
Meta広告でアプリプロモーションを実施しているものの、
「インストール数が伸びない」
「インストール単価(CPI)は抑えられているのにLTV(顧客生涯価値)が伸びない」
と悩んでいませんか?
本記事では、
Meta広告でアプリの成果を高めるための具体的なポイントを、
ターゲティングとクリエイティブの両面からわかりやすく解説します。
これからアプリプロモーションに取り組む方や、効果改善に悩んでいる方は、
ぜひ参考にしてみてください。
1. 配信前に確認したい事前準備

Meta広告でアプリの成果を最大化するには、
配信前の初期設定がとても重要です。
この準備を正しく行わないと、
広告配信はできても効果測定や最適化が正確に行えないことがあるため、
せっかくの広告費を十分に活かせません。
アプリ広告を配信する前に、以下の2つの設定を完了させましょう。
■ アプリをMetaに登録する
広告マネージャで使用するアプリを
Meta for Developersに登録し、Meta広告とアプリを連携します。
アプリの登録には以下のものが必要になります。
- Facebookアカウント
- Meta for Developersアカウント
- アプリのFacebookページ
■ SDKをアプリに実装する
アプリ内でのユーザー行動を正しく計測するには、
モバイル計測パートナー(MMP) のSDKをアプリに実装します。
※Facebook SDK または AdjustやAppsFlyerなど
これによりアプリからMeta広告のシステムにデータを正しく渡せるようになり、
アプリ内での具体的なユーザーアクションを測定できるようになります。
■ 設定しない場合のデメリット
実は、これらの設定を行わなくても広告配信自体は可能です。
しかしその場合は、「インストール」ではなく「リンククリック」に最適化され、
広告経由で発生したインストールやアプリ内アクションを追跡できません。
結果として、次のようなデメリットがあげられます。
- アプリ内のコンバージョンやユーザー行動が測定できない
- 質の高いユーザー(LTVが高い層)に向けた最適化ができない
- CPI(インストール単価)やROAS(広告費用対効果)の改善が難しくなる
アプリをMeta広告と正しく連携させることで、「どの広告が成果につながったか」を
正確に把握し、データに基づいた最適化が行えるようになります。
※参考:ビジネスヘルプセンター
2. クリエイティブ戦略

どれだけ精度の高いターゲティングを行っても、
広告の内容(=クリエイティブ)が魅力的でなければ、ユーザーは動かせません。
ここでは、
Meta広告でアプリ訴求を行う際に効果的とされる主要なクリエイティブ戦略を紹介します。
2-1. カルーセル広告で複数の魅力を伝える

カルーセル広告は、
1つの広告枠内で複数の画像や動画を横並びに表示できるフォーマットです。
ユーザーがスワイプすることで順番に閲覧でき、
限られたスペースでより多くの情報を伝えられます。
アプリは通常、複数の機能や利用シーンを持っているため、
1枚の静止画ですべての魅力を伝えるのは困難です。
カルーセル広告なら最大10枚の静止画で
「アプリで何ができるのか」を視覚的にわかりやすく訴求できます。
■ 効果的な活用例
- 主要機能を1枚ずつ紹介(例:写真加工、コラージュ、AIフィルター)
- 利用シーン別に構成(例:通勤中、ランチタイム、就寝前)
- ストーリー仕立てで展開(1枚目で課題提示 → 2枚目で解決策 → 3枚目でCTA)
ポイントは、1枚目で注意を引き、2枚目以降で機能紹介や価値訴求へ展開することです。
全体で1つのストーリーになるよう構成すると、スワイプ率が高まりやすくなります。
※画像引用(出典:ビジネスヘルプセンター)
2-2. 縦型動画広告でアプリの世界観を訴求

縦型動画広告(9:16)は、
スマートフォンの画面サイズに最適化された全画面フォーマットです。
例えば、
アプリの実際の操作画面を映すことで、インストール前に「どんな体験ができるか」を
直感的に伝えることができます。
静止画バナーと比較してインストール単価が安くなるケースがあるため、
動画制作が可能な場合は積極的に活用したい形式です。
■ 効果的な活用例
- 実際のアプリ画面を録画し、操作している様子を見せる
- Before/After形式でアプリ利用による変化を示す
- 「ユーザーの課題 → アプリでの解決 → 結果」の流れを15秒以内で構成
広告を見た人のスマホ画面の中で実際に操作しているように撮影・編集すると、
より利用イメージが湧きやすくなります。
縦型動画広告を作成する際は、
画面上でボタンやテキストが隠れないように「セーフゾーン」を意識することも大切です。
詳しくは、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
※画像引用(出典:Meta ストーリーズ広告)
2-3. プレイアブル広告で事前にアプリを体験

