運用型広告、リスティング広告に関わるみなさまは、広告成果のレポート作成にどれくらい時間をかけていますか?
例えば弊社の場合、各アカウント上の数値をエクセルでダウンロードし、フォーマットに合わせてレポートで作成する場合、Google広告、Yahoo!スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク、Facebook広告の4アカウントを運用していたとすると、コメントも含めると1つにつき20分ほどかかっていました。他の広告代理店でもインハウスの広告運用でも、手作業でレポート作成を行えば、それくらいの時間がかかってしまいます。
ただ、我々広告代理店は作業屋ではなく、インターネット広告を通して、事業の拡大に貢献するソリューションを提供するのが仕事であるはずです。これはインハウスマーケターや広告運用者にも言えることです。
そんな時に活用したいのが、レポート自動作成ツールです。比較記事は既に多数インターネット上にあるため、今回はあえて弊社で導入しているアドレポに特化して、その特徴やメリット・デメリットを詳しくお伝えしていきます。
1.アドレポとは?
アドレポという名前はご存知でしょうか。自動で広告レポートを作成してくれる便利なツールです。
項目を選択すれば理想のレポートが自動で出来上がっているのではないかと想像した方、半分正解で半分違います。アドレポの自動レポート機能は大きく2つに分類できます。
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- アドレポにプリセットされているテンプレートへデータを抽出する
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- 自前のテンプレートにデータを抽出する
テンプレートはアドレポのありものを使うこともでき、オリジナルを使うことも出来ます。なるべく工数をかけずにレポートを毎日確認したい方は、前者で十分ですしありものよりも詳細なデータを確認したい場合、手動レポートから移行する時に、見た目を変えたくないなどという場合は後者を選びましょう。
どちらの需要にも応えられるのがアドレポの強みの1つです。
また、レポートの自動作成と謳っていますが自前のテンプレートの場合、自動作成できるようになるまでにかなり泥臭い作業が必要になります…その反面、テンプレートではなく自分たちが表示したい項目を、表示したい形式で出力することができるため、カスタマイズ性は非常に高いと言えます。
そして、一度設計さえすれば、毎回のレポート作成時間を大幅に短縮することが出来ます。
2.アドレポで出来ること
アドレポで出来ることをリストアップしていきます。まず、現在対応している広告媒体は、下記の通りです(2018年現在)。
- Google広告
- Yahoo!スポンサードサーチ
- Yahoo!ディスプレイネットワーク
- Bypass
- FreakOut
- ScaleOut
- DoubleClick Bid Manager
- MicroAd BLADE API
- i-mobile
- Criteo
- nend
- Logicad
- LINE Ads Platform
- Twitter API
- ADMATRIX DSP
- AdCent
- ADEBis
主要な広告媒体、計測ツールは大体対応していますね。
通常、運用しているそれぞれのアカウント管理画面から、別々にエクセルなりCSVなりでデータをダウンロードし、そこからデータを成形して初めて1つのレポートが完成します。これを、出力するレポートをテンプレ化しフォーマットに適用することで、いつもは手動でダウンロードしていたデータを自動で集約した1つのレポートをダウンロードできるというのがアドレポで出来ることです。
担当するアカウントが多ければ多いほど導入が大変ですが、それさえ出来てしまえば飛躍な工数削減が可能です。弊社の場合、レポート作成~メール送付まで20分~30分かかっていましたが、今ではメール内の考察コメントを含めても、10分ほどで作成できるようになりました。
当時現場にいた身としては、一瞬でレポートが出来上がる様を見て、まさに革命が起きたかと思いました…!
3.アドレポのメリット
アドレポを導入するメリットは以下の3つにまとめられます。
- 管理画面をまたがなくても良い
- 多種多様な媒体に対応している
- 作業効率が飛躍的に上がる
導入して1年ほどたった今では、無意味な作業にどれだけ時間を浪費していたのだろうとつくづく思います。
また、弊社の報告形態としては、Excelファイルでレポート生成→メール送付の報告体制を取っていますが、アドレポはスプレッドシートへのデータ出力やメールの自動送付も可能です!
定期的に自動更新される最新レポートをクライアントと共有でき、送付する行為も必要なくなるため、非常に効率的です。
4.アドレポのデメリット
ただし、そんな便利なアドレポにもデメリットは存在しています。現在弊社で確認できているデメリットは下記の3つです。
- 導入コストがかかる
- 初期導入の手間がある
- APIの誤差がある
導入コストについては以下の通りです。
- 初期費用は無料
- 基本使用料5万円/月(20アカウント対応)
- 21アカウント以上登録する場合、1アカウントあたり500円追加(1回の追加申請は10アカウントずつ)
そして、1アカウントの定義ですが、クライアント数ではなく広告メニューの数でカウントされます。例えばA社の広告は、Google広告とYahoo!スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイネットワーク、Facebookの4つだとすると、それだけで4アカウントになるので、初期導入時のストレージでは5社分しか使用することが出来ません。
弊社では約150アカウントを登録しているので、初期20アカウント¥50,000 + ( 150 – 20 ) × ¥500 = ¥115,000、つまり11.5万円の投資となります。
これほどの費用を投じて、それ以上の効率を生み出せるのか。全体の売上や利益を加味して導入を検討する必要があります。ただ、一旦導入してしまえば、アカウントを増やすほどアカウントの単価は安くなります。※初期導入時は単価2,500円、以降は500円であるため
「このアカウントはアドレポに入れる」「これは入れない」と、細かく場合分けするよりも一括導入して効率化を図る方が良いでしょう。
また、APIで稀に誤差や集計エラーが起きる点に注意が必要です。一部の広告媒体のデータを抽出できず、数値が反映されないことがあります。ただその場合、その広告媒体の管理画面でも、同じような事象が起こっている場合があるので、どちらにせよ注意が必要です。
5.まとめ
今回は、レポート自動作成ツールアドレポのメリットとデメリットを説明しました。
ぜひ、ポート自動化ツールを使って、運用者の作業効率の向上とそれによる事業の加速をしていきましょう。また、効率化ツールは社員が多いほど生産性の向上に繋がっていきます。チームのマネジメントを考えられる方は導入による、残業の削減や社員の満足度向上を加味して検討していただければと思います。
弊社では人ができる仕事に全力を注ぎ、それ以外は積極的に効率化する体制を作っています。WEB集客にお困りの担当者様の相談に乗ることもその1つです。まずは気軽にご相談ください!