雨の日も多くなり、そろそろ梅雨の時期になりますね。
さて、今回も5月後半にあったアップデート情報について解説していきます。
Google広告アップデート情報
まずはGoogle広告のアップデート情報について解説します。
プライバシー・サンドボックスに関するアップデートを公開
Googleは、5月18日にプライバシー・サンドボックスに関するアップデート情報を公開しました。
具体的な内容は下記の2点です。
・2024年第1四半期に1%のChromeユーザーに対するCookieを非推奨に
それぞれの内容を確認していきましょう。
プライバシー・サンドボックスAPIを一般向けに公開
7月のChromeのリリースとその後の数週間で、プライバシー・サンドボックスに関連するAPIとメジャーメントAPIが、全てのChromeユーザーに対して公開されます。
これらのAPIを利用することで、デベロッパーはサードパーティCookieを使用しない運用に向けたライブトラフィックテストを、大規模に実施することが可能となります。
2024年第1四半期に1%のChromeユーザーに対するCookieを非推奨に
2024年の第1四半期に、1%のChromeユーザーに対してCookieが非推奨にされる予定です。
これに伴い、デベロッパーはサードパーティCookieを使用しない商材の準備と効果について評価できます。
また、2023年の第4四半期に、デベロッパーはChromeでサードパーティCookieが非推奨になった場合のシミュレーションができる機能が追加される予定です。
これによりデベロッパーはテストを行うことが可能になり、高い割合でサードパーティCookieを使用しないトラフィックの恩恵を受けることができます。
このアップデートは、英国の競争市場庁(CMA)との話し合いによって決定されました。
今後も1%以上のChromeユーザーに対してサードパーティCookieを非推奨することに向けて、CMAと協調する予定です。
プライバシー・サンドボックスとは
プライバシー・サンドボックスとはGoogleのシステムです。
サードパーティCookieを使用しない将来において、プライバシー・サンドボックスが設定する基準に基づいた、広告ターゲティングと測定、詐欺の防止を目指しています。
プライバシー・サンドボックスにおいては、Cookieの代わりに5つのAPIが使用されます。
これらのAPIを利用することで、広告に関する集計データを取得することができます。
Yahoo!広告アップデート情報
次にYahoo!広告のアップデート情報について解説します!
LINEとの取り組みによって配信先が拡大
Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)において、広告の配信先が拡大・追加されました。
今回の配信先拡大・追加によって、より多くのユーザーにリーチすることが可能になります。
Yahoo!とLINEとの取り組みによるアップデートは下記の2点です。
・LINEファミリーアプリ・LINE広告ネットワークの配信先追加
それぞれ確認していきましょう。
LINEアプリでの配信先拡大
画像引用:【ディスプレイ広告(運用型)】LINEとの取り組みによる配信先拡大について
ディスプレイ広告(運用型)では、既存のLINEアプリの広告枠に加えて、トーク画面の最上部の広告枠に配信することが可能になりました。
LINEは、ユーザーに日常的に利用されるアプリであり、またそのアプリにおいて最も利用されるトーク画面の最上部に広告を配信できるため、より多くのユーザーに広告をリーチすることができます。
また、LINE広告とディスプレイ広告(運用型)の両方を利用することで、Yahoo!でのデータを活用した広告運用が可能になります。
そのため、同じ広告枠に配信した場合でも、違う成果を得ることが期待できます。
LINEファミリーアプリ・LINE広告ネットワークの配信先追加
ディスプレイ広告(運用型)では、LINEファミリーアプリとLINE広告ネットワークに対して広告を配信することができるようになりました。
LINEファミリーアプリとはLINE cameraやLINE GAMEなどの、LINEと連携しているアプリを指します。
LINE広告ネットワークではウェザーニュースなど、10,000以上のアプリに広告を配信できます。
利用しているユーザーの男女比は男性が53%、女性が47%となっています。
また、LINE広告ネットワークでは、様々なアプリに配信できるため、配信目的にあったユーザーに広告を配信できます。
Facebook広告アップデート情報
最後にFacebook広告のアップデート情報について解説します!
