2023年7月時点でTwitterはXに変更されました。
いまだに多くのユーザーを抱えているSNSであるため、なかにはX広告の利用を検討している方もいるでしょう。
この記事では、X広告の概要やメリット、種類などについて解説していきます。
「X広告に対して興味はあるけど実際どのようなものなのかわかっていない」という方はぜひ参考にしてみてください。
1.X広告とは
X広告は、X(旧Twitter)内で掲載できる広告の総称です。
Xの現在のアクティブユーザー数は2億4,500万人で、世界中で利用されています。
日本国内でも利用割合が高いため、広告の配信を通して効率的なアプローチを実現できるでしょう。
また「いいね」やリポストなどの機能によってユーザー間での拡散も期待できるので、数多くのユーザーに対してリーチしたい場合は有用な広告です。
参考:Twitter / X is losing daily active users. CEO Linda Yaccarino confirmed it.|Mashable
2.X広告のメリット
X広告を活用するメリットは以下の2つです。
・拡散力が高い
それぞれの内容を確認していきましょう。
2−1.若年層の購買意欲を掻き立てられる
Xを利用しているユーザーの割合は、特に若年層が多くなっています。
総務省の発表によると、調査対象のうち10代の利用率が54.3%で、20代の利用率が78.8%です。
若い層に対して自社商品をアピールし、購入促進を目指す企業にとっては有用な媒体といえます。
参考:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査|総務省情報通信政策研究所
2−2.拡散力が高い
Xの大きな特徴として「いいね」やリポストといった機能が挙げられます。
他媒体と比較しても情報の拡散能力が高いため、ユーザー同士による共有で商品情報をさらに広げられる可能性が高いです。
ただし、拡散力を利用するためには、ユーザーが「他の人にも教えたい」と思うようなコンテンツ作りが重要な要素となります。
3.X広告の種類
X広告には、大きく分けて以下の種類が存在します。
・ダイナミック商品広告
・コレクション広告
・Xテイクオーバー
・Twitter Amplify
・Twitter ライブ
それぞれどのような広告なのか理解を深めていきましょう。
3−1.プロモ広告
プロモ広告は、一般的なツイートと同じような形式で、画像や動画を活用して訴求ができる広告です。
「いいね」やリポストなどの機能も通常の投稿と同様に利用できます。
細かく分けると以下5つの種類に分かれています。
・画像広告
・動画広告
・カルーセル広告
・モーメント広告
上記について細かく解説していきます。
3−1−1.テキスト広告
テキスト広告は、テキストメインの投稿で訴求ができる広告です。
日本語全角の場合、140字以内の文章で内容を記載します。
画像や動画よりも情報量は少ないですが、他のツイートに溶け込みやすいため、違和感のない訴求を実現できる点がメリットです。
3−1−2.画像広告
画像広告は、商品・サービスについての画像を一枚掲載し、文章と合わせて訴求できる広告です。
クリエイティブを通して視覚的なアプローチを行うことで、より効果的にユーザーを誘導できます。
3−1−3.動画広告
動画広告は、動画コンテンツと文章で構成された広告です。
最長2分20秒の動画で、商品やサービスの情報を発信できます。
テキスト広告などと比べると制作するのに時間がかかりますが、開発に至った経緯や具体的なメリットを紹介しやすく、興味関心を惹きやすい点が大きなメリットです。
3−1−4.カルーセル広告
スライド形式に画像・動画を複数枚合わせて掲載する広告を、カルーセル広告と呼びます。
X広告では最大で6枚のコンテンツを掲載でき、商品の魅力やストーリーを具体的にアピール可能です。
3−1−5.モーメント広告
モーメント広告は、一連のツイートをまとめてプロモーションができる広告です。
1つのツイートだけでは商品・サービスの魅力を伝えきれない場合に、導入することでストーリーを発信しやすくなります。
3−2.ダイナミック商品広告
ダイナミック商品広告は、データフィードを利用して、興味関心などをもとに最適なユーザーを配信対象にする広告です。
Webサイト内でカート内に入れた後、購入には至っていないユーザーなど、ピンポイントでの訴求もできます。
ユーザーの特徴に合わせた広告で費用対効果の改善が見込みやすい点がメリットです。
3−3.コレクション広告
コレクション広告は、メインの画像一枚と複数の商品画像コレクションを掲載できる広告です。
