オンライン広告はインターネット上で展開される広告で、現在右肩上がりで成長しています。
今回は、そんなオンライン広告について詳しい説明をします。
メリット・デメリットから種類・特徴・費用相場などを取り上げます。
これからオンライン広告の出稿を考えている人は、ぜひ記事の内容を参考にしてください。
オンライン広告とは?
オンライン広告はインターネット上に表示される広告のことで、Web広告、インターネット広告ともいいます。
検索エンジン内やニュースサイト、記事ページ内、ゲームアプリ上など様々な形で掲載されます。
オフライン広告との違い
オンライン広告と対象の位置にあるのがオフライン広告です。
こちらはインターネットを使わない広告ということで、従来からある広告パターンの総称です。
具体的には、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などに掲載する広告、電車の貼り付け広告、看板広告などのことです。
オンライン広告の市場規模はどのくらい?
電通が公表した「2022年 日本の広告費」によると、オンライン広告費(インターネット広告費)は3兆912億円(前年比114.3%)で、2019年からわずか3年間で約1兆円も増加しています。
社会のデジタル化の進展を背景にオンライン広告費が大きな伸びを示しています。
総広告費におけるオンライン広告の構成比も43.5%になりました。
今後もオンライン広告市場が成長していくことは間違いないでしょう。
オンライン広告のメリット
オンライン広告にはどのようなメリットがあるのかを考えてみましょう。
予算に合わせて出稿できる
オンライン広告の種類の中には、自由に予算を決めて出稿できるものがあります。リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などです。
1日当たり数百円から出稿できる場合があり、広告予算に限りがある企業でも利用しやすくなっています。
ユーザーがクリックや購入などのアクションを起こした際に課金される仕組みもあります。このようなタイプのオンライン広告の場合、広告表示だけでは料金がかかりません。
費用対効果が高い
オンライン広告はターゲット層に合わせて出稿でき、効果を上げやすくなっています。
リスティング広告を出稿する際は、ニーズが明らかな顕在層に働きかけることができ、コンバージョンにつながりやすいです。
ディスプレイ広告では、多くの潜在層にアプローチし、認知拡大に持って行くことができます。
そのほかにも様々なオンライン広告の種類があり、費用をそれほど掛けなくても大きな効果を得られる場合があります。
多くのユーザーにアプローチ可能
オンライン広告は多くのユーザーにアプローチができます。
最近は、テレビの視聴時間よりもインターネットの利用時間が増える傾向にあるので、オンライン広告がユーザーの目に留まりやすくなっています。
オフライン広告の場合、限られた時間にしか広告を配信できず、ユーザーを取りこぼす恐れもありますが、オンライン広告は24時間配信可能です。
配信先も広範囲に及び、オフライン広告ではリーチできない層にまでアプローチができます。
詳細なターゲティングが可能
詳細なターゲティングができるのもオンライン広告のメリットです。
年齢。性別、エリアなどの基本項目から、興味・関心、インターネット上での行動履歴などに基づいたターゲット設定も可能です。
広告を闇雲に配信したので効果が上がりにくいです。
ターゲットを絞って、ターゲットのニーズに合った広告を配信することで、コンバージョンにもつながりやすくなります。それができるのはオンライン広告。
さらにオンライン広告の中のSNS広告では、職種、出身校、家族構成などによるターゲティングも可能です。
より詳細にターゲットを絞り込むことで、広告の無駄打ちを防げます。
PDCAを回しやすい
オンライン広告のうち、運用型広告はPDCAを回しやすいです。
PDCAとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の頭文字を取ったもので、業務の品質や効率を高めるための管理手法です。
運用型広告の場合、広告パフォーマンスを測定→広告費や出稿キーワードなどを調整へと進むので、まさにPDCAが回しやすいのです。
結果として、広告のクオリティーや効率を上げることができます。
掲載期間中に変更ができる
