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【完全版】縦型動画広告の媒体別セーフゾーンまとめ|サイズなどの仕様を徹底解説

更新日:2025年10月31日

【完全版】縦型動画広告の媒体別セーフゾーンまとめ|サイズなどの仕様を徹底解説

「配信してみたらテキストが見えない」「CTAボタンが重なってしまった」
縦型の動画広告を配信して、こんな失敗を経験したことはありませんか?

重要な文字や素材が画面のパーツに隠れてしまうトラブルを避けるためには、
各媒体のセーフゾーンを正確に把握することが不可欠です。

本記事では、
TikTok、YouTubeショート、Meta、LINE、X、Pinterestの
主要6媒体における縦型動画広告のセーフゾーンを詳しく解説します。

1. 縦型動画広告とは?

本記事で扱う「縦型動画広告」とは、
スマートフォンの画面全体(フルスクリーン)に表示される広告を指します。

基本的には、
ユーザーの投稿などのコンテンツ間に溶け込むように表示されるのが特徴です。

2. 縦型動画広告のセーフゾーンとは?

縦型動画広告における「セーフゾーン」とは、
広告表示時に、プラットフォームのUI要素(ユーザー名、コメント欄など)と重ならず、
ユーザーに確実に見せることができる領域のことです。

そのため、
ユーザーに必ず見てもらいたい情報や要素は、セーフゾーン内に配置することが重要です。例えば、
TikTokでは画面右側に「いいね」や「シェア」のボタンが常に表示され、
下部にはキャプションが配置されます。

ここに広告のテキストなどが重なると、ユーザーにメッセージが届きにくくなります

セーフゾーンを無視した広告は、次のようなリスクがあります。

  • 重要な情報が隠れる:商品名や価格、CTAボタンなどが見えなくなる
  • ブランドイメージの低下:文字やボタンが重なって雑な印象になる
  • 広告効果の減少:伝えたいメッセージが届かず、成果が下がる
  • 予算の無駄遣い:効果が低い広告に費用がかかる

一方、セーフゾーンを正しく活用すると、
広告は見やすくプロフェッショナルな印象になり、ユーザーの目を効果的に引き付けられます。

特に複数の媒体で同じ広告を使う場合は、
それぞれのプラットフォームのセーフゾーンを考慮することがポイントです。

3. 主要媒体のセーフゾーン一覧

縦型動画広告を配信する主要なプラットフォームでは、
それぞれ異なるセーフゾーンが設定されています。

以下より、
TikTok、YouTubeショート、Meta、LINE、X、Pinterestの主要6媒体における
縦型動画広告(アスペクト比 9:16)のセーフゾーンを詳しく解説します。

各媒体の特性を理解して、
広告の文字やボタンが隠れない効果的なクリエイティブ制作に役立てましょう。

3-1. TikTok広告

TikTokは、
世界中で幅広く利用されているショート動画プラットフォームの一つで、
縦型動画広告に適した媒体として多くの企業に活用されています。

ここでは、
TikTokの代表的な「TikTokオークションインフィード広告」(非Spark Ads)における
縦長動画の仕様を紹介します。

■ TikTok縦型動画広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:540×960ピクセル以上
  • 動画の長さ:最大10分
  • ファイル形式:MP4、MOV、MPEG、3GP、AVI

■ TikTok縦型動画広告のセーフゾーン

TikTok広告のセーフゾーンは、
動画のアスペクト比や説明文の長さ、その他のフォーマットの使用状況によって変わります。

最も小さい領域の例(540×960ピクセルの場合)は、以下の通りです。

  • 上部:画面上から約13%を避ける
  • 下部:画面下から約53%を避ける
  • 右側:画面右から約22% を避ける
  • 左側:画面左から約11% を避ける

TikTokは特に若年層の利用が多いため、セーフゾーンを守りつつも、
プラットフォームの雰囲気に合った自然なクリエイティブ制作が成功のポイントです。

また、
広告管理画面のプレビュー機能で事前確認を行うことも重要です。

※[2-1. TikTok広告]での画像引用/参考(出典:TikTokビジネスヘルプセンター

3-2. YouTubeショート広告

YouTubeの縦長動画といえば「YouTubeショート」です。
最大3分の縦長動画を投稿でき、手軽に短尺コンテンツを発信できます。

YouTubeショート広告は、スマートフォンやタブレットに加え、
テレビやゲーム機などのコネクテッドデバイスでも配信されるのが特徴です。

■ YouTubeショート広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16(2:3も対応)
  • 解像度:1,080×1,920ピクセルが推奨(720×1,280ピクセル以上)
  • 動画の長さ:60秒未満が推奨
  • ファイル形式:MPG(MPEG-2 または MPEG-4)が推奨