※画像引用(出典:Meta プレイアブル広告)
プレイアブル広告は、
ユーザーが広告内でアプリの一部を実際に操作・体験できるフォーマットです。
インストール前に体験できるため、
「想像と違う」というミスマッチを減らし、継続率の高いユーザーを獲得しやすくなります。
■ プレイアブル広告の配信面
- Facebookフィード
- Facebookストーリーズ
- Meta Audience Networkのインタースティシャル
- Audience Networkのリワード動画
また、配置アセットのカスタマイズ機能を使って、
InstagramフィードとInstagramストーリーズにも配信できます。
しかし、
その場合はプレイアブル広告ではなく動画広告として配信されます。
■ 効果的なアプリジャンル例
- ゲームアプリ(パズル、アクションなど操作感が重要なもの)
- ツール系アプリ(写真加工、フィットネス記録など)
- 教育・学習アプリ
プレイアブル広告を配信するには、
HTML5やzipファイルのプレイアブルソースファイルをアップロードする必要があります。
配信のハードルは高めですが、操作性に強みのあるアプリであれば、
インストール単価の改善や継続率の向上が期待できます。
※参考:ビジネスヘルプセンター(プレイアブル広告について, プレイアブルソースファイルをアップロードする)
2-4. 広告に合わせてストアページをカスタマイズ

※画像引用(出典:App Storeのカスタムプロダクトページ)
見落としがちですが、広告クリック後の遷移先となるアプリストアのページ最適化も重要です。
広告で伝えた内容とストアページの内容が一致していないと、
「広告と違う」と感じてインストール前の離脱が発生しやすくなります。
App Storeの「カスタムプロダクトページ」(Androidでは「ストアのカスタム掲載情報」)を
活用すると、広告ごとに遷移先のストアページを出し分けることができます。
これにより、
広告で訴求した内容とストアページの見せ方を一致させ、ユーザー体験を最適化できます。
カスタムプロダクトページとは、デフォルトのストアページとは別に、
スクリーンショットなどを変更した別パターンのページを作成できる機能です。
キャンペーンや訴求軸に合わせて複数のページを使い分けることで、
インストール率の向上が期待できます。

■ 効果的な活用例
フィットネスアプリで「ダイエット」「筋トレ」など異なる目的を訴求する場合、
それぞれの内容に合わせたストアページを設定すると、
広告との一貫性が高まり、ユーザーが自分に合った目的を見つけやすくなります。
結果として、インストールや継続利用につながりやすくなります。
この機能は、広告の「アプリ」選択画面でカスタムページのIDを入力して設定します。
ただし、URL全体ではなくIDのみを入力する点に注意しましょう。 ※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
※参考:ビジネスヘルプセンター
3. ターゲティング戦略

限られた広告予算でアプリの成果を最大化するには、
誰にどのように広告を届けるか(=ターゲティング)が重要なポイントです。
ここでは、Meta広告で効果的とされる代表的なターゲティング手法を紹介します。
3-1. Advantage+ アプリキャンペーンで自動最適化

※画像引用(出典:Meta Advantage+ アプリキャンペーン)
Advantage+ アプリキャンペーンは、
アプリのインストールやアプリ内アクションの獲得を目的として、
Meta AI(機械学習)によって配信を自動最適化するキャンペーンタイプです。
Meta AIが、入札戦略・ターゲット設定・広告の配置(プレースメント)を自動で調整し、
限られた予算の中でより高い成果が得られるよう最適化を行います。
これにより、広告主が手動で細かく設定しなくても、
効率的にインストールやアプリ内コンバージョンを増やすことが可能になります。
従来の手動ターゲティングは、ターゲティングや配信面を細かく指定する必要がありましたが、
Advantage+では少ない初期設定で、Meta AIが自動的に最適なユーザー層へ配信します。
必要に応じて予算や広告セット単位で手動調整を行う柔軟性も備わっています。
■ 設定のポイント
キャンペーン目的で「アプリの宣伝」を選択すると、
Advantage+ アプリキャンペーンが自動的に「オン」になります。 ※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
ただし、
予算・オーディエンス・配置を過度に絞り込むと
最適化機能が「オフ」になることがあるため注意が必要です。
まだ試していない場合は、
既存キャンペーンと並走させながらテストしてみることをおすすめします。
※参考:ビジネスヘルプセンター(Advantage+ アプリキャンペーンについて, 新しいAdvantage+ キャンペーン設定について )
3-2. リターゲティング広告で休眠ユーザーを呼び戻す
アプリは無料でインストールできるものが多いため、
いかにアプリ内での行動につなげ、収益ポイントまで導けるかが重要です。
そこで有効なのが、
過去にアプリをインストールして直近利用していないユーザーへのリターゲティング広告です。
「再訪喚起ならプッシュ通知で十分では?」と思われるかもしれません。
確かにプッシュ通知も効果的ですが、
通知をオフにしているユーザーやアンインストール済みのユーザーには届きません。
リターゲティング広告なら、そうしたユーザーにもアプローチできる点が強みです。
■ 効果的な配信対象例
- 30〜180日間、アプリを開いていないユーザー
- アプリを使用しているが、購入に至っていないユーザー
- 過去に課金したが最近利用していないユーザー
「アプリアクティビティ」から「イベント」と「オーディエンスリテンション」を
組み合わせることで、オーディエンス設定を作成できます。