オンライン広告は掲載期間中に変更ができます。
オフライン広告はいったん出稿してしまうと、後から変更するのが難しいですが、オンライン広告なら自由に設定変更が可能です。
広告内容、クリエイティブ、ターゲット設定、配信設定などの調節がしやすくなっています。
広告を出稿したら、効果を測定し、その都度改善したいものですが、それができるのがオンライン広告です。
短期間で効果が出やすい
短期間で効果が出やすいのもオンライン広告です。
オフライン広告の場合、準備→出稿→実際にユーザーの目に留まる→ユーザーがアクションするまで時間がかかりやすいですが、オンライン広告では全体の時間を短縮化できます。
広告を出稿し始めて直ぐに成果につながることもあるでしょう。
オンライン広告のデメリット
オンライン広告のメリットを見てみましたが、デメリットの方はどうなっているでしょうか。確認してみましょう。
クリック単価が高騰するケースがある
オンライン広告の出稿形式によっては、クリック単価が高騰するケースがあります。
特に検索連動型広告の場合、狙いのキーワードに対して多くの競合他社が入札していると、クリック単価が上がりやすいです。
今後、競合の入札が増え続けると、クリック単価が高騰し続け、潤沢な資金がある企業の方が優位な状況に立つ可能性もあります。
専門の知識が必要になる
オンライン広告の出稿自体は誰でもできるのですが、効果的に運用していくとなると、専門知識も必要になります。
オンライン広告はただ出稿すればいいというものではなく、適切なキーワード選定とターゲティングをし、ユーザーの心に訴えかけるコンテンツを作り、配信設定なども十分に考えなければいけません。
そのために、専門知識を持ったスタッフが必要になるのです。
効果測定でも専門的な知識を求められます。
専門的な知識を持ったスタッフが確保できない場合は、広告代理店へ運用代行依頼をする必要が生じることもあるでしょう。
広告媒体の選定が難しい
オンライン広告を出稿する広告媒体の選定で悩むことがあります。
インターネット上には様々なサービスがあり、それぞれ特徴、仕組みが異なっています。
広告配信サービスやツールなども媒体によって違うので、効果を上げるためにはそれぞれの媒体ごとに詳しい知識と情報が必要になってくるでしょう。
炎上のリスクがある
オンライン広告はオフライン広告よりも影響力が大きく、ポジティブな反応やネガティブな反応が直ぐに反映されます。問題はネガティブな反応の方で、激しい批判にさらされ、炎上リスクがあるのです。
炎上ともなれば、企業イメージのダウンにもつながるので、広告出稿前に対策を立てておく必要があります。
リターゲティング機能は今後使えなくなる可能性がある
オンライン広告の手法の一つにリターゲティング広告がありますが、今後使えなくなる可能性があります。
リターゲティング広告では、1回以上自社のサイトを訪れたことがある人に対して広告を配信します。その際に使われるのがCookie。
ところが、サードパーティーCookieはすでにブロックされているか、今後廃止されることになっています。
そのため、Cookieを利用したリターゲティング広告は配信できなくなるでしょう。
広告の掲載の仕方で嫌がられることがある
オンライン広告に対してネガティブな印象を持っている人もいます。
「煩わしい」「しつこい」「不快」「邪魔な」「うっとうしい」などの意見があります。
特に粗雑な広告を出稿している、何度も何度も同じ広告を表示させるなどの場合に嫌がられることがあるようです。
オンライン広告を出稿する際は、掲載の仕方をよく考えないといけません。
オンライン広告の種類と特徴、費用相場
一口にオンライン広告といっても様々な種類があります。そこでここからは種類ごとの特徴、費用相場などを見ていきましょう。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索結果画面の上部に表示される広告です。検索をする方ならおなじみの広告でしょう。
ユーザーが検索する場合、何らかの課題や悩みを抱えているのでしょうから、そこにぴったりの広告を掲載できれば、クリックやコンバージョンにもつながりやすいです。
リスティング広告の費用に決まりはなく、最低では1日数百円から最高では月数億円というケースもあります。平均費用相場は月20~50万円程度です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告はWebサイトの広告枠に掲載する広告です。テキスト、画像、動画などを交えながら広告掲載ができます。
