
GA4のクロスドメイン設定時に、
「設定しようとしてもうまくいかない」
「設定したはずなのに正常に動作しない」
といった問題に直面していませんか?
本記事では、
GA4のクロスドメイン設定がうまくいかない主要な7つの原因と、それぞれの具体的な解決方法
を解説していきます。
1. GA4のクロスドメイン設定とは?
GA4のクロスドメイン設定(クロスドメイントラッキング)とは、
複数の異なるドメイン間でユーザーの行動を一つのセッションとして追跡するための機能です。
例えば、
“メインサイト(example.com)からドメインの異なる決済サイト(shop.example.com)へ”
ユーザーが移動する際、通常であれば別々のセッションとして計測されてしまいます。
しかし、この設定を行うことで、
ユーザーがドメインを跨いで移動しても、同一ユーザーとして継続的にトラッキングできます。
仕組みとしては、
GA4が自動的にリンクに特定のパラメータ(_gl)を付与し、
移動先のドメインでそのパラメータを読み取ることでユーザーの識別を行います。
2. クロスドメイン設定ができない時の解決方法
GA4のクロスドメイン設定をする際、以下のようなケースが起こる場合があります。
- 手順通りに進められないケース
- 正しく設定したつもりが期待通りに機能しないケース
以下では、よくある原因とその解決方法を解説していきます。
原因①:GA4プロパティの権限不足
GA4のクロスドメイン設定を行うには、
対象となるアカウントまたはプロパティに対して適切な権限が必要です。
権限が不足している場合、
設定画面が正しく表示されない、または手順通りに進められないことがあります。
⚠️付与されているか確認する権限
- 編集者権限:
プロパティ単位の設定をすべて管理できる権限 - 管理者権限:
アナリティクスのすべてを管理できる権限(編集者権限の役割を含む)
✅確認・解決方法
まずは設定を行うユーザーが
「編集者権限」もしくは「管理者権限」を持っているか確認します。
権限がない場合は、権限の付与を行います。
※こちらの方法は「管理者権限」を持つユーザーが行う必要があります。
■ 権限付与のやり方
① GA4の管理画面で「管理」を選択
②「アカウント」を選択
③「アカウントのアクセス管理」を選択
※プロパティ単位の場合は「管理」→「プロパティ」→「プロパティのアクセス管理」
④ 対象ユーザーの権限レベルを確認
※「編集者権限」もしくは「管理者権限」
⑤ 権限が不足している場合は、権限を付与して完了
※参考:Google [GA4] アクセス権とデータ制限の管理 2025年7月閲覧
原因②:GA4タグの設置漏れ・設定ミス
GA4タグが、計測対象となるドメイン配下の全ページに正しく設置されていないと、
クロスドメイン設定は機能しません。
⚠️よくある設置ミス
- 一部のドメインでGA4タグが設置されていない
- 測定IDの相違(異なるプロパティのタグを設置)
- Googleタグマネージャー(以下、GTM)での設定不備
✅確認・解決方法
- GA4管理画面のリアルタイムレポートで確認
└ 各ドメインでリアルタイムレポートにデータが表示されるか確認 - ブラウザ開発者ツールでの検証
└ NetworkタブでGA4へのリクエストの送信状況を確認
└ SourcesやElementsタブでgtag.js や gtm.js(GTM経由の場合)が
└ 正しく読み込まれているか確認
└ Consoleタブにエラーが出ていないか確認 - 測定IDの統一確認
└ 全てのドメインで同一の測定IDが使用されているか確認 - GTMを使用している場合
└ 測定IDが正しいか確認
└ トリガー設定で計測する全ページが対象になっているか確認
└ プレビュー機能でタグが正常に発火されているか確認
└ 公開されているか確認
上記の内容を確認しつつ、問題がある箇所の対応を行うことで解決する可能性があります。
原因③:GA4管理画面での設定不備
GA4の管理画面でのクロスドメイン設定に不備があると、
タグが正しく設置されていても機能しません。
⚠️よくある設定ミス
- ドメイン設定における記述方法が間違っている
- 参照元除外リストに対象ドメインを誤って追加している
- データフィルタで内部トラフィックとして除外されている
✅確認・解決方法
具体的な設定方法については以下の記事をご確認ください。
原因④:パラメータの無効化設定
Webサイト側でパラメータが無効化される設定になっていると、
GA4が自動付与する_glパラメータが引き継がれなくなり、
