国内のSNS利用人口は2022年末には8,241万を超え、ネットユーザー全体に占める利用者は83.3%達すると見込まれています。その中でInstagramの利用者も増え続けており、現在3,300万人を超えネットユーザーの中で35.7%を占めています。
参照:2020年度SNS利用動向に関する調査 ― ICT総研
新しい広告出稿先としてInstagramを検討している方も多いのではないでしょうか?
そんな中でInstagram広告は特にビジュアルが大事だと言われています。本記事ではInstagram広告で重要なクリエイティブに関して、反応が上がるデザインやコツなどを紹介します。
1.Instagram広告の種類
Instagram広告は自社のターゲットに近いユーザーを選べるため、従来のマス広告よりも費用対効果が分かりやすく、安価に出稿できるため利用者数は伸び続けています。
Instagram広告はユーザーがフォローしているInstagramのアカウントと#(ハッシュタグ)のコンテンツ、ユーザーの関心にあわせたおすすめのアカウントにあわせて表示される仕組みです。
広告には以下4つのフォーマットの種類があります。
・動画広告
・カルーセル広告
・コレクション広告
また、主に広告が表示されるのはInstagramフィードとInstagramストーリーズです。
Instagramフィードはユーザーがフォローしているアカウントの投稿をみる場所です。一方ではInstagramストーリーズは、フルスクリーンの画像や動画を24時間限定で共有できる機能で、上部に表示されます。
またInstagram広告は発見タブの配置にも表示されますが、発見タブはまだユーザーがフォローしていないアカウントを検索するための場所です。発見タブ広告では、Instagramフィードと同じく、ユーザーが画像や動画をタップした場合に表示されます。
またこの他にも、Instagramにリンクされた長編動画コンテンツを閲覧できるIGTVの配置にも表示されます。加えてInstagramショップを閲覧しているときにも表示されるようになりました。
詳しくInstagramの広告の種類に関して知りたい方は【影響力絶大!】Instagram広告の特徴と種類まとめをご覧ください!
2.Instagram広告のクリエイティブの仕様について
ここではInstagram広告のクリエイティブの仕様をフィード、ストーリーズに分けて以下紹介します。
フィードとストーリーズ以外の推奨サイズは以下の通りです。
・インストリーム動画: 広告が表示される動画に合わせた横型(16:9)推奨
・Audience Network配置: 縦型(9:16)推奨
・Instagramショップ: 正方形(1:1)推奨
画像参考:アスペクト比のベストプラクティス ー Facebook for Business
3.Instagram広告のテキストの重要性!60%コンバージョン率改善
Instagram広告はビジュアルの広告ですが、ユーザーへの訴求にはテキストも重要です。
Instagram広告は上限の文字数が決まっており、最大文字数を超えたり、テキスト量が多すぎたりすると広告配信されなくなるため注意が必要です。
フィードとストーリーズのそれぞれの仕様は以下を参照してください。
株式会社リクルートジョブスが運営するタウンワークは、クリエイティブ内でサービスを使うべき理由をテキストで記載した場合と、テキストをなくした場合で比較テストを行いました。
結果、テキストを記載した方が、コンバージョン率が60%以上も改善しました。加えて日給など金銭的なメリットをテキストで伝えることも大事な要素だと示しています。
画像参考:Instagramの最新情報 ー FACEBOOK for Business
4.Instagramクリエイティブ・デザイン作成時のポイント15選!