合算イベントにおいて8イベントの設定が不要に
5月15日から30日の間に、合算イベント(AEM)でWeb上での8イベントの設定が不要になります。
iOSのFacebookアプリ内のアップデートにより、サイト内でのユーザー行動の追跡が困難になりました。
そのため、ユーザーに対するターゲティングが出来ず、適切なユーザーへの広告配信ができなくなってしまいます。
しかし、合算イベントを設定することでiOS14.5以降を利用しているユーザーから最低限のイベント計測をすることができます。
具体的には、コンバージョンを計測する標準イベントを合算イベントで選択し有効にします。
今回のアップデートでは、イベントの最適化に合算イベント測定が不要になりました。
そのため、Facebookのモデリングでは、コンバージョンのデータが一部のみもしくは一切習得できなくても、複数のソースからデータを集約することで、広告の測定と広告の最適化が可能になりました。
つまり、合算イベント測定を設定しなくても、iOSユーザーでCookieの取得を拒否したユーザーに対する計測も可能になりました。
LINE広告アップデート情報
最後にLINE広告のアップデート情報についてです。
LPの再審査が10回に限定
LPの再審査回数の上限が設定されます。
これにより、再審査が可能な回数は10回までとなります。
1つのLPごとの再審査で「否認」が10回連続となった場合は、それ以上再審査を申請することは不可能になります。
「否認」が10回連続する前にLPが承認された場合は、否認された回数はリセットされます。
なお、再審査の上限に達した場合は、再審査不可の旨が審査ステータスに表示されます。
再審査の申請方法は下記のとおりです。
「ランディングページの再審査を依頼」ページ > 「再審査を依頼」ページ > 「ランディングページの再審査」 > 「クリエイティブ審査」
クリエイティブ単位での審査が可能に
クリエイティブ単位での再審査が行えるようになります。
これに伴い、クリエイティブによって否認された場合の再審査が可能になります。
再審査の対象は、広告に入稿されているすべての素材となります。
なお、クリエイティブの再審査に上限はありません。
再審査の申請方法は下記の通りです。
メニュータブ「再審査の依頼」 > 「クリエイティブ」タブ > 再審査を申請したいクリエイティブ > 「再審査を依頼」
広告のプレビューを変更
画像参照:LINE広告
広告のプレビューが、実際の広告に合わせた表示になります。
現状では、プレビュー時に表示される項目は、タイトル・AD・ボタンの3つでしたが、これらにLINE公式アカウント名が追加され、合計4項目がプレビューに表示されます。
詳細ターゲティングを追加
詳細ターゲティングの趣味関心と属性において、新たなターゲティングが追加されます。
趣味関心においては、「自動車」に「ハッチバック」が追加されました。
また、属性においては「配偶者」、「子供」、そして「職業」において追加されました。
「配偶者」においては既存の「既婚」「未婚」に加えてβ版の「既婚」「未婚」が選択可能です。
このβ版では精度が高いターゲティングが行うことができます。
また、「子供」においては、既存の「子供あり」と「子供なし」に加えて、「子供あり(年代別)」が追加されました。このターゲティングでは、「未熟児(0歳、1~3歳、4~6歳)」、「小学生」、「中学生」、「高校生・高専生」、そして「大学生またはその他学生」を選択可能です。
最後の「職業」については、既存のターゲティングに加えて、「大学生」が追加されました。
より細かいターゲティング設定が可能になったことで、より自社の商材にあったユーザーに対して訴求することが可能になり、広告運用の効率化が期待できます。
LINE NEWSのお天気ページにて広告が表示できるように
5月31日から全ユーザーを対象に、LINE NEWSアプリのお天気ページ内で広告を表示させることができます。
広告に利用できるフォーマットは以下の通りです。
・動画(16BY9、1BY1)
・友だち追加広告(1200×628、1080×1080)
・カルーセル
また、広告の表示に至るまでは下記のとおりです。
・スマート通知よりお天気ページに遷移
・LINE NEWSトップの天気予報よりお天気ページに遷移
・ハンバーガーメニュー選択後、「設定」、「天気・災害表示の地域設定」を選択してお天気ページに遷移。
画像参照:ニュースと一緒に毎日のお天気もチェックしよう!「LINE NEWS」アプリに天気・地震情報を追加しました
広告が配信される場所は、お天気ニュース画面の天気予報の下となります。
まとめ
今回も媒体のアップデート情報を紹介していきました。
Yahoo!広告の配信面にLINE広告が追加されたりなどと、大きなアップデートもありました。今後も見逃すことのないよう、是非チェックしていってくださいね!