Yahoo!で活用できるレスポンシブディスプレイ広告は、自動でバナーや広告文の設定を行ってくれることが特徴です。
広告手法を探している方のなかには、効率的な配信方法としてレスポンシブディスプレイ広告に注目している人もいるのではないでしょうか。
この記事では、レスポンシブディスプレイ広告についての特徴や入稿手順、運用ポイント、事例まで詳しく解説していきます。レスポンシブディスプレイ広告について興味を持っている方はぜひ参考にしてください。
1.レスポンシブディスプレイ広告とは?
まずはレスポンシブディスプレイ広告の概要や一般的なレスポンシブ広告との相違点について解説します。基本的な内容から抑えていきましょう。
1−1.レスポンシブディスプレイ広告の概要
レスポンシブディスプレイ広告は、広告の見出しや画像などのアセットを事前に設定しておくことで、自動で最適化がされ、配信されるタイプの広告です。
配信枠にマッチした形式で広告が掲載されるため、広告主が設定を細かく行い、都度配信する必要がありません。
1−2.レスポンシブ広告との違い
レスポンシブ広告が固定した広告文を配信するのに対して、レスポンシブディスプレイ広告では素材を自動で選んで表示させます。
また、レスポンシブ広告は動画も活用できますが、レスポンシブディスプレイ広告では画像のみ使用可能です。
作成できる広告の上限についても違いがあるため、用途に合わせて使い分けましょう。
2.レスポンシブディスプレイ広告の特徴
レスポンシブディスプレイ広告の特徴として挙げられるのは以下3つです。
・効果の良いアセットが自動で選択されて配信
・表示回数とクリック率の上昇が見込める
それぞれ解説していきます。
2−1.複数のアセットを1つの広告で配信可能
レスポンシブティブ広告は、複数のアセットを1つの広告で配信できる点が特に大きな特徴です。
文や画像など、広告を何個も設定して配信する必要がないため、広告主の負担を軽減できます。
広告運用への負担が減れば、戦略立案など他の重要な作業にも集中できるようになるでしょう。
2−2.効果の良いアセットが自動で選択されて配信
レスポンシブディスプレイ広告は、効果の良いアセットを機械学習によって組み合わせて配信します。したがって、前述したように広告主の作業負担が減るだけでなく、今までアプローチしきれなかったユーザーにも効果的な訴求を広げることが可能です。
手動で作業を行っているときよりも、さらに範囲を広げた配信ができます。
2−3.表示回数とクリック率の上昇が見込める
一般的なバナー広告の配信方法では、サイズがマッチしない配信面には掲載がされませんでした。一方で、レスポンシブディスプレイ広告は、配信面に合わせて掲載方法が変わります。
掲載面が増えるため表示回数が増加し、機械学習で自動的に効果的な組み合わせを見出せるので、クリック率の上昇も見込めます。
3.レスポンシブ広告とレスポンシブディスプレイ広告の使い分けについて
レスポンシブディスプレイ広告は、1つの広告グループごとに遷移先を3件まで追加できます。一方で、レスポンシブ広告は300件まで追加可能です。
複数の訴求や遷移先を試したい場合は、レスポンシブ広告の方が適しているといえるでしょう。遷移先をある程度絞ったうえで、さまざまな訴求を行いたい場合は、レスポンシブディスプレイ広告の方が最適です。
4.広告入稿で必要な項目
レスポンシブディスプレイ広告の入稿では以下の項目が必要になります。
それぞれ確認しておきましょう。
5.レスポンシブディスプレイ広告の入稿手順
レスポンシブディスプレイ広告の入稿手順は以下の通りです。
①Yahoo!管理画面を開きます。
②該当のキャンペーン、広告グループを選択し、「広告作成」>「レスポンシブ広告を追加」を選択します。
③広告作成画面で画像や動画の選択、タイトルなどを入力して完了です。
6.レスポンシブディスプレイ広告の効果測定方法
レスポンシブディスプレイ広告で複数のアセットを設定した後、実際の効果について気になる方も多いでしょう。
ここからは、アセット一覧とパフォーマンスレポートの二つに分けて効果測定方法を解説していきます。
6−1.アセット一覧
アセット一覧では、広告の効果について簡単に確認できます。評価の指標としては以下の5つが用意されています。
・「中」
・「低」
・「学習中」
・「‐」
学習中となっている場合は、取得データが不足していることを表しています。
また「‐」と表示されている場合、配信停止や画像が削除されているなど、広告に何かしらの問題が発生していることになるので注意が必要です。
6−2.パフォーマンスレポート
パフォーマンスレポートでは、各アセットの効果についてさらに細かく確認できます。
パフォーマンスレポートでの確認手順は以下の通りです。
①広告管理ツール「レポート」より「レポート・テンプレートを作成」を選択します。
②「基本項目」にある「広告」を開いて「レスポンシブ広告入稿タイプ」を選択します。
③数値項目などを設定します。
7.レスポンシブディスプレイ広告の運用ポイント
レスポンシブディスプレイ広告における運用ポイントは以下の4つです。
・配信面の選定
・広告文やLPで一貫性を保つ
・PDCAを回す
どのように運用していけば良いのか確認していきましょう。
7−1.ターゲティング設定
レスポンシブディスプレイ広告は、掲載面に合わせて自動的にアセットを組み合わせてくれるため便利です。
ただし、広告フォーマットの一部であることに変わりないため、ターゲティングも合わせて活用することで効果を最大限に発揮します。
リマーケティングなど、高い確度でユーザーにアプローチできる手法は積極的に取り入れていきましょう。
7−2.配信面の選定
広告配信面のなかには、ユーザーのニーズとマッチしていなかったり、自社商材との相性が悪かったりする場合もあります。
したがって、配信面別の成果についても随時確認しておきましょう。
効果が見込めない配信面がある場合は、除外していくことがおすすめです。
7−3.広告文やLPで一貫性を保つ
他の広告と同様に、レスポンシブディスプレイ広告でも、文やLPで一貫性を保っていないとコンバージョンにつながりづらくなるので注意が必要です。
広告と遷移先のLPで雰囲気が異なってしまうと、クリックしたユーザーは混乱して離脱してしまいます。
使用している文章や全体の色合いなどを合わせて、親和性を高めておきましょう。
7−4.PDCAを回す
レスポンシブディスプレイ広告の配信後は、パフォーマンスレポートなどを元にして効果を確認しておきましょう。
成果が見込めるものとそうでないものを分け、広告文やバナーの差し替えを適宜行うことがおすすめです。
広告の成果を上げるためには、仮説を立て検証し、結果を元に改善を繰り返していくことが求められます。
8.レスポンシブディスプレイ広告の弊社改善事例
実際に弊社内でも、レスポンシブディスプレイ広告を実装しているアカウントがあるので、実装する前と実装した後の実績の比較をしてみました。
レスポンシブディスプレイ広告を実装したことでインプレッションが2倍以上に伸び、CV獲得が見受けられていなかったキャンペーンでCV獲得が見られるという改善がありました。
今まで機会損失に繋がっていたキャンペーンでしたが、レスポンシブディスプレイ広告にすることで配信が促進され、CV獲得にも至るようになった事例でした。
9.まとめ
いかがでしたか?
レスポンシブディスプレイ広告は、複数のアセットを設定しておくことで配信面に合わせて自動で組み合わせを行ってくれます。
広告主の手間を省きつつ、表示回数やクリック数の向上が期待できるため、メリットも多いです。
ただし、運用を行うときは、レポートを確認して改善を行うようにしましょう。広告文やLPの親和性など、基本的な部分にも注意することが大切です。