WEBマーケティング、WEB集客に携わる方であればジオターゲティングという言葉を聞いたことがある方が多いと思います。
ジオとは、Geography(地理)のことで、特定のエリアをターゲットとして狙うこと、それがジオターゲティングです。
店舗周辺でデバイスを使用しているユーザーに広告を配信すれば、来店見込みが高くなるということは分かりますが、「何から始めれば良いのか分からない…」「また新しく契約を結ぶのか…」など、開始まで踏み切れない理由も様々あると思います。
そこで今回は、Google広告で出来るジオターゲティングについてご説明します。
本記事を見ている方の多くが、リスティング広告に関わっている方かと思いますので、ジオターゲティングをスタートするハードルが低く、またその効果も実感しやすいと思います。
通常の広告配信と組み合わせることで爆発的な獲得効率を生み出すGoogle広告のジオターゲティング、弊社での運用事例も踏まえて、魅力をご紹介します!
Google広告のジオターゲティングとは?
先述した通り、ジオとは、Geography(地理)のことで、特定のエリアをターゲットとして狙うこと、それがジオターゲティングです。
一般的に、インターネット上ではIPアドレス、携帯電話やスマートフォンではGPSや最寄りの基地局などから利用者の位置を特定する技術のことです。
これによりユーザーの居住地や現在位置に結びついた情報を提供することが可能になるため、地域密着型のサービスや広告などを効果的に配信できるというメリットがあります。
参照:ジオターゲティング|技研商事インターナショナル
Google広告の設定項目の1つに、地域があります。
キャンペーンごとに広告を配信する地域を設定でき、都道府県や市区郡単位で入札調整ができる機能です。
この地域ごとのコントロールの最小単位と言えるのが範囲の登録です。
地名、住所、座標を入力することで、その場所を中心として半径〇〇キロメートル圏内に広告を配信できるという機能です。
最初に設定方法を解説します。
① ホーム画面⇒地域を選択⇒鉛筆マークを選択
② 設定画面で範囲を選択し、マイル→㎞に直し任意の数値を入力
③目標とする住所を入力
④住所や設定に誤りがないか確認し、設定完了!
なお、Googleの使用しているビッグデータ内に存在しない住所は登録することが出来ません。
その場合は、末尾から1文字ずつ文字を削除すると、近しい住所が候補として表示されるので、そちらを選択しましょう。
Google広告のジオターゲティングの強み
ターゲット周辺の範囲に集中して広告配信できるという点では非常に優れている機能であるものの、店舗数や地域によって広告配信量が極端に少なくなる側面もあります。
つまり、出来るだけ広範囲に多数店舗を展開しているサービスにおいて、特に効果を発揮しやすいと言えます。
また、Google広告の既存の機能と組み合わせることで成果を伸ばせるのがメリットです。
ジオターゲティング×広告カスタマイザー
検索広告の例です。
広告カスタマイザーとは、検索されたキーワードに対して、対応した文字列をタイトルに挿入できる機能です。
例えば、「イタリアン 湘南」のキーワードを登録していた場合、下記カッコ内の部分に任意のキーワード(この場合「湘南」)を挿入することが出来ます。
広告文登録時 表示時
「{〇〇}のイタリアンなら」→「湘南のイタリアンなら」
これにより、ユーザーが求めている情報により近い内容を表示することができ、クリック率の向上が期待されます。
ジオターゲティング×キーワード毎の最終ページURL
通常、広告文に対してランディングページを設定しますが、キーワードごとにランディングページを設定することも可能です。
「湘南 イタリアン」で検索するユーザーに対しては、サイトのトップページよりも湘南店の店舗ページを見せた方がユーザーにとって親切であるはずです。
店舗が多い場合は地道な作業になりますが、これによりCVRを大きく向上することが出来ます。
ジオターゲティング×住所表示オプション
検索クエリにエリアが含まれている場合、そのユーザーは確実に実店舗へのアクセシビリティを気にしています。
