
広告を運用していて最も焦る瞬間の一つが、
「設定したはずのコンバージョン(CV)が管理画面に反映されない」ときではないでしょうか。
本記事では、
CVが計測されない主な理由とその具体的な対処法について、現場で役立つ視点で詳しく解説します。
原因の特定から、AI学習を阻害しないための計測の重要性、さらに精度を高める最新手法まで、
運用者が今すぐ確認すべきポイントを網羅しました。
1. 【原因と対処法】コンバージョンが計測されない時の診断チェックリスト

原因を特定するためには、問題を「実装・環境・仕様・ユーザー行動」の4つの階層に分けて切り分けます。
まずは以下のリストに沿って、自社の状況をチェックしてみましょう。
1-1. 【実装層】設定の物理的なミスを疑う
まず確認すべきは、人的な設定ミスやサイト側の変化です。
■ 原因① タグマネージャーの「公開」忘れ
- 状況
プレビューモードでは動いているが、本番環境で反映されない - 対処法
GTM等の管理画面で「公開(送信)」ボタンが押されているか、最新バージョンが反映されているかを確認する
■ 原因② IDやラベルの記述ミス
- 状況
タグは発火しているが、媒体側にデータが届かない - 対処法
媒体発行のIDやラベルに、余計なスペースや1文字の打ち間違いがないか、コピー&ペーストを再徹底する
■ 原因③ サイト改修によるURLや要素の変化
- 状況
以前は測れていたのに、ある日突然止まった - 対処法
サンクスページのURLが変わっていないか確認する
また、URL指定のトリガーは、末尾に「/」が付いただけで無効になる場合があるため、
完全一致ではなく「含む」設定にするのが安全
1-2. 【技術層】外部環境とプライバシー規制の影響
設定が正しくても、ブラウザの仕様や規制によってデータが遮断されるケースです。
■ 原因① ITP(Cookie規制)による識別情報の消失
- 状況
iPhone(Safari)ユーザーのCVが極端に少ない - 対処法
コンバージョンリンカータグを全ページで発火させているか確認する
また、ドメインを跨ぐ遷移がある場合は、クロスドメイン設定の検証が必要
■ 原因② URLパラメータ(GCLID等)の削除
- 状況
広告からサイトへ飛んだ瞬間にURL末尾の識別コードが消える - 対処法
サーバー側のリダイレクト設定を確認する
識別パラメータが消えると、媒体側は「どのクリックによる成果か」を特定できない
■ 原因③ 同意モード(Consent Mode)の影響
- 状況
ユーザーの同意状況によって計測が制限 - 対処法
同意モードを導入している場合、タグの発火条件が「同意済み」に限定されすぎていないか、
モデリング計測が機能する設定かを確認する
1-3. 【仕様層】媒体独自のロジックによる数値の差異
「計測されていない」のではなく、「期待した場所に数字が出ていない」ケースです。
■ 原因①アトリビューションによる「計上日」のズレ
- 状況
昨日のCVが0なのに、数日前のデータが増えている - 対処法
Google広告等は「CVが発生した日」ではなく「最後に広告をクリックした日」に数値を戻してカウント
当日だけでなく、過去数日間の数値を遡って確認する
■ 原因② 反映までのタイムラグ
- 状況
CV発生直後なのに管理画面に反映されない - 対処法
媒体によりますが、管理画面への反映には数時間〜最大48時間程度の時差が生じる場合がある
一定時間を置いてから再確認する
1-4. 【ユーザー行動層】ユーザーが計測の「網」をすり抜けるパターン
技術的な設定以外で、成果が可視化できていないパターンです。
■ 原因① オフライン(電話やSNS)への遷移
- 状況
Webフォームではなく、電話ボタンや公式LINEへ流れている - 対処法
これらも重要な成果点として、クリックイベントなどを計測対象に含めることで、運用の実態を可視化できる
■ 原因② 広告ブロックツールの利用
- 状況
ブラウザ拡張機能等でタグそのものが遮断されている - 対処法
一定数のユーザーは遮断される
これを補完するには、後述する拡張コンバージョンやサーバーサイド計測の検討が必要
2. 「計測不備」を放置してはいけない3つの理由
計測が正しく行われない状態を放置することは、穴の開いたバケツで水を汲み続けるようなものです。
単に「数字が見えない」以上のリスクがあります。
- 自動入札の精度低下
現在の広告はAIによる自動入札が主流
CVという「正解」が入力されないと、AIはどのユーザーが優良顧客か判断できず、
不適切な配信を繰り返してしまう - 不適切な運用判断
実際には成果が出ている施策を「効果なし」と誤認して止めてしまうことは、
自ら成長のチャンスを捨てることになる - 予算配分の迷走
どのチャネルが利益に寄与しているか不透明な状態では、根拠のある投資ができず、
運用が「ギャンブル」になってしまう
3. 計測精度をさらに高めるためのステップ
Cookieに頼りすぎない最新の計測手法を取り入れることで、データの欠落を最小限に抑えられます。
■ 拡張コンバージョン(Enhanced Conversions)
ユーザーが入力した情報をハッシュ化して活用し、Cookieが途切れても正確に紐付け直す技術です。
導入により、未検知の成果を5%〜15%程度再捕捉できる事例が多く報告されています。
■ サーバーサイド計測への移行
ブラウザ(JavaScript)を介さず、サーバーから直接データを媒体へ送る仕組みです。
ブラウザの規制や広告ブロックの影響を受けにくく、最も堅牢な計測体制を構築できます。
4. 【まとめ】正確な現状把握が改善の第一歩
コンバージョンが計測されない原因は、単純な設定ミスから複雑な技術的制約まで多岐にわたります。
- 実装のミス(公開忘れ、IDミス)がないか
- 技術的環境(Cookie規制、パラメータ削除)への対策は万全か
- 媒体の仕様(計上日のズレ、タイムラグ)を正しく理解しているか
一つひとつ要因を切り分けていくことで、多くの場合、原因は特定できます。
まずは、実際のユーザーと同じ動きで「テストコンバージョン」を行い、
タグの挙動を自分の目で確認することから始めましょう。















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