2020年度から、YDNでおなじみのYahoo!ディスプレイアドネットワークが、Yahoo!広告ディスプレイ広告(運用型)、通称YDAに生まれ変わったことは、もうご存知ですよね?
今回はYahoo!ディスプレイ広告(YDA)のメニューの1つである、動的ディスプレイ広告の仕組みと運用ポイントについてご紹介していきます。
1.動的ディスプレイ広告(DAD)とは?
動的ディスプレイ広告(Dynamic Ads for Display:通称DAD)とは、インターネットの行動履歴に基づいて、各ユーザーの興味関心に合わせたクリエイティブを自動生成して配信する広告です。
従来の静的なバナー広告との違いは、クリエイティブの最適化、レコメンド機能、入稿の工数の大きく分けて3つです。
これまでYDNでは、サイトリターゲティングを提供してきました。今回のリニューアルにより、YDAではそこからさらに、行動履歴に応じてクリエイティブをパーソナライズに最適化し配信することが可能になりました。
また、ユーザーの行動履歴から類似ユーザーを分析し、関連性の高い商品を提案(レコメンド)することも可能です。商品情報はリスト形式で入稿するため、商品ごとに広告を作成する必要がなく、特に、EC・旅行・不動産・人材といった、とりわけ商品点数が多く、商品ごとのクリエイティブが難しい企業におすすめです。
画像参考:YDNで待望の「動的ディスプレイ広告」がリリース!顕在層へのアプローチを強化
このように各ユーザーの興味関心に合わせて、タイムリーな商品情報を訴求できる点が、動的ディスプレイ広告の強みと言えるでしょう。
配信先はYahoo! JAPANのトップページをはじめ、各サービスページ(Yahoo!ニュース、Yahoo!天気・災害、Yahoo!路線情報など)から、提携パートナーサイトまで、多くのユーザーにリーチすることが可能になっています。
2.動的ディスプレイ広告(DAD)配信までの流れ
動的ディスプレイ広告(DAD)の配信には、以下の3ステップが必要です。
①サイトリターゲティング設置
サイトリターゲティングタグに、必要なパラメータをつけ、サイトに設定する。
リーチを貯めるために早めにパラメータを付けることがポイントです!
②データフィードの準備
データフィード(商品リスト)ファイルを作成し、アップロードする。
アップロード方法は以下の3通りです。
・API(データフィードツール)経由
・定期アップロード(FTPサーバー連携)
・手動アップロード
③広告入稿
広告管理ツールより、必要項目を入稿。
データフィードアップロード後、
データフィード内にある商品の1件以上審査が完了すると入稿が可能になります!
画像参考:YDNで待望の「動的ディスプレイ広告」がリリース!顕在層へのアプローチを強化 (ページ内ダウンロード資料より抜粋)
3.動的ディスプレイ広告(DAD)で得られる効果
動的ディスプレイ広告について理解できてきましたか?実際に動的ディスプレイ広告は、高い広告効果をもたらすことが実証されています。
一部の広告主を対象に行った効果検証の結果、通常のYDNリターゲティング広告と比較して、クリック率はPCで約5倍、スマートフォンでは約2倍、コンバージョン率はPCで約4倍、スマートフォンでは約2倍と、パフォーマンスが大きく改善しました。
さらに、各業種においてもコンバージョン単価とコンバージョン率が改善したことからも、行動履歴をもとにそれぞれのユーザーに合わせて商品をレコメンドすることが、獲得効率の向上につながったと言えるでしょう。
画像参考:YDNで待望の「動的ディスプレイ広告」がリリース!顕在層へのアプローチを強化
4.効果をさらに高めるポイント
「動的ディスプレイ広告を取り入れてみたけど、効果がなかなか上がらない…」そう悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな時に注目すべき2つのポイントをご紹介します。
4-1.推奨タグの設置
広告の配信を優先させるあまり、必須タグのみ設置していないでしょうか?
実は、Yahoo!が推奨するタグを設置することで、機械学習が促進され、広告効果が上がりやすくなります。見落としがちな部分ですが、ぜひ取り入れましょう!
画像参考:YDN 新たな広告掲載方式「動的ディスプレイ広告」開始のお知らせ (ページ内ダウンロード資料より抜粋)
基本的に「商品詳細ページ」以降のページは、タグの設定が必須です。ただし、該当するページがないつくりのサイトの場合は設置不要です。
4-2.継続的なデータフィードのアップロード
常にタイムリーな商品情報を訴求する動的ディスプレイ広告にとって、データフィード(商品リスト)を最新のデータにしておくことは必要不可欠です。配信して終わりではなく、例えば「セール価格に変更されていなかった」といったトラブルを避けるためにも、継続的にデータフィードを更新することが重要です。
また、2020年3月に、データフィードにおける機能改善が以下4点行われましたので、ご紹介します!
- 商品リストの部分更新時における商品削除に対応
- 商品リストのアップロード上限回数が増加
- 商品リストファイルで使用可能な文字コードと改行コードを追加
- 商品リストのリアルタイム更新
・商品リストの部分更新時における商品削除に対応
従来は商品リスト全体の更新が必須でしたが、商品リストファイルに「削除」列を追加することで、商品リストの部分的な更新が可能になりました。
・商品リストのアップロード上限回数が増加
従来は全件更新・部分更新を合算していましたが、全県更新と部分更新を分けてカウントする形に変更になったことで、アップロード可能な回数が増加しました。
・商品リストファイルで使用可能な文字コードと改行コードを追加
文字コード「Shift JIS」と改行コード「CRLF」が使用可能となりました。追加コードの使用には、2020年3月以降の商品ファイルのテンプレートのダウンロードが必要となります。
・商品リストのリアルタイム更新 ※APIのみ
「FeedItemService」のmutate(SET)リクエストを実施することで、配信設定や在庫情報など、更新頻度の高い項目のリアルタイム更新に対応します。この変更により、価格や在庫状況など、商品状況の変動に合わせた広告配信が可能になりました。
APIの対応バージョンは以下のとおりです。
– Yahoo!プロモーション広告API YDN API V201911
– Yahoo!広告 ディスプレイ広告 API v1
5.まとめ
いかがでしたか?Yahoo!動的ディスプレイ広告の仕組みと運用ポイントについての理解を深めることはできましたか?ポイントを上手く抑えて、動的ディスプレイ広告を取り入れてみてはいかがでしょうか。
その他、運用している広告の成果に不安があったり、最新の情報を知りたい方はお気軽にご相談ください!