ビジュアルが特に重要なInstagram広告では、クリエイティブの差がキャンペーンの成功を左右します。ニールセンの調査では、デジタル広告による販売促進の56%が効果的なクリエイティブ設計によるものだという結果が出ています。
Instagramクリエイティブのデザイン作成時のポイントはたくさんありますが、特に重要な15選を紹介します。Instagram広告の成功は小さな改善の積み重ねです。ぜひ取り入れてみてください。
参照:Instagramの最新情報より ー FACEBOOK for Business
4-1. ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にするというのは当たり前で、一番重要なことかもしれません。刺さるクリエイティブにするには、できるだけ詳細なペルソナ設定が必要です。
またイメージしたターゲットの生活やスケジュールにあわせて出稿時間のトライ・アンド・エラーがおすすめです。
たとえば都内に通勤する20代半ばの女性を想定した場合には、帰りの通勤時間を狙った癒されるクリエイティブ、30代後半の主婦を想定し場合には、朝の家事が終わったタイミングでお得情報を流すなどです。
4-2.ビジュアル重視で見させる
インスタ映えという言葉があるように、Instagramのユーザーはハイクオリティな画像や動画に慣れています。他の広告媒体で利用した広告を使うのも良いですが、できればInstagram用のビジュアルを作ることをおすすめします。
たとえば、スマートフォン画面ぎりぎりまで表示されるストーリーズは他にはあまり見られない表示形式であるため、表示形式にあわせたデザインが必要です。InstagramにはInstagramユーザーにあわせた広告を作成することが重要です。
4-3.正方形の画像を用意する
画像推奨アスペクト比は広告が配置される場所によって異なります。また縦に長いほど、画像占有面積が大きくなります。
しかし4:5の方が正方形よりも占有画面は大きくなりますが、上下の端は一目で視認しにくくなります。
また、正方形は垂直水平錯視という視覚効果で縦長に見えるため、ユーザー目線では実際よりも大きく見えることが実証済みです。フィード広告は広告表示される回数が多く、ストーリーズの3〜10倍になると言われています。ストーリーズ広告は9:16サイズが推奨されていますが、正方形でも広告配信することができます。
配信場所にあわせたサイズでの広告作成を前項でおすすめしていますが、まずは正方形で作成し、反応が良いもので違うサイズで展開するのが予算を無駄にしないコツです。
4-4.広告クリエイティブは複数出す
クリエイティブは複数出し、反応の良いものを探しながら作っていくことも重要です。テキストの位置、内容、サイズ、色などパターンを用意する、もしくは全く違うクリエイティブ訴求で試すなどです。
Instagram広告は継続した改善を重ねることを前提にして出稿するのが通常です。
4-5.多様なフォーマットを利用することが有効
前述の正方形で用意するの次のステップとして、反応が良いものが見つかったら複数のフォーマットを利用して展開しましょう。
最初は少額でコツコツと自社商品への反応の良いビジュアル、テキスト、時間帯を探し、拡大していくことがおすすめです。
4-6.解像度は最高画像を使用する
画像の解像度はピクセルで表示されますが、できるだけ高いものを選びましょう。
解像度が低いと、ユーザーへの印象が悪くなります。特にInstagramユーザーはクオリティの高い画像に慣れています。前述したピクセルと、ファイルサイズ30MB以内で作成します。
4-7.画像や動画の上下14%に重要な内容はおかない
画像や動画の上部14%の範囲にInstagramアカウントの名前やアイコンが表示され、下部にはアクションボタンが表示されます。
上下14%は被って見えなくなる可能性があるため、重要な内容はこの位置にはおかないようにしましょう。
4-8.背景色の大事さ
Instagramは非常に早いスピードでユーザーがコンテンツからコンテンツへ移る傾向があります。メッセージを明確にするためにも、背景色を華やかにしてテキストとのコントラストをつけるなどの工夫が必要です。
エン・ジャパン株式会社が運営するAMBIは、ストーリーズのフォーマットで背景色とのコントラストで、読みやすい白一色のテキストにしました。具体的な企業名や職種を簡潔に伝えることで、コンバージョン率を伸ばすことに成功しています。
画像参考:Instagramの最新情報 ー FACEBOOK for Business
4-9.最重要なのはファーストインプレッション!
Instagram広告の最大の特徴は、ユーザーが一瞬で判断することです。
ユーザーは欲しい情報へたどり着くために、高速で画像をフリップします。他のメディアよりも短めであるため、ファーストインプレッションでどれだけユーザーを引きつけられるかが勝負になります。これは動画も同じで、最初のワンシーンでユーザーの注意を引く必要があります。
ディップ株式会社が運営するバイトルでは、アプリのインストールを目標に広告配信しました。ファーストインプレッションで具体的な日給の額まで記載した方が、インストール数が高くなっています。
画像参考:Instagramの最新情報 ー FACEBOOK for Business
4-10.動画の長さの注意点
動画は120秒以内と決まっています。それ以上では広告配信されません。
しかしInstagram ストーリーズでは15~45秒から先は、ユーザーがこのまま見るをタップして画面遷移する必要があります。広告は120秒まで配信できますが、おすすめは15秒以内です。
4-11.審査通過のために広告ポリシーを遵守する
Instagram広告は、Facebookの広告ポリシーに沿って審査されます。審査対象は出稿するクリエイティブやデザインだけでなく、リンクで遷移した後のランディングページのコンテンツも審査対象です。
Facebook広告ポリシーについて詳しく知りたい方はFacebook広告ポリシーを確認せよ! 審査落ちのチェックポイントはこれだ。をご覧ください!
