Webマーケティングを学習する方法には、インターネットで調べたり、専門スクールの活用といった方法もありますが、独学で効率よく学習するには本も効果的に活用することが可能です。
今回は、Webマーケティングを本で学習するときの、概要やメリット・デメリット、ジャンル別におすすめ本などとあわせ、ポイントを中心に紹介していきます。
Webマーケティングとは?
そもそもWebマーケティングとは、ホームページをはじめ各種インターネット技術やサービスを活用し、自社の商材の購入やサービスの申し込みといったコンバージョン増加につなげるためのマーケティング施策のことを指します。
具体的には、ホームページの運営だけでなく、リスティング広告に代表されるWeb広告、SEO対策、オウンドメディアの運営、メールアプローチ、SNS運用などが挙げられます。
インターネット技術の発展や、スマートフォンの普及、SNSの浸透などに伴い、Webマーケティングは売上増加や利益拡大に欠かせません。
数値・データによる分析や解析だけでなく、趣味嗜好といった細かなユーザー属性に応じたターゲティングも可能なことから、精度を高めた訴求によって費用対効果を高めた運用につなげることも可能です。
Webマーケティングを本で学習するメリット
Webマーケティングを学習するためには、様々な用語や技術、スキルを身につける必要があります。
これらを本で学習することで、独学であっても分かりやすく身につけることが可能です。
また、以下のようなメリットも期待できます。
①基本的な知識を体系的に学習することが可能
初心者でこれからWebマーケティングを学習しようと考えた場合、何をどこから学習すればいいのか悩まれるケースも多々あります。
そのような場合、本であれば基本的な知識を体系的に学習することが可能です。
項目ごとに点で学習するのとは異なり、一連の流れが章立てされ、且つ目次も明記されていれば、順を追って学習することで全体的なWebマーケティングを身につけやすくなります。
②情報の信頼性が高い
Webマーケティングを学習する上で、インターネットで調べる方法も存在します。
確かにインターネット上ではWebマーケティングに関する情報が多く存在しますが、これらは全てが正しいとは限りません。
漠然とした内容や古い知識、間違った情報なども存在するため、それらを取捨選択する必要があります。
これに対し本であれば、実績が豊富なマーケターや担当者が実名により執筆しているため、インターネットの情報よりも情報の信頼性や信ぴょう性が高い特徴があります。
③コストを抑え学習することが可能
先ほどのインターネットで情報収集し学習する以外にも、Webマーケティング専門のスクールに通う方法も存在します。
とはいえ、スクールに通う費用は一般的に30万円から50万円ほどかかり、2,000円前後で購入可能な本に比べると割高になる傾向があります。
参考書や学習本は、2〜3冊購入したとしてもスクールよりも効率的にコストを抑え学習することができる点もメリットの一つです。
Webマーケティングを本で学習するデメリット
一方で、Webマーケティングを本で学習する方法には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
これから本をもとにWebマーケティングを学習しようと考えた際には、以下の要素を注意点として押さえておくと効果的です。
①最新情報にアップデートされていない場合もある
Webマーケティングに関する知識や技術、スキルといった情報は、常にアップデートされています。
一方で、参考書や学習本は、執筆から印刷、配送といった手順を踏むため、書店に並ぶまでには執筆から数ヶ月かかる場合が多くなります。
そのため、最新版を購入したとしても、その情報はWebマーケティングの最新情報にアップデートされていない可能性もあります。
本をもとに学習するのであれば、内容はもちろんのこと、出版日も確認しておくと効果的です。
②運用面など実践的なスキルは学習できない
Webマーケティングを本で学習することは、基本的な知識やノウハウを身につけることは出来ますが、その内容を運用面など実践的に活用することはできません。
一方で、マーケティング領域における運用や実践方法は、企業によって異なります。
そのため、基礎知識をもとに企業内でどう運用していくかは、現場において直接身につける必要があります。
さらに、Webマーケティングと一口いっても、広告やSEO、SNSなど多岐に渡るため、それぞれのジャンルにおいて適切な対応は、本だけでなく実践の場での経験を積む必要があります。
Webマーケティング初級者向けにおすすめの本とは?
続いて、Webマーケティングを学習する上でおすすめの本について、ジャンル別に紹介していきます。
まずは初級者向けにおすすめの本となります。
初級者向けには、基本的な知識を体系的に網羅した本が効果的です。
①マンガでわかるWebマーケティング Webマーケッター瞳の挑戦
画像引用:マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 Webマーケッター瞳の挑戦! / 村上佳代/ソウ/星井博文 <電子版> – 紀伊國屋書店ウェブストア
「マンガでわかるWebマーケティング Webマーケッター瞳の挑戦」は、Webマーケティングの概要から全体像が体系的に学習できることから、初級者向けにとって効果的な本です。
PVやCTR、CVRといったマーケティングに欠かせない指標や用語の意味から、分析・解析の流れなども分かりやすく解説されています。
また、難解なワードや専門知識に対しても漫画形式で解説しているため、かしこまらず気軽にWebマーケティングにふれることで、効率的に学習することが可能です。
②沈黙のWebマーケティング —Webマーケッター ボーンの逆襲—アップデート・エディション
画像引用:沈黙のWebマーケティング ─Webマーケッター ボーンの逆襲─ アップデート・ / 松尾茂起/上野高史 <電子版> – 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア
「沈黙のWebマーケティング —Webマーケッター ボーンの逆襲—アップデート・エディション」も、初級者向けにおすすめの本となります。
解析ツールの概要から、SEOやSNS、デザインやライティングなど、Webマーケティング全般の内容が一通り体系的に網羅されており、ストーリー形式で解説しているため基礎知識を効率的に学習することが可能です。
また、沈黙の〇〇シリーズは、Webマーケティングに知見がある担当者内では有名な書籍であり、「沈黙のWebライティング」などジャンル別に他の本も人気があります。
そのため、関連する他の知識も同様のシリーズの本を活用することで、連動した形で身につけることも可能です。
Webマーケティング中・上級向けにおすすめの本とは?