そのエリアに最も近い店舗の住所が表示できれば、優先的にクリックされるorアクセスしにくいのでクリックされない(費用が発生しない)というアクションが予想できます。
これを実現するのが、住所表示オプションです。
しかし、複数住所の中から最適なものを表示したり、営業時間を表示したりする場合、Googleマイビジネスとの連携が必要になるので注意が必要です。
ジオターゲティングが適している商材例
ジオターゲティングが有効な商材の例を挙げてみます。
ケース1:塾・予備校
店舗集客の鉄板、塾の領域では小学校→中学校→高校と子供の年齢が上がるにつれ行動範囲が広がることに注意です。
小・中学校は近所の公立学校に通う割合が高いため、その学校の住所周辺をターゲティングすれば効率的な配信ができるかと思います。
高校生向けの予備校の場合は、電車で通塾する割合も高くなるため、最寄駅の沿線の各駅の住所を登録し、ターゲティングするのもアリでしょう。
どちらにせよ、実際の通塾生の住所データなどから、ターゲットとするエリアを選定すると良いです。
ケース2:板金・車検業
ユーザー心理として、車検は近所で済ませたいはずです。
車での移動時間を逆算して、その店舗から移動時間5~15分ほどの半径を設定すると、より確率の高いユーザーに対して配信をすることが出来ます。
※周辺の競合店舗の配置によっても最適なターゲティング範囲は異なります
ケース3:倉庫業(トランクルーム)
普段使わないけど捨てられない、けど家には置けるスペースもない…というモノを預けるトランクルームですが、これも遠出して預けるのは面倒なため、近所の店舗を利用する方がほとんどです。
また、都心ほど自動車の利用率が低く行動範囲が狭いため、地方と比べて半径は小さい方が良いかと思われます。
このほかにも例えばですが、住宅展示場やスーパーなどのセールやバーゲン情報などもジオターゲティングが有効です。
商材の特徴とユーザー心理を理解した上で、ターゲティングを行いましょう。
ジオターゲティング運用事例
Google広告のジオターゲティングを用いた、弊社の運用改善事例をご紹介します。
アカウントの課題
この事例では、トランクルームのWEB集客効率改善がミッションでした。Google広告では県別にキャンペーンを分け、ランディングページを分けるというアカウント構成で、Hagakure構造になっておらず最適化が図りづらい状況にありました。
また300以上ある店舗情報に対して、広告文は都道府県単位でしか変更がされておらず、ユーザーへ適切な情報を届けられているとは言い難い状況でした。
行った施策
先述の、3つの施策を中心にアカウントの再構成を実施しました。
施策1
全店舗の住所をアカウントに登録!1~3キロメートル圏内の入札を強化しました。
施策2
エリアで分かれていた計49個のキャンペーンは全てひとまとめにし、ディスプレイ広告を含め3個まで減らしました。
施策3
登録キーワードに対応させる広告カスタマイザーは市区郡レベルまで設定。
LPはキーワードごとに県別の検索結果ページを設定しました。担当者は相当骨が折れる作業だったとお察しします…。
運用結果
施策は大成功!
前体制のCV数から月平均710%の伸長となり、クライアント様にも大好評でありました。
使用した広告費用はほとんど変更ない状態でこの伸びですので、CPAも相当に抑えることが出来ました。
勝因は以下と分析しています。
↓
キャンペーンを分割する理由がなくなりHagakure化
↓
インプレッション、クリックが集まりやすくなる
↓
クリック率向上によりCPCの抑制が可能に(200~300円から100~150円まで低下!)
↓
探している地域のタイトルを見てクリックしているため納得度が高い(=高CVR)
エリアや店舗ごとにキャンペーンを分けざるを得ない…と思っているアカウントでも、このような運用で最適化を図ることが可能です。
まとめ
いかがでしたか?
検索広告という、圧倒的顕在層にリーチできる方法で来店者数を増やしていきましょう。
店舗集客のアカウント改善にお困りの方は、お気軽にご相談ください!
また、広告運用にご活用いただける各種E-Bookもご用意しておりますのでぜひご活用ください。