ディスプレイ広告は、自社の認知の拡大、商品やサービスの訴求、イベントプロモーション、ブランディングなどにおいて有効な手段です。
ディスプレイ広告の費用相場は広告媒体や課金方式によって変わってきますが、月にすると20~50万円程度です。
SNS広告
SNS広告はFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSに配信する広告です。
SNS広告の特徴は自社の商品を認知していない潜在層に働きかけられること。商品認知の拡大やブランディングに活かせます。
また、自然に溶け込むようになっている広告も多く、クリエイティブ性も高いことから、ユーザーが受け入れやすいのもメリットです。
SNS広告の費用相場はサービスによっても異なりますが、平均すると月30~50万円程度。ただもっと安い金額で出稿している人もいます。
純広告
純広告は多くのPVや会員数を有する有名メディアの広告枠に掲載する広告です。
有名メディアの目立つ位置に掲載でき、短期間での成果を期待できるのが特徴です。
純広告はディスプレイ広告と違い、掲載場所と掲載期間が決まっているので、運用はあまり必要なく、運用コストもかかりません。
純広告出稿後はクリエイティブの変更はできないので、よく考えて出稿する必要があります。
純広告の出稿費用は平均すると数十万円ですが、アクセス数が高い配信先、リッチメディアなどでは数千万円になることもあります。
動画広告
近年、動画広告を採用する企業が増えつつあります。
動画広告はテキストだけの広告やシンプルな画像広告よりもユーザーのニーズに応えているせいでもあるでしょう。
動画広告の主なプラットフォームはSNSとYahoo!ディスプレイ広告などです。
動画広告の費用相場はプラットフォームや課金形態によっても変わってくるので、一概にこうとはいえないのですが、ここではYouTubeの場合の掲載費用を見ておきましょう。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告もオンライン広告の一種で、ユーザーがアフィリエイターのサイトに掲載された広告を通して商品購入や会員登録をすると、アフィリエイターに収入が入るようになっています。
アフィリエイト広告を掲載する費用は次の通りです。
タイアップ広告
タイアップ広告はメディアや媒体に自社商品やサービスの宣伝をしてもらう広告手法です。メディアや媒体のコンテンツとして情報を発信します。
タイアップ広告の特徴は広告主の企業と掲載先メディアが一緒にコンテンツ制作することです。
タイアップ広告の費用相場は100~200万円程度です。
アプリ広告
アプリ広告はPC・タブレット・スマホのアプリ内に表示される広告です。
アプリ広告はユーザーの目に留まりやすい、信用されやすい、競合が少ないなどのメリットがあります。
アプリ広告の費用相場は様々な配信手法があるので、一概にいくらとはいえません。
ネイティブ広告
ネイティブ広告はWebメディアの一般記事に溶け込むように表示された広告です。
ネイティブ広告は広告と認識されにくいので、ユーザーに受け入れてもらいやすいのが特徴です。そのまま、コンバージョンにもつながりやすいです。
ネイティブ広告の費用相場が掲載媒体によっても大きく変わるので、一概にこうだとはいえません。
リターゲティング広告
リターゲティング広告についてはすでに説明してありますが、1回以上自社のサイトを訪れたことがある人に対して広告を配信します。
リターゲティング広告ではユーザーにブランドのことを想起してもらい、お問い合わせや購入などにつなげられる場合があります。
リターゲティング広告の費用相場は、クリック課金で1クリック当たり数十円から数百円、インプレッション課金で1,000回表示当たり数十円から数百円です。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、オンライン広告について解説しました。
オフライン広告にはないメリットがあり、高い費用対効果を期待できますが、オンライン広告ならではのデメリットもあります。
これからオンライン広告を始められる方は、ぜひ記事を参考にしてみてください。