α世代とz世代は、両方とも将来の消費を担う世代です。
マーケティングにおいては、インターネットの普及や価値観の変化により、従来の手法とは異なるアプローチ方法を検討する必要があります。
この記事では、α世代とz世代の概要やそれぞれの世代が持つ特徴などを解説していきます。
α世代とz世代の違いや、どのようなマーケティング活動が有効なのか知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
1.α世代の特徴
α世代は、2010年から2024年ごろに誕生した世代のことです。
主な特徴としては以下のような点が挙げられます。
・社会課題への関心度が高い
・タイムパフォーマンスを重要視する
それぞれの特徴について解説していきます。
1−1.デジタルネイティブである
α世代は、生まれたころからデジタルに触れる環境が整っています。
物心つく前からスマートフォンに触れる機会も多く、デジタルネイティブであることが特徴です。
SNSやオンラインゲームなども楽しむことが多く、友人とのコミュニケーションでもデジタルを多く活用します。
学校教育においてもプログラミングなどのITを重要視していることから、デジタル分野に抵抗感が少ないです。
1−2.社会課題への関心度が高い
α世代は、社会課題への関心度が高いことも特徴です。
周囲の人たちだけでなく、YouTubeなどのSNSでさまざまな考え方の人物やコンテンツに触れる機会があります。
ジェンダーや人種、SDGsなどの課題が身近にあるので柔軟な価値観を形成しており、世の中の動きへの関心度も高いです。
1−3.タイムパフォーマンスを重要視する
タイムパフォーマンスは、時間の効率性を測るための概念です。
特定の作業に対して費やした時間と、実際に得られた成果や利益を評価します。
α世代の場合、動画を倍速で再生したり、短時間で楽しめるショート動画をメインで視聴する傾向があります。
無駄な時間をなるべく除外し、自分が好きなことや大事なことに時間を費やす傾向が高いです。
2.α世代へのマーケティング活動
α世代へのマーケティング活動としては以下のようなことが挙げられます。
・SNSの導入
・エシカル消費への取り組みを訴求
特徴と合わせて、効果的なマーケティング活動についても確認しておきましょう。
2−1.タイパ訴求
タイムパフォーマンスを意識して生活しているα世代には、タイパ訴求を実施してみましょう。
例えば、傾向や興味関心などによってパーソナライズされたレコメンド機能の活用や、ショート動画の導入などが考えられます。
特にショート動画は効果的な訴求方法ですが、飽きてスキップされないように工夫することが大切です。
2−2.SNSの導入
デジタルネイティブであるα世代には、SNSを活用して訴求を行うことがおすすめです。
XやInstagramなどでアカウントを作成し、提供している商品や企業理念などを発信しましょう。
最近では企業的な堅いコンテンツだけでなく、いわゆる「中の人」が日常や情報をユニークに発信するケースも多いです。
広告による訴求も増えているので、自社にあった取り組み方やSNSを選択しましょう。
2−3.エシカル消費への取り組みを訴求
エシカル消費とは商品やサービスを選択する際、なるべく環境や人にやさしいものを重要視することです。
発展途上国の生産者に対して対等な成果を支払っているかや、動物性原料を使っていない商品なのかなども意識されます。
社会問題に対して幼い頃から触れているα世代は、企業が行っている取り組みにも注目しています。
単純な性能や価格だけではニーズを十分に満たせない可能性があるので注意が必要です。
3.z世代の特徴
z世代は、1990年代後半から2010年代序盤に生まれた世代を指しています。
z世代の特徴は以下の通りです。
・多様性への理解がある
・消費行動が変化している
上記についてそれぞれ解説していきます。
3−1.デジタルネイティブである
z世代は、α世代と同様にデジタルネイティブであることが大きな特徴の1つです。
小・中学生や幼いときからスマートフォンやインターネットに触れているため、SNSなどを日常的に使いこなします。
情報収集や買い物などさまざまな目的でインターネットを活用しています。
メタバースやAIといった新しい技術にも注目度が高く、IT分野に興味を持っている人が多いです。
3−2.多様性への理解がある
Z世代は人種やジェンダーといった課題について幼い頃から学習しています。
日常的に利用しているSNSでは性別や宗教が異なる人たちの考え方を知ることができるため、他世代よりも多様性への理解があります。
またSDGsなどの社会問題についても触れる機会が多いため、サステナビリティへの興味関心度も高いです。
3−3.消費行動が変化している
スマートフォンやインターネットを駆使するz世代では、消費行動が大きく変化しました。
実店舗に訪問するだけでなく、ネット上で口コミを見て長い期間商品を比較検討する人も多いです。
なかにはネット上で情報収集をしたのち、実店舗で実物を見て購入する人もいます。
これまでの消費行動とは異なる動きをしているため、ユーザーに合わせた訴求方法を選択することが大切です。
Web広告などのオンライン訴求や店舗での実演販売など、さまざまな手法を組み合わせていきましょう。
4.z世代へのマーケティング活動
z世代へのマーケティング活動として効果的なのは以下の通りです。
・ブランド価値の向上
・信頼性の高い情報で訴求
それぞれ内容を見ていきましょう。
4−1.動画コンテンツの活用
z世代はYouTubeやTikTokなどのSNSを活用する機会が多いため、動画コンテンツによる訴求が効果的です。
動画コンテンツを活用する際は、冒頭5秒程度で注意を引くように意識しましょう。
連続して視聴してもらうには、最初に与えるインパクトが重要な要素となります。
また、動画コンテンツにおいてストーリー性を意識し、思わず視聴したくなる仕掛けを施すこともおすすめです。
4−2.ブランド価値の向上
z世代のユーザーは、単純な値段や性能だけでなく、ブランド価値を重要視する傾向もあります。
ブランドの理念や取り組んでいる社会問題などを発信することで、共感するファンを発掘可能です。
例えば、食品であればフェアトレードへの貢献や天然由来の素材活用などが挙げられます。
物が豊富に存在する現代においては、価格以外の差別化を意識することが重要です。
4−3.信頼性の高い情報で訴求
ネットを日頃から活用するz世代は、買い物に失敗したくないという思いもあり、発信されている情報が正しい物なのかきちんと精査します。
したがって、第三者による口コミや差別化ポイント、詳細なベネフィットなどをアピールできるようにしましょう。
自社商品との親和性が高いインフルエンサーの活用もおすすめです。
信頼性の高い人物に紹介してもらうことで、興味を持ってもらいやすくなります。
虚偽な情報で視聴者を惹きつけたとしてもすぐにSNSで拡散されてしまうため、訴求の際は表現方法に注意しましょう。
5.まとめ
いかがでしたか?
α世代やz世代は、今後消費を担う世代です。
デジタルネイティブや社会問題への関心度が高いなどの特徴があるため、効果的なマーケティング手法を取り入れていきましょう。
α世代を対象とする場合、タイパ訴求やSNSの導入がおすすめです。
z世代には、動画コンテンツの積極的な活用やブランド価値の向上などが推奨されます。
今後はAIやメタバースなどを活用したマーケティング手法にも注目が集まるため、時代の潮流と自社にマッチする方法を選択していきましょう。