GA4のクロスドメイン設定が正常に機能しないことがあります。
⚠️問題が発生するケース
- JavaScriptやサーバー処理でパラメータを自動的に削除している
- パラメータを除去するSEO対策プラグインが有効になっている
- リダイレクト時にパラメータが削除される
▷リダイレクトとは
特定のページに訪れたユーザーを自動的に別のURLに転送する仕組みのことです。
サーバー側のリダイレクトによりパラメータが削除されることがあり、
特にHTTP→HTTPSやWWWありなしの統一リダイレクトで発生しやすいです。
✅確認・解決方法
対象のウェブサイトを開き、設定したドメインのリンクをクリックしてURLを確認します。
正しく設定されている場合、
遷移先のURLに「_gl」というパラメータが付与されています。
例えば、
www.AAA.comからwww.BBB.comへのリンクをクリックした場合、
下記のように、
遷移先のURLに「_gl」という文字が含まれていれば問題ありません。
もし、パラメータが外れていた場合は、
専門的な分野になるため制作会社や詳しい担当者に確認・対応してもらうとスムーズです。
原因⑤:リンク形式の問題(非アンカータグ)
アンカータグ(<a>タグ)とは、
HTMLでリンクを作成するためのタグのことです。
ウェブページ内や別のページへの遷移を可能にする役割があります。
GA4のクロスドメイン設定は、
基本的にアンカータグによるリンクに_glパラメータを自動付与します。
アンカータグ以外の形式でページ遷移をさせている場合、
_glパラメータが正しく付与されず、クロスドメイン計測が正常に機能しないことがあります。
⚠️問題が発生するケース
- JavaScript による URL の直接書き換え( location.href など)
- location.replace() や location.assign() の使用
- form の action による POST 送信
- ボタンクリック時の JavaScript による遷移
✅確認・解決方法
対象のウェブサイトを開き、
設定したドメインのリンクをクリックしてURLを確認します。
遷移先URLに_glパラメータがついていない場合、
高度な専門知識が必要となるため、
制作会社や技術担当者に確認・対応してもらうことをおすすめします。
原因⑥:外部サービスがGA4に非対応
決済代行サービスやショッピングカートASP、予約システムなどの
外部サービスがGA4のクロスドメイン設定に対応していない場合があります。
特に古いシステムや、独自のトラッキング実装を行っているサービスで
問題が発生しやすくなっています。
⚠️問題となるケース
- 決済代行サービス(一部のPayPal、Stripe設定など)
- ECカートASP(古いバージョンのshopifyなど)
- 外部の予約・申込みシステム
- アフィリエイトネットワーク経由のリンク遷移
✅確認・解決方法
- サービス提供元への問い合わせ
└ GA4対応状況とクロスドメイン設定のサポート有無を確認 - 代替計測方法の実装
└ Measurement Protocol を使用した手動送信
└ コンバージョンAPIの活用
└ サーバーサイドトラッキングの実装 - サービス変更の検討
└ GA4対応済みの類似サービスへの乗り換え
※外部サービスの制約は自社だけでは解決できないため、事前の確認と代替手段の準備が重要です。
原因⑦:設定反映までの時間不足
設定内容が正しくても、反映までに時間がかかる場合があります。
設定に問題が見当たらない場合は、
数時間から1日ほど経過を見てから、再度確認してみてください。
3. まとめ
GA4のクロスドメイン設定がうまくいかない原因は多岐にわたります。
特に重要なのは以下の4点です。
- すべての対象ページにGA4タグが適切に設置されていること
- GA4の管理画面で正しく設定されていること
- _glパラメータが正しく引き継がれる環境が整っていること
- 外部のサービス(フォームなど)がクロスドメイン設定に対応していること
正確なクロスドメイン設定を行うことで、
複数ドメイン間を移動するユーザーの行動を一元的に把握できます。
結果、
マーケティング施策の分析や改善において、より高い精度の判断が可能になります。
クロスドメイン設定で問題が生じた場合は、
本記事を参考に各チェックポイントを確認してみてください。
※本記事は弊社の見解を含んでおり、効果や成果を保証するものではありません。