新しい広告出稿先としてLINE動画広告を検討されている方も多いのではないでしょうか?
LINEはアクティブユーザー数の多いSNSとして知られています。マス広告の反応が下がる中、LINE広告を利用することで新たな顧客を開拓し、成功している企業も出ています。
本記事ではLINE広告の中でも、特に動画広告の概要と成功するためのコツを解説します。成功事例も紹介していますので、最後まで読んでみてください!
1.LINE動画広告とは?
LINEは月間アクティブユーザー数8,800万人(2021年3月時点)を超えるユーザー数を誇ります。
またスマホ・ケータイ所有者のうちLINE利用率が81.1%と高く、全世代でLINEの利用者は他のSNSよりも高い、10代〜30代で9割が利用という調査結果も出ています。
参照:【公式】LINE広告とは ― LINE for Business
画像参考:モバイル社会研究所 LINE利用率8割超え ― NTTドコモ
こういった背景を受け、LINEへの広告出稿を考える企業も増えています。またLINEアプリ内では、ほぼすべての配信面で静止画と動画広告の配信が可能ですが、LINE広告の最新トレンドによると、急速に広告の動画化が進んでいます。
従来のCM動画のようなハイクオリティでなくても、静止画を加工して少し動きをつけただけのものや静止画を組み合わせたスライドショーのようなものでも動画として配信でき、反応が上がります。
今後の出稿を考えるなら、静止画ではなく動画出稿を検討されることをおすすめします。
画像参考:LINE広告の最新トレンド ― LINE for Business
2.LINE動画広告のメリット・デメリット
LINE広告のメリットの1つとして、属性や興味など細かなターゲティングができることが挙げられますが、ここではLINE動画広告のメリット・デメリットに絞り、それぞれ2つずつ紹介します。
2-1.LINE動画広告のメリット
ユーザーの注目を集めやすく、1つの動画でより多くのメッセージを伝えられる
LINE動画広告は静止画広告よりも大きめの枠で表示される可能性が高いため、よりユーザーに届きやすくなる、クリエイティブの幅が広がるなどのメリットがあります。
情報量の多さやストーリー展開できるメリットを生かし、商品を具体的に使用した時のベネフィットや使用感を具体的に伝えられ、よりユーザーに購買行動を起こさせやすくなるでしょう。
テキストのエリアや量の制限がない
静止画広告での基準は非公開ですが、テキストの量に制限があり、クリエイティブが制約されます。
動画広告では表現が限定されないため、よりユーザーに届きやすい広告を作成できます。
2-2.LINE動画広告のデメリット
静止画に比べて制作費と時間がかかる
通常Web上で広告出稿する際は、複数のパターンを制作し、反応チェックをしながらクリエイティブに修正を加えていきます。
動画作成の費用は長さによりますが、外部委託すると安いものでも1本数万円~かかるのが相場です。
また静止画に比べて制作時間もかかるため、修正後変更したい場合などタイムラグが生じる可能性もあります。
ユーザーが簡単に再生をストップでき、自分に合わないと判断された場合にブロックされる可能性
静止画ではユーザーに届いた瞬間に情報が伝えられますが、動画の場合は一定以上再生してもらえないと情報が完結しません。
一瞬でユーザーの関心を引き、共感を持ってもらえるクリエイティブ作成が必要です。
3.LINE動画広告の課金方法・最低出稿金額は?
ここではLINE広告の課金方法と最低の出稿金額を解説します。
3-1.LINE広告の課金方法
LINE広告では2つの課金システムを導入しています。クレジットカード払いに対応しているため、面倒な手続きなしで出稿できるという特徴もあります。
クリック課金タイプ
ユーザーが広告を実際にクリックすると費用が発生します。
広告が表示されただけでは料金が発生しないため、物販につなげたい場合や顧客のリストを集めたいなど、具体的なアクションがほしい場合はこちらのタイプがおすすめです。
インプレッション課金タイプ
ユーザーの画面上に動画枠が完全に表示されると料金が発生します。
スマホ画面上で動画枠が100%表示された状態が1インプレッションです。99%以下ではカウントされません。再生時間ではなく動画枠100%表示がLINE動画広告の特徴といえます。
3―2.LINE広告の最低出稿金額
LINE広告は入札式の出稿方式を採用しているため、ジャンルや商材毎にその都度単価が異なります。1日100円の予算で、入札価格1円でも設定が可能ですが、低予算過ぎると広告表示が全くされなくなってしまうでしょう。
LINE広告の公式では、月30万円での出稿を3ヶ月程度続け、最適な配信方法を調整することを推奨しています。
参照:LINE広告サービス概要・特徴について ― LINE for Business
費用に関しての詳細を知りたい方は【 いまさら聞けない】LINE広告の費用体系と料金を理解しよう!をご覧ください!
