スマートフォンの普及に伴い、SNSは今や多くのユーザーに浸透し、日に何度もアクセスしてコミュニケーションを図るだけでなく、情報収集ツールとしても活用されています。
このように多くのユーザーが集まるSNSは、認知度拡大やコンバージョン獲得などを目的に、マーケティングツールとして活用する企業も増えています。
中でもInstagramでは、個人アカウントとは別に企業向けのアカウントを開設・運用することが可能で、企業向けのアカウントを「インスタビジネスアカウント」といいます。
このインスタビジネスアカウントであれば、プロモーション施策に展開できる機能も多いため、適切に活用することで運用効果を高めることも期待できます。
そこで今回は、インスタビジネスアカウントについて基本的な概要から開設方法やメリット、効果的に運用するコツなどについてポイントを中心に紹介していきます。
インスタビジネスアカウントとは?
インスタビジネスアカウントとは、その名の通り、企業がInstagramをビジネスとして利用する際のアカウントのことを指します。
近年SNSは多くのユーザーが利用しており、中でも写真や動画によってコミュニケーションを図るInstagramは、20代から40代の女性を中心に人気の高いSNSとなります。
このように多くのユーザーが集まれば、企業として情報発信することで、認知度拡大やコンバージョン獲得につなげることも可能になります。
特にInstagramでは、自社のECサイトなどと連携することで、売上増加や利益拡大につなげることもできます。
このような要素から、インスタビジネスアカウントを開設し、マーケティング施策としてInstagramを活用する企業は増加傾向にあります。
通常のアカウントとの違い
Instagramは、基本的に誰でも無料で利用することができます。
ビジネスアカウントの開設に際しても、特に手数料などは発生しません。
そのため、あえてビジネスアカウントを開設しなくとも、通常アカウントでビジネス展開することも可能です。
とはいえ、ビジネスアカウントを開設することで、様々なプロモーション施策として役立つ機能を活用することができます。
例えば、ビジネスプロフィール機能では自社の商品やサービスを分かりやすく訴求することが可能です。
また、インサイト機能では自社のアカウントに訪れたユーザー行動を可視化することができます。
さらに、インスタビジネスアカウントではInstagram上に広告を出稿することも可能になります。
このように、集客と分析を効率的に行う上でも、ビジネスアカウントにてInstagramを運用していくことは効果的です。
インスタビジネスアカウントを開設するメリット
続いて、インスタビジネスアカウントを開設するメリットについて紹介していきます。
インスタビジネスアカウントでは、先ほどふれた機能をもとに以下のような効果が期待できます。
① プロフィールでの訴求
インスタビジネスアカウントでは、ビジネス用のプロフィールを設定することができます。
このプロフィール欄には、企業名や商品名だけでなく、住所や電話番号、メールアドレスなども登録することが可能です。
特に、メールアドレスや電話番号は、タップすることで問合せにつなげることもできるため、目的に応じて集客数を増やす効果が期待できます。
このような効率的な訴求という点で、インスタビジネスアカウントは有効活用することができます。
② ユーザー行動の可視化による効率的な分析
また、インスタビジネスアカウントにはインサイトと呼ばれる分析機能が用意されています。
このインサイトでは、アカウントのフォロワー獲得状況をはじめ、投稿別のいいね!やシェアなどのエンゲージメント状況を可視化することが可能です。
Instagramをマーケティングとして効果的に運用していくためには、投稿内容と合わせ分析・改善していく必要があります。
このような効果検証に際して、数値やデータによって可視化できるインサイトは効果的に活用することが可能です。
③ CTAボタンの活用
Instagramをビジネスとして活用する以上、認知度拡大やコンバージョン獲得など目的達成につなげる必要があります。
中でもコンバージョン獲得を促す上で、CTAボタンの設置は欠かせません。
例えば、投稿内容に「購入する」「申し込む」「資料請求する」といったボタンがあれば、訪れたユーザーに対し自社の目的に応じたアクションにつなげやすくなります。
このようなCTAボタンが活用できる点も、インスタビジネスアカウントの特徴の一つとなります。
④ 広告の出稿
最後に、インスタビジネスアカウントではInstagramの広告を出稿することも可能です。
Instagramは、ユーザー属性だけでなく趣味嗜好や過去の閲覧・行動履歴など、様々な要素でターゲティング設定することができます。
そのため、ターゲティング精度を高め出稿していくことで、運用効果を高めることも期待できます。
なお、Instagramで広告出稿するためには、あらかじめFacebookと連携させておく必要があるため注意が必要です。
インスタビジネスアカウントの開設方法
次に、インスタビジネスアカウントの開設方法について紹介していきます。
インスタビジネスアカウントは、以下の手順で開設することが可能です。
① アカウントの登録
インスタビジネスアカウントを開設するためには、まずInstagramのアカウントを登録する必要があります。
