GoogleOtherは、サイト内を巡回しているクローラーの一種です。
SEOについて学んでいる方やサイト運営を行っている方のなかには、GoogleOtherがどのような影響を与えるのか気になっている人もいるでしょう。
この記事では、クローラータイプの分類やGoogleOtherの概要などを解説していきます。
「GoogleOtherって何?ブロックしても良いの?」と疑問を抱いている方はぜひ内容を確認してみてください。
1.クローラータイプの3つの分類について
そもそもクローラーには、以下3つのタイプが存在します。
- 一般的なクローラー
- 特殊なケース用のクローラー
- ユーザー トリガー フェッチャー
それぞれどのようなクローラーなのか解説するので前提知識として内容をおさえておきましょう。
1−1.一般的なクローラー
一般的なクローラーは、検索インデックスの作成や分析に必要な情報収集で用いられています。
一般的なクローラーの例は以下の通りです。
- スマートフォン用 Googlebot
- パソコン用 Googlebot
- 画像用 Googlebot
- ニュース用 Googlebot
- 動画用 Googlebot
- Google StoreBot
- GoogleOther
GoogleOtherも一般的なクローラーの1つで、特定のデーターを収集したり、新しい技術をテストしたりする際に使用されます。
1−2.特殊なケース用のクローラー
特殊なケース用のクローラーは、合意されたサイトのみで使用される特定のサービス向けクローラーです。
モバイルWebページの広告品質をチェックするAdsBotや、一般公開されたリンクのマルウェア検出などを行うGoogle-Safetyなどが例として挙げられます。
広告を掲載する際、より関連性の高い配信を行うために活用されるAdSenseクローラーも特殊なケース用のクローラーの1つです。
1−3.ユーザー トリガー フェッチャー
ユーザー トリガー フェッチャーは、ユーザーからのリクエストをもとにアクションを実行するクローラーです。
Search Consoleでサイトの所有権を確認するGoogleサイト検証ツールなどがユーザー トリガー フェッチャーに該当します。
2.GoogleOtherとは?
GoogleOtherは、主に特定のデータ収集や新しい技術のテストで活用されており、2023年5月10日にGoogleから新しいクローラーとして発表されました。
インデックス時に利用されるGooglebotとはまた別のクローラーです。
前述したように、クローラーはタイプや役割が異なるので、それぞれの概要を理解しておきましょう。
3.GoogleOtherはブロックしても問題ない?
結論、GoogleOtherはブロックしてもSEOに影響を与えることはありません。
GoogleOtherは特定の目的で使用されるクローラーであるため、検索には干渉しないからです。
情報のセキュリティ強化やクローリングによるサーバー負荷を回避するためにブロックすることが考えられますが、基本的には対応する必要はないでしょう。
4.Googlebotとは?
Googlebotは、公開されたサイトを巡回してデータベースに情報を登録するためのクローラーです。
Googlebotによって収集された情報をもとに、Googleでの検索順位が決定します。
したがって、自社コンテンツを上位に表示させるためには、巡回を促進するための対策を行うことが大切です。
Googlebotが巡回しやすいように、サイト構造の調整や内部リンクの設置などを順次行いましょう。
5.Googleのクローラーが来ないときやインデックスされないときに見直すべきポイント
Googleのクローラーが来ないときやインデックスされないときは、以下のポイントを見直してみましょう。
- インデックス登録のリクエストを行う
- コンテンツの品質を担保する
- 内部リンクを設置する
- モバイルへの対応を目指す
- サイト構造を整える
- タイトル設定を最適化する
- サイトスピードを改善する
- 代替テキストを活用する
それぞれ解説していきます。
4−1.インデックス登録のリクエストを行う
インデックス登録が行われないときは、Search Consoleからリクエストを申請しましょう。
リクエストを申請することで、優先的にクローラーを巡回させて時間を短縮できます。
手順は以下の通りです。
- TOPページ左側の「URL検査」を選択
- URLを入力
- 「インデックス登録をリクエスト」を選択
4−2.コンテンツの品質を担保する
Googleは、ユーザーの悩みや疑問を解決できる高品質なページを高く評価します。
そのため、まずは可能な範囲で自社サイトの品質向上を目指しましょう。
コンテンツ制作を行うときは、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を意識することが大切です。
一次情報の取得や経験に基づいたコンテンツ制作を行うことが評価を得る近道です。
4−3.内部リンクを設置する
クローラーはリンクをたどって新しいページを発見するため、内部リンクの設置によってインデックスの促進が期待できます。
特にインデックスしてほしいページがある場合は、トップページなど主要な場所にリンクを配置しておくと効果的です。
ただし、内部リンクを設置する際は、サイトの利便性を損なわないように注意しましょう。
内部リンクは、あくまでもユーザビリティ向上のために関連するページをつなげることが主な目的です。
4−4.モバイルへの対応を目指す
Googleでは、スマートフォン向けのサイトを主軸にして評価するモバイルファーストインデックスを採用しています。
モバイルページの情報が不足していたり、そもそもモバイルページが存在しなかったりすると、評価が下がる可能性があるので注意してください。
スマートフォンからアクセスするユーザーを意識し、モバイルフレンドリーなサイトの構築を目指しましょう。
4−5.サイト構造を整える
サイト構造が複雑だと、クローラーが目的のページに到達できなくなる可能性があるため、シンプルな構造を目指しましょう。
たとえば、メディアサイトの場合は以下のような構造が理想的です。
- トップ
- 商品・サービス
- カテゴリ
- 記事
- 問い合わせ
階層は可能な限り浅く設定し、数回のクリックで下層ページにアクセスできるようにすることがポイントです。
4−6.タイトル設定を最適化する
Googleに正確に内容を伝えるためには、適切なタイトル設定が欠かせません。
キーワードをただ含めただけのタイトルや、内容と一致しないタイトルはGoogleの評価を下げる可能性があるため避けましょう。
タイトルを決める際には、内容を示す重要なキーワードを先頭に置き、30文字程度にまとめるのが効果的です。
4−7.サイトスピードを改善する
サイトスピードはユーザビリティを確保するために非常に重要であり、インデックスにも影響を与える可能性があります。
サイトの表示速度が遅い場合、クローラーの巡回を妨げてしまうので、不要なコンテンツの削除など対策を施しておきましょう。
サイトスピードを確認したい場合は、Googleが提供している「PageSpeed Insights」などのツールを活用するのがおすすめです。
4−8.代替テキストを活用する
代替テキストは、Webサイト上で画像が表示されない場合に代わりとなる説明文です。
画像が何らかの理由で表示されなかった際、ユーザーは代替テキストを読むことで、どのようなコンテンツが本来表示されるはずだったのかを把握できます。
また、代替テキストは検索エンジンにとっても重要です。
検索エンジンは、テキストを通じて画像の内容を認識し、インデックス化を促進します。
5.まとめ
いかがでしたか?
GoogleOtherは、特定のデータ収集や新しい技術のテストなどで使用されるクローラーです。
インデックス登録を行うためのGooglebotとは別のクローラーで、SEOに直接的な影響を与えることはありません。
サーバーの負荷軽減やセキュリティを守るためにブロックしても問題はないでしょう。