世界中から愛されているスターバックスコーヒーは優れたマーケティングを行っています。
今回は、どうしてスターバックスがマーケティングで成功し、どのようにファンを増大させたのか、理由に迫ってみましょう。
スターバックスとは?
画像引用:スターバックス
スターバックスはアメリカの喫茶店チェーンで、世界最大ともいわれています。
店舗数は36,634店、直営店は18,655店、フランチャイズ店は17,979店舗です。
提供されているものは、ホットドリンクとコールドドリンク、コーヒー豆、インスタントコーヒー粉、エスプレッソ、カフェラテ、スナックなど様々です。
スターバックスのマーケティング手法
スターバックスは世界中から愛され、人気が非常に高くなっていますが、その秘密はマーケティング手法にあります。
スターバックスが成功したマーケティングがどのようなものか迫ってみましょう。
居心地のいい空間を提供
スターバックス成功の鍵の1つが居心地のいい空間の提供です。
スターバックスでは、店舗の存在自体をマーケティングの1つと考えています。
店舗はこれまでのカフェの常識を覆し、禁煙にしたほか、洗練されたおしゃれな内装を整え、ソファもゆったりくつろげるようなものにしました。
さらにアメリカの店舗にあった電源やWi-Fiも設置し、インターネット環境も整えたのです。
こうした努力が実り、スターバックスの店舗は快適との評判が立ち、お客様が増えるようになったのです。
お客様とのコミュニケーションを大切にする
スターバックスのマーケティング手法で見逃せないのがお客様とのコミュニケーションです。
店員とお客様が直接コミュニケーションを取れるようになっていて、商品に対する気持ち、情熱を分かち合えるようになっています。
顧客としても実際にスターバックスを利用したときの感想を伝えられるので、次回以降よいサービスを期待できます。
その実際の体験が高評価となり、さらなる集客にもなるのです。
独自のSNS戦略
スターバックスは、独自のSNSによるマーケティングを行っています。
すでにスターバックスのFacebookでは高いリーチ率を達成していましたが、Twitterでの口コミ拡散にも力を注ぐようになります。
その結果、フォロワー数が大きく伸び、新商品がリツイートの拡散で、初日の売上が2~3倍にもなりました。
すでに販売されている商品についてもツイートで紹介し、販売増にもつなげています。
スターバックスはSNSを存分に使いこなしながら、マーケティング効果を上げているのです。
その効果はテレビCM以上ともいえます。
徹底した市場調査と商品開発
スターバックスでは、徹底した市場調査を行っています。
消費者の嗜好、ライフスタイルを理解するように努めて、どのような商品を提供すれば喜んでもらえるのか常に考えています。
その結果が商品開発にも現れ、高品質なコーヒー、くつろぎの空間、便利なアプリなどをニーズに合わせて提供しているのです。
低価格競争に与しない
スターバックスのコーヒーの価格は高めです。
他のチェーン店と比べても、割高になっていて、これまでにも強気の値上げをしてきました。
低価格競争も行われているコーヒーチェーン店ですが、スターバックスは与しません。
代わりに魅力ある店内にして、提供する商品も高品質なものにしています。
価格競争に巻き込まれると、品質などの面で妥協せざるを得なくなることがありますが、スターバックスは価格を下げることなく、ハイレベルチェーン店としての地位を維持し続けています。
このプライドの高さがかえって好感を持たれ、お客様が増えている理由になっているのでしょう。
店舗配置の工夫
スターバックスの店舗は内装だけでなく、配置にも工夫が見られます。
数を出店することだけが目標ではなく、品質の高い店舗を構えることを目指しています。
出店場所としては、駅や空港、商業施設、公園などいろいろありますが、どこも好条件で人の往来が多い場所です。
昼間人口が多く、街のイメージがブランドイメージに合致したところで出店しています。
そのため、お客様が集まりやすいだけでなく、より高品質な商品を求める人が多くなっています。
カスタマイズできる
スターバックスはありきたりのコーヒーチェーンではありません。
様々な商品のカスタマイズができるのです。
カスタマイズの種類も豊富で、無料でできるものから有料でできるものまであります。
よりおいしいドリンクを飲んでみたい、もっと自分好みにしたいという方からはスターバックスのカスタマイズは好評で、人気上々です。
スマートフォンアプリの活用
スターバックスではマーケティング戦略の一環としてスマートフォンアプリも提供しています。
スターバックスアプリのメリットはいろいろあります。以下に紹介しましょう。
・コーヒーのおかわりが100円でできる
・モバイルオーダーで並ばなくていい
・チャージが簡単になる(オートチャージも可能)
・最新情報を入手できる
今後、スターバックスアプリを使う人も増えるでしょう。
スターバックスのマーケティングが成功した理由
スターバックスのマーケティング戦略がなぜ成功したのか、理由を探ってみましょう。
市場の変化に敏感
スターバックスは市場の変化に敏感です。
お客様とのコミュニケーションを熱心に取ることから、その時々のニーズも把握しやすくなっています。
今どんな商品を提供すべきか、どのような商品が好まれるかも分かっているので、的確な商品開発もでき、お客様増加、売上アップにつなげています。
顧客中心
スターバックスはなんといっても、顧客中心です。
顧客の気持ちを第一に考えています。
店内の雰囲気にも趣向を凝らし、内装はおしゃれで、椅子やテーブルに至るまで細かい配慮を見せています。
バックミュージックも落ち着いたもので、お客様の気分を害すようなものは使用していません。
商品についてもむやみに低価格にすることもなく、高品質を貫いています。
ちょっと考えると、価格が安い商品の方が客受けするようにも感じられますが、意外にお客様はそう考えないものです。
価格が多少高くても、品質のいいものを求める人が多いです。
そんなお客様のニーズを正確に把握し、お客様目線に立ったサービスを提供するからこそ、スターバックスが成功しているといえます。
持続可能な戦略
スターバックスのマーケティングは持続可能な戦略です。
そのばしのぎの戦略ではなく、長期的視点に立って実施されています。
そのため、いつまでもお客様からの人気が衰えないのでしょう。
スターバックスのマーケティングの成果
スターバックスのマーケティングによりどのような成果が上がったのか確認してみましょう。
マーケティングシェア1位
スターバックスのライバル会社にドトール、タリーズ、エクセルシオール カフェ、コメダ珈琲店などがありますが、その中でシェアNo1なのはスターバックスです。
マーケティングの成果といえるでしょう。
売上は毎年順調に伸びた
Yahoo!ファイナンスによると、スターバックスの2023年10月期(連)の売上高は35,975,600千USDでした。毎年順調に伸び続けています。
今後も売上高が上がると予想され、マーケティング戦略が功を奏しています。
出店数も確実に増大
スターバックスの公式サイトによると、現在の店舗数は1,885店舗 (うちライセンス店舗153店舗)となっています。
2022年9月末時点で1,771店舗、2021年9月末時点で1,685店舗ですから、出店数も確実に増大しています。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、スターバックスのマーケティングについて紹介しました。
独自のSNS戦略や徹底した市場調査と商品開発など、様々な手法でマーケティングの成果を上げています。