新年度が始まって、新しい場所で頑張っている方も多いことと思います!
さて、今回も4月前半にあった、Google広告・Yahoo!広告・LINE広告のアップデート情報について解説していきます!
Google広告アップデート情報
最初はGoogle広告のアップデート情報についてです!
アトリビューションモデルで「ファーストクリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートを終了
Google広告・GA4において、下記4つのアトリビューションモデルのサポートが2023年7月に終了します。
・線形
・減衰
・接点ベース
これら4つのルールベースのアトリビューションモデルでは、各広告のコンバージョンの貢献度をルールに基づいて割り当てますが、ユーザーがコンバージョンに至るまでの行動は多様化しているため、この方法では変化に対応しきれません。
それに伴い、Google広告・GA4では、デフォルトのアトリビューションモデルがデータドリブンアトリビューションモデルになります。
データドリブンアトリビューションモデルでは、GoogleのAIによって、各タッチポイントのコンバージョンへの貢献度が把握できます。
また、Google広告の自動入札で最も使用されているコンバージョンは、データドリブンアトリビューションモデルとなっております。
一方で、「ファーストクリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のアトリビューションモデルの使用率は3%以下となっており、今後これら4つのサポートは終了されます。
今回のサポート終了に伴い、2023年6月以降は、サポートを終了する4つのアトリビューションモデルを新規で使用することができなくなるため、注意が必要です。
また、2023年9月以降、サポートを終了するアトリビューションモデルを使用している場合は、データドリブンアトリビューションに自動で移行されます。データドリブンアトリビューションを希望しない場合は、ラストクリックモデルの利用が可能です。
さらに、2023年9月以降、Google広告のすべてのレポートから「ファーストクリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のモデルが削除されます。
サポートが終了されるアトリビューションモデルを使用されている方は注意しましょう。
Yahoo!広告アップデート情報
次に、Yahoo!広告のアップデート情報についてです!
【検索広告】広告表示オプションの配信優先度の仕様変更
4月4日に、Yahoo!広告検索広告における広告表示オプションの配信優先度に関する仕様変更が完了しました。
今回の変更対象は、下記3つの広告表示オプションをキャンペーンと広告グループの両方で関連付けた場合です。
・テキスト補足オプション
・カテゴリ補足オプション
既存の仕様では、優先的に配信する広告表示オプションは、広告グループに関連付けされたものでした。
しかし、今回の仕様変更により、関連付けた階層ではなくユーザーの検索意図と適合性の高い広告表示オプションを優先的に配信します。
また、広告表示オプションは、広告グループと上位のキャンペーンに関連付けたものの合計となります。
そのため、スマートフォン以外にクイックリンクオプションを配信するためには、関連付けたオプションが2件以上必要になりますが、広告グループと上位のキャンペーンそれぞれにオプションを1件ずつ関連付けている場合は、合計2件として扱われ、スマートフォン以外への配信が可能となります。
ただし、広告表示オプションのIDが同じ場合は、それぞれに関連付けたとしても1件として扱われるので注意が必要です。
また、電話番号オプションにおける配信優先度の変更はありません。
キャンペーンと広告グループの両方に関連付けした場合に優先的に配信されるのは、広告グループに関連付けした電話番号オプションとなります。
今回のアップデートに伴い、キャンペーンに関連付けする広告表示オプションが、キャンペーン配下の広告グループのいずれに配信されても問題がないかを確認する必要があります。
また、広告表示オプションの実績は、広告表示オプションレポート(キャンペーン)と広告表示オプションレポート(広告グループ)の両方で確認する必要があります。
LINE広告アップデート情報
次は、LINE広告のアップデート情報についてです!