再訪を促すには、「期間限定特典」「新機能の紹介」「休眠ユーザー向けキャンペーン」など、
“もう一度使ってみたい”と思えるテーマを意識しましょう。
※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
3-3. 類似オーディエンスで質の高いユーザーを拡大
類似オーディエンスは、
既存の優良ユーザーと行動や関心が似ている新規ユーザーにリーチできる機能です。
単にインストールしただけのユーザーより、
アプリ内で何らかの行動を起こしたユーザーを類似元に設定した方が、
CPIはやや上がってもLTVベースでは成果が改善する傾向があります。
■ 効果的な類似元のデータ例
- アプリ内で課金したユーザー
- アプリを継続利用しているユーザー
- 特定のアプリ内イベント(登録・購入・クリアなど)を完了したユーザー
類似度は1%から10%まで設定でき、
1%が最も類似度が高いオーディエンスです。
まずは1%から始めて、配信ボリュームとインストール単価のバランスを見ながら、
2〜3%、5%と段階的に拡張していくのがおすすめです。 ※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
3-4. 最適化目標を「アプリ内イベント」に切り替える
インストール数を最適化目標にすると、
ダウンロードは増えてもアプリを継続利用しないユーザーが多くなるケースがあります。
そこで検討したいのが、
アプリ内の重要イベント(購入完了、会員登録、チュートリアル完了など)を
最適化目標に設定する運用です。
| 最適化目標 | 特徴 | プライマリKPI | 影響 | 
| アプリインストール数の 最大化 | より多くの ユーザーを獲得 しやすい | ・インストール単価(CPI) | CPIは低めだが、 LTVは下がりやすい | 
| アプリイベント数の 最大化 | 行動の質を重視 | ・イベント単価 ・広告費用対効果(ROAS) | CPIは上がるが CVRやROASが 改善しやすい | 
設定は、パフォーマンスの目標で「アプリイベント数の最大化」を選択するだけです。 ※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
 ※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
ただし、最適化対象にするイベント(購入や会員登録など)は、
ある程度の回数が発生していることが望ましいです。
目標イベントの獲得数と配信予算のバランスを確認し、無理のない範囲で設定しましょう。
※参考:ビジネスヘルプセンター
3-5. Wi-Fi接続ユーザーに配信を絞る
スマホアプリのインストールには一定のデータ通信が発生するため、
通信環境が悪いとインストールを途中で諦めてしまうユーザーも少なくありません。
そこで、広告の配信先をWi-Fi接続中のユーザーに絞ることで、CPIの改善が期待できます。
設定は、広告セットの「配置」内で「Wi-Fi接続時のみ」を選択するだけです。

■ 効果的な活用例
- 1日の予算が限られている場合
- アプリ容量が大きい場合
- 通信環境による離脱を減らしたい場合
ただし、
この設定は配信対象が減ることでインストール総数が減少する可能性もあり、注意が必要です。
※画像引用(出典:Meta広告管理画面)
4. まとめ
Meta広告でアプリの成果を高めるには、
ターゲティングとクリエイティブの両面から継続的に見直すことが大切です。
最初からすべてを完璧に整える必要はありません。
運用を続けながら少しずつ改善点を見つけ、仮説と検証を重ねていく姿勢が成果につながります。
今回紹介した施策の多くは、
大きな変更をしなくても、設定や見せ方を少し工夫するだけで実践できる内容です。
まだ試していない手法があれば、まずは1つずつテストしながら導入してみましょう。
特にAdvantage+ アプリキャンペーンやカルーセル広告は導入しやすく、
改善のきっかけをつかみやすい施策です。
アプリ広告は継続的な最適化が成果を左右する領域ですが、
1つひとつの改善を積み重ねることで、より良い結果が得られる可能性が高まります。
※本記事は公式情報をもとに作成していますが、一部当社の見解を含みます。また、記載内容は効果や成果を保証するものではありません。設定内容や挙動はご利用の環境や時期などによって異なる場合があります。

 




















 
 
 
 
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