4.LINE動画広告成功のコツ
LINE動画広告を成功させるコツを3つ紹介します。
4-1.モバイル配信を意識したクリエイティブにする
LINE広告は静止画、動画に限らずスマートフォンユーザーに配信されます。画面が小さいことを意識したクリエイティブ制作が重要になります。
またLINE広告は特に配信面を選んで配信ができません。配信面毎にサイズも異なるため、複数のサイズにあわせてクリエイティブを用意しておきましょう。
4-2. 配信面にあったクリエイティブを制作する
LINE広告では配信面に応じて5つのクリエイティブの種類がありますが、その中で3つが動画に対応しています。配信面ごとにサイズだけでなく、デザインも考慮したクリエイティブ制作が必要です。
Card
Cardは静止画と動画に対応しています。CardはLINE NEWS、タイムラインなど多くの配信面に対応しています。
動画のフォーマットは画面比率16:9です。
Square
Squareも静止画と動画に対応しています。こちらもLINE NEWS、タイムラインなど多くの配信面に対応しています。
画面比率は1:1です。
Vertical
Verticalは動画だけのフォーマットです。タイムラインに対応しており、大きく表示されます。画面比率は9:16のフォーマットですが、タイムライン上では3:4の比率になるため、上下が切れてしまいます。文字を入れる場合は注意が必要です。
ユーザーが広告をタップすると、9:16の全画面表示に切り替わります。
画像参考:LINE広告 クリエイティブ制作 ― LINE for Business
4-3.3秒到達率を意識する
動画では3秒到達率(冒頭の3秒間見られる確率)が高い動画は、配信効果が高いという傾向があります。
このため冒頭の3秒を効果検証の1つの指標にし、冒頭3秒だけ動画を作り分けることでバリエーションを作ると制作コストを抑えられます。
LINE動画広告だけでなく、Web広告では出稿後にPDCAを回し改善していく必要があります。動画の制作コストを抑え、最適な配信を模索していくためにも3秒到達率を意識した制作がおすすめです。
画像参考:LINE広告クリエイティブの基本 ― LINE for Business
5.LINE動画広告の成功事例
LINE動画広告で成功した2社の事例を紹介します。
5-1.JINS:徴認知はWeb CMで3.78倍、ブランドで2.38倍
メガネとサングラス販売を手掛ける株式会社ジンズホールディングスでは、新ブランドの立ち上げにあわせ、Web CMに山下智久さんを起用し、話題性とブランド拡散を狙いました。
予想以上に山下さんの久しぶりのCM登場でファンが大熱狂し、SNS上でJINSへの感謝のコメントが溢れたそうです。
JINSでは、LINE広告のDIGEST Spotを活用し、情報公開日に初速のインパクトをつけ、Video OptionでWeb CMが閲覧できるようにしました。
結果、名称認知・特徴認知・興味度・購入意向のすべてにおいて、記事に接触した人の値が、記事に接触していない人の値を大幅に上回りました。特に特徴認知はWeb CMで3.78倍、ブランドで2.38倍という結果を記録しています。
画像参考:JINSのブランドリフトサーベイオプション活用事例 ― LINE for Business
5-2.バンダイナムコ:Talk Head View活用で2.5倍のリーチ数獲得
ゲームアプリや家庭用ゲームなどを展開する株式会社バンダイナムコエンターテインメントでは、LINEのユーザー数とユーザー層が幅広いこと、モバイルゲームの利用者の多さからLINE広告の利用を決めました。
・動画広告に関しては「Talk Head View」を利用
・ゲームイベントの告知や話題作りに利用
・認知度の向上も同時に狙う
Talk Head View利用の結果、他の認知を狙った広告メニューと比べ、2.5倍のリーチ数を記録しました。さらに、Talk Head Viewで動画広告を視聴した休眠ユーザーは、動画を視聴していないユーザーと比較して5倍の復帰者数になりました。
また、掲載直後の1時間のプレイユーザー数が約2倍になるなど、既存ユーザーのゲームプレイ状況にも影響を与えました。
画像参考:バンダイナムコエンターテインメントのLINE広告活用事例 ― LINE for Business
6. まとめ
いかがでしたか?
今回はLINE動画広告に関して紹介してきました。
動画広告の反応率が高いのは分かっていても、これまでは敷居が高いイメージがありました。しかし動画の制作コストが下がってきていることや、静止画を利用した簡易な動画でも配信ができるために、動画広告にトライする企業が増えています。
今後LINE動画広告を含め、Web広告での動画広告比率はますます増えそうですね。この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
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