■ YouTubeショート広告のセーフゾーン

オーバーレイや行動を促すフレーズ、ボタンの表示位置は、
フォーマットやキャンペーンの種類、デバイスの画面によって異なる場合があります。

クリエイティブを制作する際は、以下のセーフゾーンを参考にしましょう。

※画像引用(出典:YouTube ヘルプ,Google広告 ヘルプ

  • 上部:画面上から約15%を避ける
  • 下部:画面下から約35%を避ける
  • 右側:画面右から約18%を避ける
  • 左側:画面左から約4%を避ける

YouTubeショート広告は、教育やエンターテインメントの要素が強いプラットフォームです。

そのため、
ユーザーにとって役立つ情報や楽しめる内容を重視したコンテンツ作りが大切です。

セーフゾーンを守りながら、
YouTubeユーザーの視聴スタイルに合わせて、見やすく魅力的な動画を作りましょう。

3-3. Meta広告

Metaの代表的な縦型動画広告の配信先は、
InstagramとFacebookのストーリーズやリールです。

どちらも日常コンテンツの中に自然に表示され、幅広いユーザーに届く形式です。

※画像引用(出典:Instagramリール, Facebookリール広告, Instagramストーリーズ, Facebookストーリーズ

■ ストーリーズ広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:1,440×2,560ピクセルが推奨
  • 動画の長さ:Instagramは1秒~60分、Facebookは1秒~2分
  • ファイル形式:MP4、MOV、GIFが推奨

動画の長さの要件は、それぞれ以下の通りです。

広告タイプ 要件
Instagramストーリーズ ・35秒未満であれば終わりまで再生
・15秒以上の動画広告は、複数のストーリーズカードに
分割される可能性あり
Facebookストーリーズ ・10秒以下であれば終わりまで再生
・10秒を超える動画広告は、複数のストーリーズカードに
分割される可能性あり

複数のストーリーズカードに分割された場合、「続きを見る」ボタンが表示されることがあり、
ユーザーがタップすると動画の続きを見ることができます

■ リール広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:Instagramは1,440×2,560ピクセル推奨、Facebookは500 x 800ピクセル以上推奨
  • 動画の長さ:Instagramは0秒~15分、Facebookは4秒~15秒
  • ファイル形式:MP4、MOVが推奨

■ ストーリーズ広告とリール広告のセーフゾーン

それぞれのセーフゾーンを守ることで、広告の重要な部分が画面から切れてしまったり、
プロフィールアイコンやCTAボタンに隠れてしまったりするのを防げます。

以下を参考にしましょう。

※画像引用(出典:Metaビジネスヘルプセンター
位置 ストーリーズ広告 リール広告
上部 画面上から約14%は避ける 画面上から約14%は避ける
下部 画面下から約20%は避ける 画面下から約35%は避ける
右側 画面右から約6%は避ける 画面右から約6%は避ける
左側 画面左から約6%は避ける 画面左から約6%は避ける

また、
管理画面の広告設定時に「セーフゾーンのガードレール」機能を使うと、
黄色いエリアでセーフゾーンの外側を確認できます。

この機能を活用して、
広告の重要な要素がセーフゾーン内にきちんと収まっているかチェックしましょう。

※画像引用(出典:Meta広告管理画面

3-4. LINE広告(LINE VOOM面)

※画像引用(出典:LINEヤフー for business

LINEの縦型動画広告が配信される代表的な配信面は「LINE VOOM」です。

LINE VOOMは、
おすすめ動画やフォロー中のコンテンツを閲覧できるページです。

LINEヤフーによると、月間アクティブユーザー(MAU)は6,800万人以上で、
そのうち4,900万人以上が、月に1回はLINE VOOM上の広告に接触しているとされています。

■ LINE VOOM広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:135×240~1,080×1,920ピクセル
  • 動画の長さ:5秒~10分
  • ファイル形式:MP4、MOV

■ LINE VOOM広告のセーフゾーン

LINE VOOMの画面の上下には、テキストなどの要素が表示されます。

セーフゾーンは端末サイズによって変わるため、どの端末でも重要な部分が見切れないよう、
できるだけセーフゾーンの中央に配置することが大切です。

※画像引用(出典:LINE Creative Inspiration

最も小さい領域の例(iPhone SEの場合)は、以下の通りです。

  • 上部:画面上から約15%の領域を避ける
  • 下部:画面下から約39%の領域を避ける

また、
LINE VOOMの「フォロー中」タブでは、ユーザーが動画をタップするまで
動画が3:4のサイズで表示され、9:16の動画の上下部分は省略されます。

重要な要素は中央に配置しましょう。

※画像引用(出典:LINE プロダクト 媒体資料

また、
LINE広告においても、広告設定画面でプレビューを確認できます。

広告がどのように表示されるかを確認してから配信するようにしましょう。

3-5. Xバーティカルビデオ広告

X(旧:Twitter)のバーティカルビデオ広告は、
X上で配信される縦型動画広告です。

デフォルトで音声オンになっているため、視覚と音声の両方でユーザーに訴求できます。

そのため、音声を考慮した動画の作成がポイントです。

■ Xバーティカルビデオ広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:720×1280~1,080×1,920ピクセル
  • 動画の長さ:15秒が推奨(最大2分20秒まで)
  • ファイル形式:MP4、MOV