画像参考:広告ポリシー ― Facebook
4-12.絵文字やハッシュタグを利用する
Instagram広告のメインテキストではハッシュタグや絵文字も利用できます。1投稿あたりの上限は30個です。文字だけよりもより感情を表現しやすく、Instagramでは絵文字を使ったコミュニケーションも活発です。
自社商品と相性のよいハッシュタグを見つけるのも、潜在顧客に自社商品を発見してもらうのに有効です。
4-13.アクションボタンの設置
アクションボタンは多数の中から選ぶことができます。適切なアクションボタンを設置することで、ユーザーの行動を促すことができ広告の効果を上げることができます。
・登録
・上映時間を表示
・申し込む
・フォロ-する
・音楽を聞く
・予約する
・ダウンロード
・他の動画を視聴
・購入する
・メニューを表示
・お問い合わせ
・予約のリクエスト
アクションボタンについて弊社の事例記事があるので、【Facebook】コールトゥアクションとは?事例をもとに成果の違いも紹介!をご覧ください!
4-14.クリエイティブの変更は最低月1回以上
ユーザーの反応を維持、もしくはアップさせるためには最低でも月1回以上のクリエイティブの変更が必要です。
特に動画では冒頭部分で離脱されている場合は、早い改善が必要です。管理画面で動画エンゲージメントが確認できますが、動画3秒再生数が6〜7割以下の場合は対策をするのがおすすめです。
4-15.媒体ごとにユーザー訴求を考える
Instagram広告はFacebook広告と同じ会社が運営しているため、素材の共有ができます。
しかし利用ユーザーが異なるため、媒体ごとに訴求や内容を変更した方が反応は上がります。
5.Instagram広告のクリエイティブの成功事例
ここではInstagram広告の成功事例を紹介します。
5-1.日本航空(JAL):1000万リーチ達成
日本航空(JAL)はラグビーの世界的イベントにあわせ、アスリートを起用した遊び心のあるストーリーズのクリエイティブで成功しました。
世界の強豪に挑む日本代表チームを応援するキャンペーンを展開することで、挑戦というブランドメッセージとあわせて発信。著名アスリートを利用して、ライトなラグビーファン層へ訴求しました。
その際に気をつけたことは、作り込みすぎない遊び心を大事にし、見た人を楽しませる動画にしたそうです。
その結果1,000万人以上にリーチし、目標値と比較して26%の増加を達成しました。リーチ単価の改善率も目標に対し、13%の改善を果たしました。
画像参考:日本航空より ー FACEBOOK for Business
5-2.Yoga International:新規トライアル会員数3,510人獲得
Yoga Internationalは、デジタル広告代理店のKlientBoostと提携し、世界中で無料トライアル会員への登録を促進するキャンペーンを行いました。
Instagramストーリーズでインタラクティブなアンケートスタンプ広告を展開しました。写真広告、GIFを使った動画広告、通常の動画広告など、さまざまな広告クリエイティブを使ったことで、広告はユーザーの目に常に新鮮に映りました。
2019年7月15日から8月31日まで実施されたトライアル会員キャンペーンの成果、全社的な成功をおさめ従業員40人を増員する結果となりました。
・登録単価が減少:21%
・キャンペーン中、低予算のアンケート広告を通じて登録した人の割合:18%
画像参考:Yoga International ー FACEBOOK for Business
6.まとめ
いかがでしたか?
Instagram広告のクリエイティブに関して、デザインのコツに特化して紹介しました。
Instagramの利用者が増えていることや動画の製作費が安くなってきていることもあり、広告利用の拡大間違いなしです!
Instagram広告の成果に不安やお悩みの方、これからInstagram広告を始めたいと考えている方は、ぜひお気軽に無料E-bookのダウンロードや無料相談お待ちしております!