インターネット広告は、技術が確立されてから需要の高い手法として多くの企業に認知されているマーケティング方法です。
しかし、近年特に注目を集めているレコメンド広告について具体的に理解できている人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、レコメンド広告の特徴やメリットなどについて具体的に解説します。
最後まで読むことで、どのような手法で、運用におけるポイントはなんなのかを理解できるようになるでしょう。
1.レコメンドウィジェット広告とは
レコメンド広告は「レコメンドウィジェット広告」とも呼ばれています。具体的な内容について触れる前に、以下項目について見ていきましょう。
- レコメンドウィジェット広告の意味
- レコメンドウィジェット広告の仕組み
それぞれ解説していきます。
1−1.レコメンドウィジェット広告の意味
レコメンドウィジェット広告は、各種媒体のおすすめ情報の掲載枠にて広告を表示させる手法です。
レコメンドは「おすすめ」を意味しており、ウィジェットは「小規模なアプリケーション」を表しています。
詳しいメリットについては後述しますが、レコメンドウィジェット広告を活用すると、適切なタイミングで訴求をユーザーに届けられるため、アクションを起こしてもらいやすくなります。
1−2.レコメンドウィジェット広告の仕組み
レコメンドウィジェット広告は、さまざまな媒体に配信可能なプラットフォームを通して掲載されます。代表的な例としては、OutBrainやlogly liftなどが挙げられるでしょう。
ジャンルやテーマに合わせて媒体を変えることも可能なため、自社で扱っているサービス・商品にマッチした配信面で広告掲載が可能です。
近年ではAIの導入も進んでいるため、自動で配信先を選んでおすすめ欄に広告を掲載することもできます。
2.レコメンドウィジェット広告と他広告との相違点
レコメンドウィジェット広告とよく比較される手法として、以下2つが挙げられます。
- ネイティブ広告
- インフィード広告
異なる特徴を持った広告なので混同しないように注意が必要です。
2つの広告手法についても理解を深めていきましょう。
2−1.ネイティブ広告とレコメンドウィジェット広告の違い
ネイティブ広告は、明確な定義があるわけではありませんが、媒体のコンテンツに合った形式をとっている広告の総称です。
広告感を無くした訴求が可能なため、クリックしてもらえる確率が高まるメリットがあります。
レコメンドウィジェット広告は、ネイティブ広告の一種です。
レコメンドウィジェット広告が記事のおすすめ欄にて広告が表示される形式であるのに対し、ネイティブ広告は他の手法も含めて表現する際に使用されます。
2−2.インフィード広告とレコメンドウィジェット広告の違い
インフィード広告は、コンテンツとコンテンツの間にて、同様の形式で表示される広告です。
レコメンドウィジェット広告と同じく、ネイティブ広告の一つです。
インフィード広告とレコメンドウィジェット広告には、掲載面において相違点があります。レコメンドウィジェット広告がおすすめ欄で掲載されるのに対し、インフィード広告はSNSの投稿や記事の間で表示されることが特徴です。
3.レコメンドウィジェット広告のメリット
レコメンドウィジェット広告のメリットとして、以下2つが挙げられます。
- ユーザーの不快感を減らせる
- 短い期間でも成果が出やすい
それぞれの利点について確認していきましょう。
3−1.ユーザーの不快感を減らせる
レコメンドウィジェット広告だけでなく、ネイティブ広告全体にも当てはまりますが、通常コンテンツと同じ形式で掲載されるためユーザーからの不快感を減らせます。
多くのインターネット広告が配信されるようになった昨今では、自分が見たいコンテンツを阻害する形式の広告表現に嫌気がさしている人も多いです。
「広告らしさ」を強調しすぎると、ユーザーからの印象を損ない、ブランディングにも悪影響を与える可能性があります。
レコメンドウィジェット広告は、配信によるリスクを減らしたい方にも最適な手法です。
3−2.短い期間でも成果が出やすい
ユーザーが興味を持った媒体のコンテンツと同様の形式で掲載されることで、クリックしてもらいやすいメリットがあります。
広告で興味を惹き、LPで刺さる訴求を展開できれば高確率で成果を発揮させることが可能です。
インフィード広告やリスティング広告などが注目を集めているなか、レコメンドウィジェット広告はまだ広く活用されていないことも短期間で結果が出やすい理由として挙げられます。
4.レコメンドウィジェット広告のデメリット
レコメンドウィジェット広告には、以下2つのデメリットも存在します。
- 運用するための手間が多い
- ノウハウがまだ少ない
メリットだけでなく、デメリットについても詳しく確認していきましょう。
4−1.運用するための手間が多い
レコメンドウィジェット広告で成果を出すためには、広告のクオリティはもちろんのこと、配信面にも気を配る必要があります。
商品やサービスの質が良くても、媒体の種類や関連度がマッチしていないと興味を持ってもらえる可能性は低くなるでしょう。
文章による訴求がメインのリスティング広告とは違って、媒体選定や画像の用意、キャッチコピーの策定など、運用するための手間は多いです。
4−2.ノウハウがまだ少ない
実践している企業がまだ少ないレコメンドウィジェット広告は、ノウハウがまだ蓄積されていません。
クリエイティブやターゲット選定などの方法は多数存在しますが、他の手法と比較しても手探りで実施していく必要が少なからずあります。
5.レコメンドウィジェット広告媒体は何があるの?