■ Xバーティカルビデオ広告のセーフゾーン

黄色い枠で示されたオーバーレイ部分は、動画再生から約2秒後に自動的に非表示となります。

公式の参考画像(1,080×1,920ピクセルを想定)に基づくと、セーフゾーンは以下の通りです。

  • 上部:画面上から約4%を避ける
  • 下部:画面下から約16%を避ける
  • 右側:画面右から約19%を避ける
  • 左側:画面左から約5%を避ける

Xは情報拡散力の高いプラットフォームです。

セーフゾーンを意識して魅力的なクリエイティブを制作すれば、広告効果を高めるだけでなく、
ユーザーによるシェアを通じてオーガニックな拡散も期待できます。

※[2-5. Xバーティカルビデオ広告]での画像引用/参考(出典:Xビジネス バーティカルビデオ広告

3-6. Pinterest広告

※画像引用(出典:Pinterest 広告を活用してビジネスを拡大

Pinterestは、
新しいアイデアを「検索・保存・購入」できるビジュアル探索プラットフォームです。

ユーザーは日常的なイベントから人生の大きな節目まで、
未来の計画に Pinterestを活用しています。

Pinterest広告では、キーワードやインタレストなどのターゲティング戦略により、
認知から比較検討、そしてコンバージョンまで、
ターゲット層のユーザーに最適なタイミングで広告を配信することが可能です。

さらに、
画像・動画・カルーセル・コレクション・アイデア・プレミアスポットライトなど、
多彩な広告フォーマットを利用できる点も大きな特徴です。

ここではPinterestの縦型動画広告についての仕様を解説します。

■ Pinterest縦型動画広告の基本仕様

  • アスペクト比:9:16
  • 解像度:1,080×1,920ピクセルが推奨
  • 動画の長さ:4秒~15分(6~15秒が推奨)
  • ファイル形式:MP4、MOV、M4V

■ Pinterest縦型動画広告のセーフゾーン

Pinterest広告のスタンダード動画アドで、1,080×1,920ピクセルを想定した場合、
セーフゾーンは以下の通りです。

  • 上部:画面上から約14%を避ける(270ピクセル)
  • 下部:画面下から約41%を避ける(790ピクセル)
  • 右側:画面右から約18%を避ける(195ピクセル)
  • 左側:画面左から約6%を避ける(65ピクセル)

媒体の特性上、Pinterest広告ではコンテンツに自然に溶け込むよう、
美的価値やインスピレーション性を重視したビジュアル設計が重要です。

商品やサービスの魅力を視覚的に直感的に伝えつつ、
ライフスタイルや季節感を取り入れたクリエイティブ制作を意識しましょう。

※参考:Pinterest ピン仕様を確認する

4. まとめ

縦型動画広告におけるセーフゾーンは、
広告効果を最大化するための重要な要素です。

各プラットフォームごとに仕様が異なるため、配信前の確認と適切な調整が欠かせません。

成功するクリエイティブ制作のポイントを以下にまとめます。

  • 事前確認の徹底:各プラットフォームのプレビュー機能を必ず活用
  • 中央配置を意識:重要な要素は画面中央の安全な領域に配置
  • 媒体別に最適化:同じクリエイティブでも媒体特性に合わせて調整
  • 継続的な検証:配信後も表示状況を確認し、必要に応じて修正

縦型動画広告市場は今後も拡大することが見込まれるため、
セーフゾーンを踏まえたクリエイティブ制作が運用者の競争力となります

適切なセーフゾーンの活用により、ブランド価値の向上と広告効果の最大化を実現しましょう。

※本記事は公式情報をもとに作成していますが、一部当社の見解を含みます。また、記載内容は効果や成果を保証するものではありません。

この記事を書いた人

2023年に株式会社インフィニティエージェントへ入社。 大学4年生から内定者インターンとして広告運用の実務を経験してきました。 現在は、広告運用で培った経験を活かし、SNSやメディアの運営に奮闘中です。 毎年必ず海外旅行に出かけるほどの旅行好きで、新しい文化や価値観に触れることが大好きです。

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