続いて、Webマーケティング中・上級者向けにおすすめの本について紹介していきます。
より実戦力を身につけるためには、以下の本は効果的に学習することが可能です。
①新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
画像引用:《新訳》ハイパワー・マーケティング ― あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方 |紀伊國屋書店ウェブストア
「新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方」は、マーケティングの本場アメリカでも有名な本で、マーケティングの本質を学習することが可能です。
質の高い見込顧客の絞り込み方やクライアントとの関係を再活性する方法など実践にも活用できる普遍的な概念を学習できるため、Webマーケティングを学び直す上でも効果的です。
300ページ以上ありますが、要点ごと学ぶことで実践しながら活用することが可能です。
②デジタルマーケティングを成功に導く10の定石
画像引用:電通デジタルのトップマーケッターが教える デジタルマーケティング 成功に導く10の定石 |紀伊國屋書店ウェブストア
「デジタルマーケティング 成功に導く10の定石」は、Webマーケティングにおける基礎知識を持った上で、さらに一歩進むために参考となる情報が網羅された本となります。
オウンドメディアやECサイトの運用・構築、KPIやKGIの設定方法など、現場での実践につなげる上で必要な知識が多く掲載されています。
また、大手企業を中心にWebマーケティングの事例も紹介されているため、具体的な施策を企画・検討していく上でも参考にすることが可能です。
SEOを学習する上でおすすめの本とは?
次に、SEOを学習する上でおすすめの本について紹介していきます。
①10年つかえるSEOの基本
画像引用:10年つかえるSEOの基本 / 土居 健太郎【著】 – 紀伊國屋書店ウェブストア
「10年つかえるSEOの基本」は、SEOの目的から基本的な仕組みまで、基礎から丁寧に解説された入門書となります。
SEOは、明確な方針やテクニックが公開されているわけではなく、検索エンジン側も日々情報がアップデートされるため、本だけで学習するには限界もあります。
とはいえ、「10年つかえるSEOの基本」ではSEOの本質や目的を概念から学習することができるため、トレンドや仕様変更にも臨機応変に対応でき、10年後にも活かすことが可能です。
②いちばんやさしい新しいSEOの教本 第2版 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方
画像引用:いちばんやさしい新しいSEOの教本 第2版 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方 / 安川洋/江沢真紀/村山佑介 <電子版 |紀伊國屋書店ウェブストア
「いちばんやさしい新しいSEOの教本 第2版 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方」は、SEOに関する用語や知識、スキルなどを実践していく中で、辞書的に活用することができる本です。
BtoBやBtoC、業種業態によってSEOで対策すべきポイントも異なります。
このような中で、どう運用していくか、コンサルタントが解説しながら紹介していくため、逆引きとしても活用することが可能です。
SNSを学習する上でおすすめの本とは?
最後に、SNSを学習する上でのおすすめの本についても紹介していきます。
SNSも、SEOと同様に日々情報がアップデートされるジャンルとなります。
そのため、本によっては情報が古いものもあるため出版日など注意が必要です。
①SNSマーケティングのやさしい教科書。Facebook・Twitter・Instagram−つながりでビジネスを加速する技術
「SNSマーケティングのやさしい教科書。Facebook・Twitter・Instagram−つながりでビジネスを加速する技術」は、自社でSNSを運用していく上での知識やノウハウを解説する本となります。
特に、ビジネスとして活用機会の多いFacebookやTwitter、Instagramを中心に、それぞれの特徴とともに運用方法やマーケティングとしての活用のコツなどを解説しています。
ビジネスとしてSNSを始めたいと思っても、どこから手をつけたらわからないというような初級者から、中級者であっても参考になる一冊です。
②僕らはSNSでモノを買う
画像引用:僕らはSNSでモノを買う―SNSマーケティングの「新法則」 |紀伊國屋書店ウェブストア
「僕らはSNSでモノを買う」は、SNSを活用し自社の商材やサービスの売上を増加させるための手法が掲載された本です。
UCCやULSSASなどのマーケティングにおける新法則を提唱し、小手先のテクニックだけでなく、概念から分かりやすく解説しています。
また、対談形式で解説されているため、読みやすい点もおすすめです。
まとめ
Webマーケティングは、インターネット技術の発展に伴い、常に新しい技術やサービスが登場し、関連した知識やノウハウを日々身につけていく必要があります。
このような最新情報を知るためには、インターネット上で情報収集することも重要ですが、本質的な学習という面では参考書や学習書といった本も有効活用することが可能です。
有名な書籍であれば、信頼性や信ぴょう性も高く、一から学ぶ上では効率的に活用することができます。
今回紹介した内容も参考に、自身の目的や現状のスキルなどを考慮し、最適な本を見つけ出すとともにWebマーケティングの知識やスキルを高めていきましょう。