不動産投資業界のクライアントはいるけれど、業界の仕組みを理解をするのが難しい、、、
そう思っている広告運用者やマーケターの方は多いのではないのでしょうか。一言で不動産投資といっても、様々な形態があり、それぞれ仕組みを理解することは難しいかもしれません。
本記事では、そんな不動産投資業界の仕組みや形態を詳しく解説していきます。
弊社の不動産業界のクライアント数は、他の業界に比べ予算も大きく、案件数も全案件の3分の1を占めています。そんな弊社の実績をもとに、不動産投資業界の市場感から今後の集客方法まで解説していきます。
市場を理解することで、広告の成果向上も狙えるのではないでしょうか。不動産投資業界について知りたい方、必見です!
1.不動産業界について
不動産投資について触れる前に、各不動産業界の特徴を紹介していきます。
①不動産投資 商材難易度:低
コロナ禍において「資産形成」のニーズが著しく伸びており、集客の方法も多様化している商材です。
「一棟」と「区分」で集客ターゲットが異なることが特徴と言えます。この商材は飽和状態であるものの、広告予算の母数としては多くの比率を占めています。
これが本記事での主要なトピックになる商材です。
②土地活用 商材難易度:中
遺産相続などにより意図せず土地を保有している層がメインターゲットとなります。「ライフイベント」に加味される商材であり、不動産投資とは「全くの別物」です。内容ごとにユーザーペルソナが異なる事を踏まえ、それぞれの戦略を立てることが重要となります。
③不動産売却 商材難易度:高
直近の日本市場には「買い手」はいるものの「物件」が無く「売るものが無い」という状況にあります。そのため、「仕入れ」に対する動きが活性化しており、財閥系不動産や広告代理店が比較サイトを運営しているケースが多く見られます。広告予算が潤沢な企業が多いのが特徴です。
④住宅販売 商材難易度:高
直近では「家」を購入する人が増加しており、市場の売り上げ規模は上昇中です。住宅ローンも低金利であり、「今払う家賃をローン返済に充てて資産形成しませんか?」のようなニーズが多く、トレンドとして上昇しています。
2.不動産投資について
不動産業界について理解したあとに、次は不動産投資はどのような商材であるのかを説明していきます。
2-1.不動産投資とは?
不動産投資とは、「お金を借りて投資をする商材」のことで、資産形成の1つの方法です。
不動産の物件を購入し他者に貸して、家賃収入を得ることをインカムゲイン、その投資した金額より大きい金額での売却をし利益を得ることをキャピタルゲインといいます。
どのような人がターゲットになるのでしょうか。次の項目で説明していきます。
2-2.ターゲットごとのペルソナ
不動産投資を検討するターゲットとしては、ニーズによって分けることができます。
①資産形成検討者層:不動産投資初心者(知識低) 年収:500万~
このターゲット層は老後の生活に不安を抱えているユーザーが多いです。最近になり国債、投信など投資に興味を持ち始め、様々な投資商材に目を向けているケースが多く見られます。
ユーザーの母数としては一番多く、初心者でも始めやすい区分マンション投資や小口不動産投資に手を出すユーザーが多い傾向にあります。
②分散投資検討者層:不動産投資中級者(知識有) 年収700万~
このターゲット層は会社に勤めながら他の投資等で副収入を得ているユーザーです。老後資金に対する意欲も高く、リスクのための備えとして他の投資商材も検討中であるケースが多いです。
また区分マンション投資や小口不動産投資を始めていることが多く、更に上層のユーザーは一棟アパート投資や海外不動産投資に手を出していることが多いでしょう。
③投資家:不動産投資上級者(知識高):年収1000万~
このターゲット層は国内物件を複数所有しており、生計を投資で立てていることがほとんどです。余剰資金で、国内よりも高い利回りが見込める商材を物色し始めているケースが多いでしょう。
このターゲット層になると、ほとんどが一棟アパート投資や海外不動産投資も始めていることが多く見受けられます。
3.多様化する集客施策について
