Web集客を行う際に、そのターゲット高所得者や富裕層であった場合、どのようにターゲティングを行えばよいでしょうか。
例えば、世帯収入が並程度もしくはそれ以下の方が「家具 通販」と検索してリーズナブルなイメージのあるニトリと高級路線で有名な大塚家具のページが表示された場合、価格面からニトリの家具を購入する可能性が高いでしょう。しかし、年収数千万の企業役員であれば、大塚家具を選ぶ可能性は数倍以上に跳ね上がるでしょう。
このように高所得者、富裕層の成約率が高い商材は、以下の2つに大きく分かれます。
・投資商材(不動産、証券、FX etc)
・ハイブランドのアパレルや家具、住宅などを始めとした高級商品
収入のターゲティングができていないと、「リードの単価が高い」「リード取得はできても成約に至らない」という状況に陥ります。加えて、投資商材の場合は単純に年収上位をターゲティングすれば良いというものではありません。
今回は、高所得者、富裕層に効率良くリーチできるデジタルマーケティング施策についてお話していきたいと思います。
1.ターゲティングの前に高所得者・富裕層を定義する
2.高所得者・富裕層の分類の一例
2-1.ビジネスオーナー、経営レイヤー
2-2.投資家、フリーランスなどの個人事業主
2-3.医師、士業などの高度専門職
2-4.大企業社員の中堅以上
3.高所得者層・富裕層向けのターゲティング施策
3-1.Google広告:世帯収入ターゲティング
3-2.Google広告:カスタムインテントオーディエンス
3-3.Yahoo! JAPAN:エリアターゲティング ブランドパネル
3-4.Facebook広告:詳細ターゲット設定
3-5.Facebook広告:カスタムオーディエンスの類似ターゲティング
3-6.マネーフォワード:ターゲティングメール
3-7.ビズオーシャン:ターゲティングメール
3-8.健美家:バナー広告
4.まとめ
1.ターゲティングの前に高所得者・富裕層を定義する
高所得者、富裕層をターゲティングする!と言っても、まずはその定義を明確にしていかなければなりません。
例えば、不動産投資でも、ワンルーム投資なのかマンション一棟の投資なのかによって、年収条件は500万円以上から2000万円以上まで大きく差があります。
自社の商材、顧客の分析を行った上で、狙うべき収入レンジを決めましょう。
2.高所得者・富裕層の分類の一例
収入の条件が整理できたら、その他の属性によって分類し、セグメントを細分化していきましょう。
富裕層向けの資産管理メディアとして有名な「幻冬舎ゴールドオンライン」の編集長、立本正樹さんが富裕層向けマーケティングの前提認識を分かりやすく解析しています。
参考:富裕層向けマーケティングで成功するための3つのポイント
これを元に、デジタルマーケティングに落とし込むために再分類しました。
2-1.ビジネスオーナー、経営レイヤー
高所得者としてまず思い浮かべるのは社長の二文字。役員報酬を得られる企業役員も、富裕層にカウントして問題なさそうです。
企業の経営層に位置する層は資産管理にも関心が高く、また周囲からの見られ方を気にするため、投資商材、高級商品どちらも積極的に狙っていきたいターゲットとなり得るでしょう。
2-2.投資家、フリーランスなどの個人事業主
例えば、不動産の賃貸収入のみで生計を立てている方、株式投資やFXで収益を上げている方、フリーランスで多くの収入を得ている方などがこれに当たります。
収益が増えるほど節税のために法人化する割合も上がるため、1の属性に近しい点が多いと思われます。
2-3.医師、士業などの高度専門職
医師、弁護士、会計士などの一般的に高収入とされている専門職の方々も、個人でクリニックや事務所を開業するケースが多く、これもやはり企業経営層と同じく資産管理の関心が高いと言えるでしょう。
2-4.大企業社員の中堅以上
参考記事内では外資の高収入社員は専門職という扱いですが、筆者も賛成で主に日系企業の社員で高収入である方がこれに当てはまります。
この層の特徴は1~3と違い、税金が給与所得から自動的に引かれているため、資産管理、節税の意識が若干低いという点です。
とは言え投資に興味を持ち、実際にスタートする方もいるため、投資商材を扱っている場合は1~3を優先的に狙い、次点で4を狙うと良いと言えるでしょう。
また高級商品の場合は1~3と等しく、ターゲティング対象となるかと思われます。
3.高所得者層・裕層向けのターゲティング施策
ターゲット層が明確になったところで、実際にインターネット広告で高所得者・富裕層をターゲティングするためにどのような施策を行うべきかを挙げていきます。
3-1.Google広告:世帯収入ターゲティング
Google広告(検索広告、ディスプレイ広告、動画広告)では、世帯収入ターゲティングが可能です。
以下の項目でそれぞれ入札の調整を行うことができます。
11~20%
21~30%
31~40%
41~50%
下位50%
不明
例えば、検索広告にて「商材(特定のキーワードを検索)に興味があり、かつ高収入」というとても見込み度の高いユーザーに配信できるため、クリック単価が高くなってでも配信を強化したいところです。年齢や性別、子供の有無といったユーザー属性も入札比率の調整を行えるため、効果的に組み合わせてターゲティングしましょう。