友だち追加キャンペーンで動画フォーマットの入稿が可能に
LINE NEWSやLINE VOOMにおいて、広告フォーマット「キャンペーン:友だち追加」で、動画を入稿することが可能になりました。
動画が入稿できるため、より多くの情報をユーザーにリーチさせ、訴求することができます。また、動画が視聴されることによって、自社の認知度拡大と友だち獲得に繋がります。
友だち追加キャンペーンでCPM課金が利用可能に
「キャンペーン:友だち追加」の入札方法が手動の場合は、CPF課金に加えてCPM課金の課金形態が選択可能になりました。
また、この課金形態は静止画で広告を入稿した場合にも適用されます。
CPM課金が追加されたことにより、配信目的に応じてインプレッション数を調整することができます。
LINE NEWSにおいて、友だち追加に至る導線は以下の通りです。
引用:LINE広告
LINE VOOMにおいて、友だち追加に至る導線は以下の通りです。
引用:LINE広告
SKAdNetworkのビュースルーコンバージョン計測対応の追加
LINE広告で、SKAdNetwork v3.0のビュースルーコンバージョンの計測が可能になりました。
SKAdNetworkとは、アップル社が提供するトラッキングツールです。
IDFAを使用せずに、インストールがどこからどれだけ行われたのかが把握できるため、ユーザーのプライバシーを考慮したツールとなっています。
また、ビュースルーコンバージョンとは、ユーザが広告を見たものの、クリックをしなかった場合で、最終的に別の方法で自社ページに訪問し、コンバージョンに至った場合に用いられる指標です。
レポートに追加される項目は以下の3つです。
・インストール(SKANビュー)
・インストール単価(SKAN)
引用:LINE広告
SKAdNetworkのビュースルーコンバージョン計測の詳細は以下の通りです。
SKANビュースルーコンバージョンの計測は、下記の場合に利用可能です。
・LINE広告ネットワーク面では、配信面のアプリが対応SDKverに対応している場合(一部配信面は未対応。順次拡大予定。)
今回のアップデートの対象外となっているのは下記のとおりです。
・自動入札(最適化)
今回のアップデートの注意点として、1つの配信面アプリに対して保持されるビュースルーの情報は、ユーザー1人当たりの上限が15件となっている点があげられます。超えた場合は古いデータから削除されます。
また、アップデートの状況により、LINE広告のリリースより早く、アプリ計測パートナーの管理画面でSKAdNetworkのビュースルーコンバージョンが表示されることがあります。
自動ターゲティング(β)の追加
LINE広告にて、自動ターゲティング(β)が追加されました。
引用:LINE広告
自動ターゲティング(β)では、最大48時間、事前に設定したターゲティングで広告が配信され、その間に配信からイベントを収集・学習します。ただし、β版で収集・学習されるのはクリックイベントのみとなります。
学習後は設定していたターゲティングの条件の中で、より広告のクリックが期待できるユーザーによってオーディエンスを自動生成します。
自動ターゲティング(β)を使用する場合は、詳細ターゲティングとオーディエンスの設定はできません。
また、シグナルとしてのターゲティング設定は任意となっています。
ターゲティングを設定しない場合、最大48時間の間は広告がブロードで配信されます。
ターゲティングを設定する場合は、オーディエンスを生成する観点から、幅広いユーザーにターゲティングすることが推奨されています。
また、学習の終了後にターゲティングの変更を行った場合、再学習が行われます。再学習中も自動ターゲティング(β)を利用することは可能となっています。
もし、最大48時間の間にイベントの収集ができなかった場合は、広告グループ、キャンペーン、広告アカウントに加えて、階層を遡って必要最低限のイベントを確保して学習します。階層を遡っても収集できない場合は、類似した広告情報を参考にして学習されます。
設定方法は下記の通りです。
・広告マネージャーの広告グループタブを選択
・広告グループの「ターゲット設定」から「ターゲティングモード」→「自動ターゲティング(β)」を選択
設定のオン・オフは切り替え可能ですが、精度の観点から推奨されていません。
また、インプレッションがない状態が180日間続いて、かつ、設定をオンにしてから180日間たった場合には、学習が準備中となります。再度設定をオンにすることで、学習が再開されます。
現状では、課金形態としてCPCの自動入札を選択している場合のみ設定可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はGoogle広告、Yahoo!広告、LINE広告の4月前半にあったアップデートを解説していきました。
特にGoogle広告のアトリビューションモデルの「ファーストクリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」が終了されるトピックが注目度が高いアップデートとなっています。
過去は減衰モデルを活用している方が多かったのではないでしょうか。
CV計測にどの程度影響するか注視していく必要がありそうです。