どのような層がターゲットになるかを把握したうえで、不動産投資ではどのように集客をはかっているのでしょうか。それぞれ解説していきます。
3-1.ポータルでの集客
現在不動産投資の集客方法としてはセミナー集客が多くなっており、様々な会社でセミナーを行っているため、ポータルサイト内は飽和状態となっています。
ポータルサイトでの掲載数自体が多いため、「差別化が図りにくい」ことが難点としていえるでしょう。
また、ユーザーが移動するハードルが高いため、申し込み後にキャンセルするケースも少なくありません。直近では掲載単価が高騰しており、費用対効果の面でも難しい市場となっています。
3-2.ポイントサイトでの集客
最近のトレンドとしては成功報酬型広告を中心に広告代理業を行うポイントサイトを活用した集客が多くなっています。年収が500万円ほどであり、ポイント小遣い稼ぎをしているターゲット層からの獲得が狙いです。
セミナー集客の成果報酬単価の最低面談単価は約30,000円ほどですが、還元ポイントの大きい案件にユーザーが集まるので、成果報酬単価を大きくするほど還元ポイントが上がり、ユーザー反響も伸びる傾向があります。「バランスが重要」な集客方法と言えるでしょう。
3-3.資産形成をフックにした集客
主に区分投資の企業が「不動産投資」であることを隠し、「資産形成」をフックにした訴求で、「初心者」をターゲットにする施策を実施しているケースが多くみられます。
直近多くなっている集客方法になっており、獲得率が下がっているものの、市場的には「資産形成」ニーズは非常に伸びていると考えられます。このような訴求はまだまだ戦える市場と言えるため、新たな集客スタイルとなっています。
4.広告集客におけるターゲット別の訴求方法
最近の集客方法が分かったところで、広告集客におけるターゲット別の訴求方法について詳しく説明していきます。主な集客については下記の3つになります。
①非公開物件会員登録訴求
ある程度の知識がある層(中級者~上級者)は、最終的に「いい物件があるかどうか」に行き着くことがケースとして多く見られます。そのため、一棟アパート投資の検討層に対しては有効的な訴求であると言えるでしょう。
②オンラインセミナー訴求
様々なセミナーを受け、どこにしようか検討している中級者層に有効な訴求方法といえます。
独自のメリットを訴求するなどしてセミナーを作りこみ、他社との差別化を図ることで、獲得に繋がりやすくなります。
③資料請求・書籍訴求
ある程度広告においてセグメントを切る事は可能であるため、属性を担保したまま新たな集客チャネルとして確立が出来ると考えられます。
中級者層を集客するのに有効な訴求方法であるといえるでしょう。
5.推奨される広告媒体とは?
広告で集客をする場合、どの広告媒体があっているのでしょうか。
それぞれの媒体の特徴から、特に重要そうな年収別の実績より考察していきます。
下記は媒体別の年収分布グラフになります。(弊社の運用実績より算出)
上記のデータより、特にFacebookの広告とGoogle広告で年収が高い層が多いことがうかがえます。不動産投資のターゲットとなる層を考えると、広告を配信するうえで有効な媒体はGoogle広告とFacebook広告であるといえるでしょう。
6.今後の不動産投資業界
ここまでは現状の市場感であったり、トレンドを解説してきましたが、これからの不動産投資業界はどのような推移をしていくのでしょうか。
データをもとに、今後の不動産投資業界がどうなるのか予測していきましょう。
上記のデータを見ると、コロナ禍における追い風は強かったものの、出稿量が市場の伸びに比例しない形で急激に伸びているのがわかります。
直近では獲得の単価も上がってきている状況のため、引き続き獲得の単価の推移は上がっていくと想定されます。
7.終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、不動産投資における商材の説明から市場感、ターゲットごとの訴求方法まで解説していきました。
コロナ渦における追い風で更に市場が伸びており、今後競合性も更に高くなることが予想されます。ターゲットごとのニーズを理解し、今から有効な訴求方法を検証し探していくことが重要になるでしょう。