スマートターゲティングは、Yahoo!広告で活用できる機能の1つで、ターゲティングを最適化できます。
この記事では、スマートターゲティングの概要やメリットなどについて解説していきます。
利用する際の注意点やポイントについても紹介するので、ぜひ今後の広告運用にお役立てください。
1.スマートターゲティングとは
スマートターゲティングは、行動履歴を利用したターゲティングにより、広告主によって指定された範囲を超えて配信を行います。
Yahoo!広告における行動履歴を活用したターゲティングは以下の3つです。
・サーチキーワードターゲティング
・オーディエンスカテゴリーターゲティング
デバイスや性別など、上記以外のターゲティングを設定している場合は調整した通りに機能します。
ここからは、スマートターゲティングについて以下の内容も解説するのでそれぞれ確認していきましょう。
・デメリット
・利用が推奨されるケース
1−1.スマートターゲティングのメリット
スマートターゲティングは、学習に基づいてコンバージョンまで到達する可能性が高いユーザーを対象にします。
最低限の設定を施すことで効率的な運用ができるため、従来よりも広告担当者の負担を減らせる点がメリットです。
社内でのリソース確保が難しい方や、自動化でさらに広告の効率化を図りたい方は積極的に導入していきましょう。
1−2.スマートターゲティングのデメリット
スマートターゲティングは、現在β版の提供のみとなっているため、挙動が不安定な場合があります。
公式サイトによると、正式なリリースは2024年夏頃でデータ収集をしながら機能改善を目指しているのが現状です。
また利用する際は、効果が表れるまでに一定の時間が必要になります。
すぐに自動化が進むわけではないため注意が必要です。
1−3.スマートターゲティングの利用が推奨されるケース
スマートターゲティングは、過去7日間でコンバージョン数が20件以上あるキャンペーン配下の広告グループで導入が推奨されます。
利用が推奨されるのは、以下の場合です。
参照:https://s.yimg.jp/images/ads-promo_edit/support/pdf/202402_YDA_Smarttargeting_JP_RN.pdf |Yahoo!広告
2.類似ユーザーとの違い
類似ユーザーは、自社サイトに訪問したユーザーと似た特徴を持った人物を対象に広告を配信する機能です。
新規ユーザーの獲得に効果を発揮しやすく、コンバージョンの拡大が期待できます。
スマートターゲティングと似ていますが、以下のような相違点があるので確認しておきましょう。
・配信対象のユーザーの抽出に使われる情報量
・推奨条件の内容
それぞれ解説していきます。
2−1.元のオーディエンスリストの指定や類似度の詳細な設定
類似ユーザーを利用する場合、以下の手順で設定を行う必要があります。
・オーディエンスリストを指定し類似ユーザーのリストを作成
・リストを広告グループに設定
一方、スマートターゲティングの場合は管理画面にて設定を「利用する」に変更することで活用が可能です。
簡単な操作で一部のターゲティングを最適化できます。
2−2.配信対象のユーザーの抽出に使われる情報量
類似ターゲティングを活用する際は、運用の元となるオーディエンスリストの行動履歴などが必要です。
スマートターゲティングでは、コンバージョンのデータや広告の情報などさまざまなデータを掛け合わせて活用されます。
2−3.推奨条件の内容
類似ターゲティングとスマートターゲティングでは、推奨条件についての内容も異なります。
それぞれの推奨条件は以下の通りです。
・基となるオーディエンスリストの過去28日間のユーザーサイズが100以上必要
・過去7日間にキャンペーン単位でコンバージョン数が20件以上あることが推奨
自社サイトの状況を鑑みて機能の導入を検討しましょう。
引用:スマートターゲティングβ版のリリースについて|Yahoo!広告
3.スマートターゲティングの設定方法
スマートターゲティングを設定するには、広告グループのターゲティング設定から「利用する」を選択します。
初期設定では「利用しない」になっているため、利用条件を満たしたら項目の選択を行いましょう。
画面では以下のように表示されます。
画像引用:https://s.yimg.jp/images/ads-promo_edit/support/pdf/202402_YDA_Smarttargeting_JP_RN.pdf |Yahoo!広告
4.スマートターゲティングの注意点
スマートターゲティングを活用する際は、以下の4点に注意が必要です。
・指定したターゲティングによって配信対象が変わる
・ターゲティング単位のレポートへの数値反映がされない場合がある
運用に支障が出ないように、上記についても把握しておきましょう。
4−1.一定の学習期間が必要になる
スマートターゲティングは、運用が最適化されるまで2週間ほどの期間が必要です。
機械学習が進んだ後に、コンバージョンの増加や顧客獲得単価の改善などのポイントを確認しましょう。
学習期間中にターゲティングを変えた場合、再学習をしなければいけなくなることもあるため注意してください。
また、学習の進捗状況については確認ができません。
4−2.指定したターゲティングによって配信対象が変わる
指定されたターゲティング内容によって配信対象が変わる点にも注意が必要です。
以下表のように、ターゲティングによって配信する範囲が変わります。
参照:https://s.yimg.jp/images/ads-promo_edit/support/pdf/202402_YDA_Smarttargeting_JP_RN.pdf |Yahoo!広告
4−3.ターゲティング単位のレポートへの数値反映がされない場合がある
スマートターゲティングを導入している間は、オーディエンスカテゴリーやオーディエンスリスト、サーチキーワード単位でのレポートに実績が反映されなくなります。
詳しい数値を確認できないため、最適化前後などで状況を比較することがおすすめです。
5.まとめ
いかがでしたか?
スマートターゲティングを活用することで、成果が見込みやすいユーザーを対象にして広告配信ができます。
運用の手間を削減しながらコンバージョンの拡大が期待できるので、ぜひ導入を検討してみましょう。