このアカウントの登録は、PCもしくはスマートフォンから設定可能です。
登録の際にフルネームの設定が求められますが、このフルネームはInstagram上で表記されるため、企業名や商品・サービス名などを設定しておくと効果的です。
② プロフィールの設定
アカウントの登録が完了した後は、続いてプロフィールの設定を行います。
プロフィールは、ユーザーがフォローする上で参考にする情報となるため、自社の商品やサービスに関する特徴などを分かりやすく明記することが重要です。
特にプロフィール写真は、ユーザーがアカウント内容を想起しやすくなるため、ロゴや商品写真など工夫すると効果的です。
また、プロフィール欄にはURLなども設置できるため、目的をふまえ適切に表記していくことも重要です。
③ ビジネスアカウントへの切り替え方法
また、既にあるアカウントをビジネスアカウントに切り替えるケースも少なくありません。
このような場合には、プロフィールから「メニュー」を選択し、「設定」>「アカウント」>「アカウントタイプを切り替え」にて変更することが可能です。
インスタビジネスアカウントを開設・運用する際の注意点
続いて、インスタビジネスアカウントを開設・運用する際の注意点について紹介していきます。
インスタビジネスアカウントの開設・運用には、一部デメリットも存在します。
以下の点は設定・運用時に考慮しておくと効果的です。
① 非公開にすることはできない
インスタビジネスアカウントは、非公開に設定することができません。
基本的に集客やマーケティングとして活用する以上、非公開にするケースはありません。
とはいえ、顧客限定で活用したいなど、クローズドで展開したいケースも中には存在します。
このような場合には、ビジネスアカウントでは運用できないため注意が必要です。
② フォロワー獲得には継続的な運用が必要
基本的に、インスタビジネスアカウントを開設したとしても、すぐに多くのフォロワーが集まるわけではありません。
広告出稿や外部施策による集客があれば別ですが、基本的にフォロワーを獲得するためには定期的な運用を行う必要があります。
フォロワーがいなければ、どれだけ情報発信しても効果にはつながりません。
目的やターゲットをふまえた投稿内容の作成をはじめ、企画やキャンペーンなど効果検証を行いながら、継続的に運用していくことが重要です。
インスタビジネスアカウントを効果的に運用していくコツ
最後に、インスタビジネスアカウントを効果的に運用していくコツについて紹介していきます。
インスタビジネスアカウントを開設しただけではフォロワー数を増やすことはできません。
運用効果を高めるためにも、以下の要素を押さえておくと効果的です。
① 目的やターゲットの明確化
Instagramは、ユーザー間で写真や動画を共有できることから、20代から40代の女性を中心に多くのユーザーが集まるSNSとなります。
そのため、自社の目的やターゲットとズレているのであれば、別のSNS媒体を選択した方が効果的です。
例えば、BtoB向けサービスであれば、Facebookの方がマッチしたり、男性向け商品であればX(旧Twitter)の方が響く可能性もあります。
そのため、インスタビジネスアカウントを開設する前に、あらかじめ自社の目的やターゲットを明確にしておくと効果的です。
② ターゲットをふまえた投稿内容にこだわる
インスタビジネスアカウントだとしても、基本的には投稿機能を活用して情報発信していきます。
そのため、ターゲットをふまえた投稿内容にこだわることが重要です。
例えば、ファッション系であればコーディネート画像を複数枚並べて投稿したり、コスメ系であれば使い方を動画で訴求することも効果的です。
流行の短期化が進む昨今において、何が今ユーザーに響くのかはわかりません。
そのため、インサイト機能なども参考に分析しながら検証・改善していくことが重要です。
③ ストーリーやハイライト機能の活用
Instagramでは、24時間限定でフォロワーに訴求できるストーリーという投稿機能があります。
この限定機能を活用し、企画やキャンペーンなどと合わせ展開することで、認知度拡大やコンバージョン獲得にもつなげやすくなります。
また、反響の良かったストーリーは、ハイライト機能によってプロフィール欄に固定で表示させることも可能です。
この2つの機能を上手く活用し、フォロワーに向けて訴求していくと効果的です。
④ ハッシュタグの活用
投稿内容によっては、ハッシュタグを活用していくことも有効です。
ハッシュタグとは、投稿内容に関連したキーワードなどを明記することで、フォロワー経由で拡散を促す効果が期待できます。
基本的には人気のキーワードを明記するケースが多くなりますが、商品名やブランド名などを明記することで、認知度拡大につなげることも可能です。
ユーザーニーズをふまえ適切に活用していくと効果的です。
まとめ
Instagramは、20代から40代の女性を中心に、多くのユーザーが集まるSNSとなります。
日に何度もアクセスするアクティブなユーザーも多いことから、マーケティングとして活用する企業も増加傾向にあります。
ビジネスに活用する際には、インスタ専用のビジネスアカウントを開設すると効果的です。
今回紹介した内容も参考に、プロフィールや投稿内容にこだわり、Instagramをビジネスとして有効活用していきましょう。