また、「年収●●万円以上」といった具体的な数値の設定はできず、上記の項目にて入札調整を行うのみとなっております。
3-2.Google広告:カスタムインテントオーディエンス
カスタムインテントオーディエンスは、任意のキーワードやURLを登録し、それらを検索、閲覧したユーザーに広告を配信できるディスプレイ広告の機能です。
高所得者、富裕層が閲覧している割合の高いサイトをトリガーとすれば、ターゲットユーザーに広く認知を広げることができます。
3-3.Yahoo! JAPAN:エリアターゲティング ブランドパネル
世帯収入ターゲティングでも触れましたが、収入と居住地には高い相関性があります。
そのため、高所得者・富裕層が多く住む地域を目掛けて、リーチ数とブランドを兼ね備えるYahoo!ブランドパネルを配信しましょう。
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東京であれば港区、世田谷区、渋谷区、関西なら兵庫県芦屋市、大阪府箕面市などをターゲティングすることで高所得者・富裕層が多い地域での商材認知を一気に広げることができます。
3-4.Facebook広告:詳細ターゲット設定
Facebook広告では「代表取締役」「役員」「中小企業のオーナー」などのターゲティングができます。先述の通り、高所得者・富裕層をターゲティングする上で経営者・役員は外せません。
他にも医師をターゲティングしたい場合は「Doctor」を選択、「勤務先」が高収入と考えられる「外資系企業」や「大手企業」を選択しているユーザーに配信するなど、Facebookが強みとする詳細なターゲティングで高所得者・富裕層に向けて広告を配信できます。
詳細ターゲットの項目は日本語だけではなく英語でも検索し、当てはまる項目は全て網羅しましょう。
3-5.Facebook広告「カスタムオーディエンスの類似ターゲティング」
顧客データを元にして、属性や興味関心が親しいユーザーに広告を配信します。
「類は共を呼ぶ」とはまさにこの事で、既に成約している顧客オーディエンスの類似ユーザーは求めている条件に当てはまる可能性が非常に高く、多くのコンバージョンを獲得することが可能です。
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顧客データをFacebookにアップロードする必要がありますが、リスト内の情報はハッシュ処理(暗号化セキュリティの一種)されてからFacebookに送信される仕組みとなっております。
参考:顧客情報のハッシュ処理について ー ビジネスヘルプセンター
3-6.マネーフォワード:ターゲティングメール
トップレベルのシェアを誇る家計簿、家計管理アプリ「マネーフォワードME」にて「お知らせメールを受け取る」にチェックをしている約200万人以上の会員に対して、メール広告配信ができるものです。
特徴として、アプリが銀行通帳等のデータと連携されているため、収入のセグメントが非常に正確な点が挙げられます。加えてユーザーが登録したプロフィール(居住地、職業、年齢)などのデータを活用し詳細なターゲティングが可能になっております。また、アプリの特性上、金融リテラシーが高い層が利用しているとも言えます。
地域や収入でセグメントを細かくするほど1通の単価は上がりますが、コンバージョン率も上がるため費用対効果は上がるという印象です。
例:一都三県在住×会社員・投資家×年収600万円以上
職業もセグメントできますが、個人事業主の項目はあるものの、経営者はない点に注意が必要です。
3-7.ビズオーシャン:ターゲティングメール
ビズオーシャンはビジネスマン向けのコンテンツや、書式やパワーポイントなどのテンプレートが充実している「ビジネス情報サイト」です。会員数は300万人を超え、毎日約1500名のビジネスパーソンが登録しているトップレベルのシェアを誇るサイトです。
マネーフォワードとの違いは、経営者でセグメントができ、BtoB商材に強いことが挙げられます。登録ユーザーの40%以上が管理職以上と発表されています。
計109項目の会員情報を基に目的に合わせた最適なターゲティングを行うため、信憑性も高いです。
3-8.健美家:バナー広告
ジャンルごとの大手メディアサイトにバナー広告を期間掲載する、という昔ながらの方法ですが、現在でも効果的なものは存在します。
一例として、不動産投資メディアの健美家をピックアップしました。
ターゲティングする上では誰に広告配信するかも重要ですが、どこに広告配信するかも同様に重要です。
4.まとめ
いかがでしたか?
今回は高所得者、富裕層を狙うためのターゲティング方法をお伝えしました。
運用型広告のみならず、メール広告や期間掲載型の広告などを併せて、元々数が少ないターゲットに対するリーチを確保するよう戦略を考えましょう。
弊社では高所得者、富裕層のターゲティングに多数実績があります。投資商材、高額商材のWeb集客に課題を感じている方は、お気軽にご相談ください。