Googleが提供する機能の1つにMy Ad Center(マイアドセンター)があります。
今回は、このMy Ad Centerの概要を解説します。
My Ad Centerでユーザーは表示されるインターネット広告を調整できるようになりますが、その際のメリット、広告主側の注意点なども見てみましょう。
My Ad Center(マイアドセンター)とは?
My Ad Center(マイアドセンター)とはGoogleサービスに表示される広告をユーザーが調整・管理できる機能です。2022年10月20日にGoogleが提供を開始しました。
後ほど、My Ad Centerでできることを紹介しますが、様々な調整が可能です。
自分の好みに合わせた調整ができ、Googleサービスを安全に使えるようになりました。
My Ad Centerの管理対象
My Ad Centerは、Googleのサービスのうち、Google検索、YouTube、Discoverなどで利用できます。
そのほか、サードパーティアプリやWebサイトで表示されるGoogle広告も管理対象です。
これまでの広告設定との違い
これまでの広告設定とMy Ad Centerとの違いは、気になるトピックを選んで広告表示をより多くできることです。
My Ad Centerでは、興味があって情報を知りたい企業やサービスの広告を選んで表示できるようになります。
表示頻度を下げることも可能で、また上げることもできます。
これまでの広告設定よりもより詳細な調整ができるようになりました。
My Ad Centerでできること
My Ad Centerでできることを紹介しましょう。
広告をブロックする
My Ad Centerでは、表示したくない広告のブロックができます。
広告ブロックをすると、Google アカウントにログインしている間は約半年間、管理対象のサイトに広告がなるべく表示されないようになります。
広告に関する問題を報告する
My Ad Centerでは、不適切な広告の問題を報告することができます。
Googleでは常に広告の安全性を意識して運営を行っていますが、絶対に不適切な広告が配信されないとは限りません。
監視をすり抜けてしまう場合もあるので、そのようなときに報告ができます。
なお、問題の報告をしても、その広告がブロックされるわけではありません。
ブロックしたい場合は、別に設定してください。
広告を高く評価する
自分に関心がある広告で、質がよければ、My Ad Centerで高く評価することもできます。高く評価した広告はその後表示頻度が多くなる可能性があります。
表示される広告をカスタマイズする
My Ad Centerでは広告のトピックとブランドを選択して、カスタマイズできます。
カスタマイズすると、管理対象のサイトで表示される広告の種類を細かく調整できます。
ある部門に関する広告を多く表示し、ほかの部門に関する広告の表示を減らすといったことも可能です。
例えば、ハイキング広告表示を多くして、宝石広告表示を少なくするなどです。
その結果、アウトドア広告表示が増え、ネックレス関連の広告表示が減ることがあるかもしれません。
広告主について詳細を確認する
My Ad Centerでは、広告主についての詳細を確認できます。
Googleでも広告主に名前と所在地の提示を要求していますが、その開示情報を確認できます。
その広告の表示に使用された情報を確認する
My Ad Centerでは、広告の表示に使用されたユーザーの情報を確認できます。
つまり、どのような情報を使って広告表示が行われているかを確認することが出来ます。
かなり詳細な情報が使用されているので、確認すると驚くかもしれません。
My Ad Centerを利用するメリット
My Ad Centerを利用すると、どのようなメリットがあるのかを見てみましょう。
ユーザー側のメリット
ユーザーがMy Ad Centerを利用するメリットは、見たい広告、見たくない広告の選別ができることです。
Google側に伝えれば、表示広告の最適化ができます。
広告主のメリット
広告主がMy Ad Centerを使うメリットは、ユーザーが希望する広告を細かく設定することで、どのようなユーザーが広告を見てくれるのかがわかることです。
精度の高いターゲティングをする際にMy Ad Centerが役に立ちます。
My Ad Centerの使い方
My Ad Centerの使い方を解説します。
パーソナライズド広告を表示するかどうかを管理する
My Ad Centerでは、パーソナライズド広告の表示のON/OFFができます。
OFFにすると、Googleアカウントや行動履歴などのデータを元にした広告が表示されなくなり、自分とはあまり関係ない広告が表示されやすくなります。
広告のトピックとブランドをカスタマイズする
My Ad Centerには<トピック><企業やサービス><デリケートなトピック>という3つのタグがあり、それぞれをカスタマイズできます。
カスタマイズできるのは、まず<トピック><企業やサービス>の表示頻度調整です。
<+><->ボタンで表示頻度を増やしたり減らしたりできるので、好みに合うように設定できるでしょう。
ただし、<->ボタンで表示頻度を0にはできません。
画像参照:マイ アド センター
左上の<フィルタ条件>や<並び替え>からは表示内容を変えることもできます。
<デリケートなトピック>の場合、アルコール、ギャンブル、ダイエット、出会い系、
妊娠・育児などの選択が可能です。
ON/OFFボタンで切り替えます。ただし、OFFにしても全く表示されないというわけではありません。
画像参照:マイ アド センター
パーソナライズド広告の表示に Google が使用する情報を管理する
パーソナライズド広告の表示に Google が使用する情報を管理する方法もあります。
情報を正しく修正したり、行動履歴を広告表示に利用する許可などの設定をしたりができます。
My Ad Centerにおける広告主側の注意点
My Ad Centerでは、ユーザーが広告の調整をできるようになりますが、だからこそ広告主が注意しなければいけないことがあります。
どのような注意点か、以下で確認してください。
広告の品質を高めなければいけない
GoogleがMy Ad Centerを導入したことで、ユーザーは広告の選別が可能になりました。
ということは、不審な広告、不快感を与える広告などはブロックまたは問題を報告されてしまうということです。
それだけに、広告主としては、品質の高い広告を配信するように努めなければなりません。今まで以上に広告の品質を意識する必要があるでしょう。
ターゲティング設定精度を高めなければいけない
My Ad Centerにより、広告主はターゲティング設定の精度をより高める必要が出てきました。
ターゲティングの絞り込みに不十分な点があったり、対象を間違っていたりすれば、その広告は見てもらえないでしょう。
正しいターゲット設定をして、ユーザーの心に届く広告を配信しなければいけないのです。
まとめ
今回は、Googleが導入したMy Ad Center(マイアドセンター)について説明しました。
My Ad Centerでは、ユーザーが表示される広告を調整・管理ができます。
好きな広告、嫌いな広告を選別できるのです。
それだけにユーザーにとってはメリットが大きいですが、広告主としては広告配信にこれまで以上に気を遣う必要が出てきました。
そのため、今後はユーザーのMy Ad Centerの利用状況に応じて、広告を配信することになるでしょう。