カルーセル広告のようにスワイプすることなく全ての画像を閲覧できる点がメリットで、誘導先のリンクをそれぞれ設定することもできます。
3−4.Twitterテイクオーバー
Twitterテイクオーバーは、タイムラインや検索タブの上部に独占的な広告を掲載します。
ユーザーが日常的に活用する場面で自社広告を大きく表示できるため、認知拡大に大きな影響を与えられます。
3−5.Twitter Amplify
Twitter Amplifyは、自社広告と関連性の高い動画コンテンツを連動させるフォーマットです。
15以上のコンテンツから関連の高いものを選ぶか、パブリッシャーと契約を結んで広告配信ができます。
3−6.Twitter ライブ
X広告では、広告主が自社商品のプロモーションを世界に向けてライブ形式で行うことも可能です。
ユーザーと直接やりとりをしながら説明ができるため、信頼度やロイヤリティ向上につながります。
4.X広告の推奨サイズ
X広告では、利用する広告タイプによって推奨サイズが異なります。
適切な準備ができるように、画像広告と動画広告について推奨サイズを確認しておきましょう。
4−1.画像広告
4−2.動画広告
5.X広告で利用できる機能
X広告では、配信時に以下のような機能を活用できます。
・会話ボタン
・アプリボタン
・ウェブサイトボタン
それぞれの機能について解説していきます。
5−1.アンケート
アンケート機能は、広告内に複数の項目を追加して調査を行える機能です。
ユーザーが広告に参加できるため、ニーズについての調査だけでなく、広告に興味を持ってもらいやすい点もメリットになっています。
5−2.会話ボタン
会話ボタンとは、広告主によって投稿されたコンテンツに対してポストを促す機能のことです。
CTAとカスタマイズができるハッシュタグを設置することで、閲覧したユーザーのアクションを促進できます。
5−3.アプリボタン
アプリボタンを活用すると、広告内にApp StoreやPlay Storeのダウンロードページリンクを記載できます。
ユーザーがダウンロードを完了している場合は、クリックされた際にアプリを開くように設定が可能です。
5−4.ウェブサイトボタン
ウェブサイトボタンは、クリックすることで任意のランディングページに遷移できる機能です。
画像広告と動画広告を配信する際に活用できます。
6.X広告のキャンペーン目的
X広告で設定できるキャンペーン目的は以下の通りです。
・動画の再生数
・プレロール再生数
・アプリのインストール数
・ウェブサイト訪問数
・エンゲージメント数
・アプリのエンゲージメント数
どのような目的で広告配信ができるのか確認していきましょう。
6−1.リーチ
広告を閲覧するユーザーを最大化したい場合は、リーチをキャンペーンの目的に設定しましょう。
一定の期間で閲覧者数を最大化してくれるので、新規商品やブランドの認知度向上などに効果を発揮します。
フォーマットとしては、画像広告や動画広告、カルーセル広告などがおすすめです。
6−2.動画の再生数
動画広告へのリーチを増やし、ブランドの認知向上などを図りたい場合は動画の再生数を設定します。
一般的な動画広告だけでなく、ウェブサイトボタン付きの動画広告や、カンバセーションボタン付きの動画広告でも利用が推奨されています。
6−3.プレロール再生数
プレロール再生数は、Twitter Amplifyで配信されている動画に広告を掲載する際、再生数を最大化します。
興味関心にマッチしたコンテンツ内で広告を掲載することで、メッセージの想起率や認知度の向上が可能です。
6−4.アプリのインストール数
アプリのインストール数を目的に設定すると、モバイルデバイスからXを利用しているユーザーに対して効率的にアプローチができます。
アプリボタン付きの画像広告・動画広告を通して、アプリの認知度向上や新規キャンペーンの発信を行いましょう。
6−5.ウェブサイト訪問数
特定のサイトへの訪問者数を増やしたい方は、ウェブサイト訪問数をキャンペーン目的に設定しましょう。
Xではウェブサイトボタン付きの画像広告や動画広告を配信した後、ユーザーによるコンバージョンなど、ウェブの結果を測定できます。
6−6.エンゲージメント数
広告を多くのユーザーに閲覧してもらい、いいねや返信などのアクションを促進させたい場合はエンゲージメント数を目的にします。
テキスト広告や画像・動画広告、カルーセル広告など、複数のフォーマットで設定が推奨されています。
6−7.アプリのエンゲージメント数
提供しているアプリの起動や更新を行ってほしい場合はアプリのエンゲージメント数が目的としておすすめです。
特に、アプリはダウンロードしているものの、頻繁に利用していないユーザーに対して想起を促す際に効果を発揮します。
