる効果があります。
紫
高級・神秘的・不安など。古来より高貴な色ですが、下品な印象も併せ持っています。場面によって印象がガラリと変わります。心と身体の回復を促す作用もあります。
ピンク
かわいい、優しい、甘いなど。女性ホルモンの分泌を高める効果や、リラックス効果があります。また、思いやりを感じさせたり、恋愛感情を意識させる色でもあります。
4.配色について
配色には一般的に、ベースカラー(70%)、メインカラー(25%)、アクセントカラー(5%)の3色で構成すると良いと言われています。
メインカラーを選ぶときは、ユーザーに何を伝えたいのかで選ぶことが大切です。親しみのオレンジや信頼の青など、与えたい印象によって色を選ぶとスムーズです。
アクセントカラーを迷ったときは、補色を使用してコントラストを意識すると、より目立つバナーになります。補色はお互いを目立たせる関係にあるため、アクセントカラーに使用することで効果的に目立たせることができます。
補色とは、マンセル(アメリカ)・PCCS(日本)の色相環で対になっている色のことです。
配色については他にも様々な理論があります。詳しくはまた別の記事にてお話しいたします。お楽しみに!
5.まとめ
いかがでしたか?
色にはそれぞれに様々な効果があり、心理的な効果だけではなく、脳や神経にも影響を与えます。これらを利用することで、ユーザーに持って欲しい印象に近づけることができます。企業イメージだけではなく、訴求内容によって変えてみるのも効果的です。
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