みなさんは、HagakureやGORINという言葉を聞いたことがありますか?
これらは、Google広告が推奨するアカウント設計やフレームワークのことを指します。最適なアカウントを設計することでたくさんのメリットがあるので、HagakureとGORINについて本記事で学んでいきましょう。
1.アカウント構成とは?
まず初めに、アカウント構成とは何かおさらいしていきます。
アカウントは下の図のようにキャンペーン・広告グループ・キーワード・広告文の4つで構成されています。リスティング広告において、アカウント構成は広告の成果に影響します。
2.進化するリスティング広告
従来のアカウント構造では、1広告グループ1キーワードのようにアカウント構造を細分化することが主流でした。理由としては、入札調整がしやすいことや、キーワード単位の細かな調整がしやすいことから狙った広告文を配信でき、親和性が高まることが挙げられます。
しかし、最近ではリスティング広告において自動化機能を活用することが主流となっており、広告運用の効率化及び精度向上を図る企業が増えています。同時に競合も増えてきているため、改善速度をいかに早くするかが重要です。
このように、リスティング広告の運用の考え方がデータをいかに収集、蓄積をし、それを改善のために活用するかという効率化を目指すものに変わってきている傾向が見られます。
そこでGoogle広告においては、いかにシンプルなアカウント構造にするかがカギとなっています。
3.Hagakureについて
まずは、Hagakureについて説明していきます。
3-1.特徴
Hagakureとは、Googleが推奨しているリスティング広告のアカウント構造の一種です。Hagakureの登場によってアカウント構造の考え方が180°変わりました。
一番の特徴は、従来のアカウント設計とは異なってアカウント構造をできる限りシンプルに設計することです。シンプルに設計することで、広告表示回数を集約することができ、キーワードの品質が正しく評価されたり、PDCAサイクルを速く回したりすることができるようにもなります。
3-2.メリット
Hagakureを利用するメリットは3つあります。
品質スコアの改善
広告の品質は、広告のクリック率(質)と表示回数(量)でほとんどが決まります。
1広告グループあたり1週間に1000imp担保できないと媒体に正しく評価してもらえない可能性が高いので、キャンペーンや広告グループはなるべく集約することで品質スコアを改善が期待できます。
PDCAを回しやすい
とても重要なことなのですが、Hagakureを採用しても、日々の運用でキーワードの追加や除外、広告文の差し替えを行うことで、より最適なアカウント構成に作り上げていかなければ成果を出すことはできません。
Hagakureでは、1広告グループ1キーワードに比べてアカウント構造がシンプルなため、集約された広告グループをチェックすればよく、効率的に成果を上げることができます。
自動入札機能が機能しやすい
冒頭でも述べたように、今後リスティング広告においては自動化を用いた配信の効率化が求められます。Hagakure化することで、広告の表示回数やコンバージョン数といったデータが1つのキャンペーンや広告グループに集約されるので、機械学習(AI)も機能しやすくなります。
Hagakure構成にすることでAIを最大限活用することができ、作業工程をよりクリエイティブ面に注力できるというのがポイントです。
3-3.Hagakureを利用する際の注意点
Googleが推奨しているHagakureですが、利用する上で注意する点があります。
軸にあった適切な広告文を打つ必要がある
これまでの1広告グループ1キーワードでは、広告文を1対1で対応して出すことができました。
一方、Hagakure構造では、キーワードの軸は設定しますが、広告グループやキーワードをまとめて登録するため、キーワードと広告文の親和性が担保できず、品質スコアの低下につながりかねません。広告文をしっかりと軸に合わせて打つようにしましょう。
4.GORINについて
続いては、GORINについて説明していきます。
4-1.GORINとは?
Googleが推奨している広告運用のフレームワークのことを指し、Hagakure構造のアカウント設計と様々なデータを掛け合わせたものです。アカウント設定を5つのフレームワークを用いて見直す取り組みがGORINです。
4-2.GORINの目的
GORINの目的は、ユーザビリティ向上と機械学習による広告成果の向上です。
どんどん進むGoogle広告の自動化を、最大限に利用するために掲げられています。
4-3.GORINの構成要素
GORINは、アカウント構成・リーチ・ターゲティング・広告フォーマット・効果測定で構成されています。
アカウント構成
まずはアカウント構成をシンプルにし、データを貯めることで機械学習をしやすくする必要があります。
リーチ
広告の表示回数を多くして、自動化のためにデータの蓄積を行います。
ターゲティング
広告の成果を高めるために、広告を届けたいユーザーを見極めてターゲット設定をしていきます。
広告フォーマット
広告フォーマットの面を大きくすることで、広告の掲載順位の向上を目指します。
上位掲載することでユーザーの目に止まりやすくなり、結果的にクリック率を高める事が可能になります。そうすることで、機械学習に必要なデータを蓄積していくことができます。
効果測定
効果測定については、目的に応じて行います。
5. まとめ
いかがでしたか?
以上のように、リスティング広告では、AIを活用することでPDCAを速く回し、広告を効率よく改善していく必要があります。様々な新しいワードが出てくるかとは思いますが、広告効果を高めるためにも進化していくアカウント設計について学んでみてください!