レコメンドウィジェット広告の媒体として挙げられるのは以下3つです。
- Outbrain
- logly lift
- popIn
代表的な媒体になるため、それぞれ把握しておきましょう。
5−1.Outbrain
画像引用:アウトブレイン ジャパン株式会社|Facebook公式アカウント
Outbrainは世界最大規模の媒体です。大手メディアとも多数連携しており、豊富なターゲティング手法を活用できます。
LPに訪問したことがあるユーザーをターゲティングする手法もあるため、新規開拓だけでなく、顕在層への効率的なアプローチも可能です。
5−2.logly lift
画像引用:LOGLY lift|公式サイト
logly liftは、月間インプレッション数300億回を有している最大規模の媒体の一つです。
コンテンツ内容に則した配信を可能にするために、文脈解析技術を用いたレコメンドアルゴリズムを採用しています。
ネイティブ動画広告の活用も可能なため、情報量を増やして広告を配信したい方にも活用がおすすめです。
5−3.popIn
画像引用:popin|公式サイト
2015年に中国最大の検索エンジンである「百度」の子会社になった媒体です。
中華圏の多くの媒体と提携しており、商品・サービスを海外で普及したい場合に有用な選択肢だといえます。
ユーザーインターフェースを尊重し、デザインに適した広告枠を用意しているため、広告らしさを極力無くして配信ができます。
6.レコメンドウィジェット広告の運用と改善ポイント
レコメンドウィジェット広告を活用する際は、以下項目に留意しましょう。
- タイトルで興味を惹く
- 媒体ごとのターゲティングについて理解を深める
- ニーズを満たせるLPを作成する
運用と改善ポイントについて解説していきます。
6−1.タイトルで興味を惹く
レコメンドウィジェット広告を使用してコンテンツに寄せたクリエイティブを作る場合、タイトルで興味を惹くことが大切です。
ユーザーにクリックしてもらうためには、ぱっと見の印象でインパクトを与える必要があります。
記号を活用して強調したい部分を目立たせたり、特に訴求したいワードを左寄せにしたりすることがおすすめです。
言葉一つ変えるだけでも反応は変わるので、どのように記載したら共感を生み、ユーザーの感情を揺さぶって「見たい」と思わせることができるのか考えましょう。
6−2.媒体ごとのターゲティングについて理解を深める
ターゲティング手法は媒体によっても変わります。
レコメンドウィジェット広告を活用する際は、媒体の大きさだけでなく、どのターゲティング手法を利用すべきなのかも考慮して選択しましょう。
AIによるターゲティングは、広告主にとって手間を減らせるメリットがありますが、カスタマイズ性が低く、柔軟に設定を変えられない可能性もあります。
自分で細かく設定したいのか、自動化を目指したいのかなど目的を明確にしておくことが大切です。
6−3.ニーズを満たせるLPを作成する
レコメンドウィジェット広告を利用すると、関連した媒体で広告を掲載し、コンテンツと似た形式になるのでクリック率は高くなる可能性が高いです。
しかし、遷移先のLPでニーズを満たせないと、次のアクションにつなげることは難しくなります。
他のサービス・製品と似たり寄ったりの特徴を訴求しても、誰にも選ばれない可能性が高くなるので注意が必要です。
LPでは、ターゲットとして想定しているユーザーがどのような悩みを抱えているのか洗い出して反映させると同時に、競合他社との差別点も訴求していきましょう。
7.まとめ
いかがでしたか?
レコメンドウィジェット広告は、おすすめ欄にて媒体の記事コンテンツと似た広告を表示させることができる手法です。
クリエイティブ制作や運用に手間が一定数かかりますが、広告らしさを排除しつつ訴求ができるため、高確率でクリックしてもらえるメリットがあります。
効果を最大限発揮させるためには、タイトルの設定やターゲティング方法への理解を深めることが大切です。
LPの質も考慮し、ニーズを満たしてアクションを促進できる構成を目指していきましょう。