7.X広告のターゲティング
X広告のターゲティングは、大きく分けて以下2つの種類が存在します。
・オーディエンスの条件
それぞれどのようなターゲティングがあるのか解説していきます。
7−1.オーディエンスの特性
オーディエンスの特性は、以下のような条件でユーザーを絞るターゲティングのことです。
・性別
・言語
・年齢
・端末モデル
・OS バージョン
・携帯電話会社
・プラットフォーム
ユーザーの属性に合わせてターゲティングを行うことで、想定する顧客層にマッチした人物に広告を閲覧してもらえます。
7−2.オーディエンスの条件
オーディエンスの条件は、ユーザーの興味関心やツイートしている内容をもとにターゲティングします。
8.X広告の配信方法
X広告は、以下の手順で配信ができます。
広告マネージャでキャンペーン作成
広告で利用するポストを新規作成(過去のポストも利用可能)
広告の審査確認
審査状況は、公式サイトから「キャンペーンの編集」を開いた後「クリエイティブ」の項目から確認が可能です。
9.X広告の注意点
X広告を活用する際は、以下2点に注意しましょう。
・配信期間設定に注意する
2つの注意点について解説していきます。
9−1.Xプレミアムもしくは認証済組織である必要がある
X広告を利用する際は、アカウントの認証マークが必要です。
認証マークを獲得するには、Xプレミアム(旧Twitter Blue)かVerified Organization(認証済み組織)への加入をしなければいけません。
どちらも有料のサブスクリプションサービスであるため、まだ対応が完了していない場合は先に設定しておきましょう。
9−2.配信期間設定に注意する
X広告を配信する際は、期間設定を事前に徹底して行いましょう。
仕様の都合でキャンペーンが開始するまで設定をオフにできないため、配信すべきタイミングを考慮することが大切です。
10.X広告運用のポイント
X広告を運用する際のポイントは以下の5つです。
・タイトルは簡潔にする
・動画は15秒以内にする
・ABテストをする
・オーガニックのアカウント運用にも注力する
効率的な配信を行えるように、上記についても把握しておきましょう。
10−1.目的とターゲットを明確にする
広告を配信する場合、目的とターゲットの明確化が特に重要なポイントになります。
認知拡大やウェブサイトへの流入増加など、最終的なゴールと商材のターゲットについても考慮しましょう。
事前の目標設定が曖昧のまま配信を行うと、誰にどのような情報を届けるべきなのかがわからないため成果が見込めなくなってしまいます。
改善の方向性についてもぶれてしまう可能性が高いため注意が必要です。
10−2.タイトルは簡潔にする
広告内で使用するタイトルはなるべく簡潔にすることが大切です。
文章が長すぎるとユーザーの目に入った際にスルーされてしまう可能性が高いため、まとめるべきポイントを事前に精査しましょう。
心理的に興味を惹けるコピーの考案や、特に伝えたい内容を考え、タイトルに盛り込んでみてください。
10−3.動画は15秒以内にする
動画広告は、15秒以内にすることでユーザーの集中力を維持しやすくなります。
タイトルと同じく、動画コンテンツが長すぎるとスキップされてしまう可能性が高いため、伝えたい情報をまとめておきましょう。
短い内容で興味関心を惹くためには、インパクトのある導入から始めることが大切です。
10−4.ABテストをする
広告を配信した後は、ABテストを行って改善案を模索することも重要です。
X広告を配信したとしても、すぐに思っていた成果を得られないこともあります。
また、広告によって得られる成果は世の中の流行や業界の状況によっても変わるため、常に状況を把握することが大切です。
ABテストを実施することで、より適切なクリエイティブやテキストを把握していきましょう。
10−5.オーガニックのアカウント運用にも注力する
X広告を活用する際は、合わせてオーガニックのアカウント運用にも注力しましょう。
自社のビジネスに対して反応したユーザーと交流を交わすことで、新しい視点を得られることもあります。
逆に広告によって得られた成果をオーガニックアカウントに流用することも可能なので、双方で効率的にアプローチすることがおすすめです。
11.まとめ
いかがでしたか?
X広告は、若年層への訴求や拡散性の高さが魅力のSNS広告です。
プロモ広告やコレクション広告など、複数の広告タイプが存在するので、目標に合わせて最適な手法を選択しましょう。
また、キャンペーン目的やターゲティングなど設定できる項目が豊富に存在します。
配信後は、各項目を調整しながらABテストも行い、さらに適切な方法を見出していくことが大切です。